アンデス横断鉄道E-100形電気機関車
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製造当初のE-100形、1925年頃貨物列車を牽引するE-100形、ラスクエバス駅、1973年E-100形のSLM完成写真E-100形の諸元表など1932年時点のアンデス横断鉄道路線図

アンデス横断鉄道E-100形電気機関車(アンデスおうだんてつどうE-100がたでんきかんしゃ)は、アンデス山脈を横断してチリアルゼンチンを結んでいたアンデス横断鉄道(es:Ferrocarril Trasandino Los Andes-Mendoza)で使用されていた山岳鉄道ラック式電気機関車である。
概要

南アメリカ大陸のアンデス山脈をウスパジャタ(別名クンブレ峠、ウスパヤータ峠、クリストレデントール峠)で越えて横断してチリのロスアンデスとアルゼンチンのメンドーサを結ぶアンデス横断鉄道は全長248 km・標高差約2450 m・1000 mm軌間の山岳鉄道で、その前後の区間を1676 mm軌間のチリ国鉄[1]およびアルゼンチングレートウエスタン鉄道[2]とブエノスアイレス太平洋鉄道[3]で連絡して太平洋岸のバルパライソから大西洋ブエノスアイレスまで1409kmを接続していた。このアンデス横断鉄道は1891-1910年の開業以降蒸気機関車が牽引する列車で運行されており、チリ側のチリ・アンデス横断鉄道側ではボルジッヒ[4]製やハンスレット・エンジン[5]製のラック式蒸気機関車が使用されていたが、リオビアンコから国境を越えるクンブレトンネルを越えたアルゼンチン側最初の駅であるラスクエバスまでのラック区間を含む区間を直流3000 Vで電化することとなり、使用される新しい機関車として1925年3月にSLM[6]BBC[7]に発注されて1927年より運行を開始されたラック式電気機関車が本項で記述するE-100形E-101-103号機である。SLMとBBCは、1914年には直流1500 Vで電化されたベルナーオーバーラント鉄道[8]向けに両社初の本線用ラック式電気機関車として車軸配置CzのHGe3/3形9機を1913-14、26年に製造、日本碓氷峠向けの本線用ラック式電気機関車として1926-27年に運行を開始した10040(ED41)形2機を製造していたが、本形式はこれらと構造または外観に類似点があるものとなっており、車軸配置1'Cz+Cz1'の2両固定編成の各車体にそれぞれ主電動機3基と、動軸3軸および走行用のピニオン1軸を装備している。本機はラック区間では80パーミルで150 t、60パーミルで200 tを牽引する強力機で、製造はSLMが車体、機械部分、走行装置を、BBCが電機部分、主電動機を担当しており、各機体の機番およびSLM製番、製造年、製造会社は以下の通り。

101 - 3069 - 1927年 - SLM/BBC

102 - 3070 - 1927年 - SLM/BBC

103 - 3071 - 1927年 - SLM/BBC

仕様
車体

車体は片運転台式車体を2両固定連結とした構成で、機械室部分の側面壁を全面取外式としたこの時代のスイス製電気機関車の標準構造であるが、スイス電機標準の前面の車体端を絞ったスタイルではなく、3面折妻で小形の
デッキを設置したスタイルとなっているのが特徴であり、車端部屋根上に搭載した空気タンクとあわせて、同時期に同じSLMおよびBBCで製造された碓氷峠用ラック式電気機関車の国鉄ED41形と類似のデザインとなっている。また、同様にこの時代のスイス製電気機関車では運転室部分の車体幅が機械室部分より1段狭くなるのが標準であるが、本形式では機械室と同一幅となっているのも特徴である。

車体正面は左側に貫通扉を設けた3枚窓、正面中央の窓下とデッキ上左右の3箇所に丸型の前照灯が設置され、下部には小形のデッキが、上部には正面屋根が延長された庇とその上部につらら切りが設置されている。連結器は車体取付の自動連結器で、その下部にスノープラウを兼ねた排障器が設置されている。また、車体連結部はほぼ車体全幅・全高に及ぶ大きさの貫通路と貫通が設置され、連結面側の連結器は半永久連結器となっている。

車体側面の運転室部には下落し式の乗務員室窓が付き、機械室部には前後2箇所の明取窓と砂箱蓋が設置され、下部全長にわたって冷却気導入口が設置された側面壁は全面取外式となっている。また、屋根上の中央にはED41形のものと同型の大形のパンタグラフが各車体1基ずつと前端部には空気タンクが設置され、前位側車体のみパンタグラフ後位側に主抵抗器カバー兼冷却気排気口が設置されている。

車体内部は車体端側から運転室、主電動機および主制御器室、補機室(後位側車体)もしくは主抵抗器(前位側車体)スペースの配置となっており、主電動機は車体内床上に各車体3基ずつ設置されて主制御器はその上部に配置されているほか、主抵抗器は床上に設置された冷却ファンによる強制通風式で、冷却気はファン上部車体内に設置された主抵抗器を冷却して屋根上に排気される。

運転台は運転士が立って運転する形態の右側運転台で、マスターコントローラーはスイスやドイツの鉄道車両で一般的な円形ハンドルのものであり、その他ブレーキ弁、計器類が配置されている。

塗装は当初は車体は濃色の単色塗装で、車体側面下部に機番の切抜文字が設置されるものであったが、その後側面の機番表記がプレート式ナンバーに変更され正面中央の窓下にも小型のナンバープレートが設置されている。さらにその後各機体毎に同一デザインで配色の異なる塗装変更され、E-101号機が水色をベースに白帯、E-102号機が赤茶色をベースにオレンジ色の帯、E-103号機が赤をベースに白帯となり、帯の正面はいわゆる金太郎塗りの形状、屋根上と屋根上機器がライトグレー、床下が黒となっている。

走行機器

制御方式は
抵抗制御で粘着動輪用2台とピニオン用の4台の直流直巻整流子電動機主電動機を制御するもので、粘着区間では粘着動輪用主電動機のみを駆動、ラック区間では粘着動輪用とピニオン用の双方の主電動機を駆動する方式となっている。なお、6基の主電動機は走行区間によって以下のように接続される。

力行

粘着区間:粘着動輪用主電動機を4基直列、もしくは2基直列 × 2群並列に接続

ラック区間:粘着動輪用とピニオン用主電動機計6基直列、もしくは粘着動輪用主電動機4基直列とピニオン用主電動機2基直列の2群を並列

ラック区間出入口:粘着動輪用主電動機4基直列とピニオン用主電動機2基と制限抵抗の直列の2群を並列とし、これと6基分の主電動機を直列に接続


発電ブレーキ

粘着動輪用主電動機:電機子を2基直列×2群とし、界磁を4基分直列として外部電源で励磁

ピニオン用主電動機:電機子を2基を2群に分け、界磁を2基分直列として外部電源で励磁



車軸配置は1'Cz+Cz1'で、内側台枠式の板台枠の主台枠に第1から第3の動輪3軸が機関車端から軸距1950 + 1750 mmで配置され、第2、第3動輪のほぼ中間の位置にラックレール区間での駆動用ピニオン軸が配置されて、先輪は1軸先台車に配置されている。ピニオン軸受けは台枠に設置されており、機関車の上下動による噛合せの規定値内に収めるために先輪と第1動輪の軸バネのバネ定数を大きくし、第2、3動輪のものはバネ定数を小さくしてピニオン部の台枠の上下変位を抑えているほか、動輪の摩耗に合わせてピニオン軸受の位置を調整してピニオンとラックの噛合せを調整可能な構造となっている。


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