アンタッチャブル_(映画)
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アンタッチャブル
The Untouchables

監督ブライアン・デ・パルマ
脚本デヴィッド・マメット
原作エリオット・ネス
オスカー・フレイリー(英語版)
『The Untouchables』
製作アート・リンソン
出演者ケビン・コスナー
チャールズ・マーティン・スミス
アンディ・ガルシア
ロバート・デ・ニーロ
ショーン・コネリー
音楽エンニオ・モリコーネ
撮影スティーヴン・H・ブラム
編集ジェラルド・B・グリーンバーグ
ビル・パンコウ(英語版)
製作会社アート・リンソン・プロ
配給

アメリカ合衆国パラマウント映画
日本UIP
公開 1987年6月5日
1987年10月3日
上映時間119分
製作国 アメリカ合衆国
言語英語
製作費$25,000,000[1]
興行収入 $76,270,454[2]
配給収入 18億円[3]
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『アンタッチャブル』(The Untouchables)は、1987年アメリカ合衆国クライム映画。監督はブライアン・デ・パルマ、出演はケビン・コスナーロバート・デ・ニーロショーン・コネリーなど。禁酒法時代のアメリカ・シカゴを舞台に、正義のためにギャングのボスであるアル・カポネを逮捕しようとするアメリカ合衆国財務省捜査官たちのチーム「アンタッチャブル」の戦いの日々を描いた実録映画[4]。捜査チームの主任捜査官だったエリオット・ネスの自伝を基にしている。なお自伝はテレビドラマ化され大ヒットしている。

主人公を助ける老警官役のショーン・コネリー第60回アカデミー賞助演男優賞、第45回ゴールデングローブ賞助演男優賞を受賞した。また、日本でも第30回ブルーリボン賞外国作品賞を受賞した。

主役のエリオット・ネス役に抜擢されたケビン・コスナーは、この作品での好演により、ハリウッド・スターの仲間入りを果たした。また、ジョージ・ストーン役のアンディ・ガルシアは、大階段でのアクションで注目を集め、そのキャリアスタートとなった。
ストーリー

1920年代から30年代初期の禁酒法は闇酒場を横行させ、アル・カポネをボスとする犯罪組織は酒の密造とカナダからの密輸により莫大な利益をあげていた。地元の警察や裁判所を買収しているギャングたちが市民への殺人も厭わない状況に、政府はアメリカ第三の大都会であるシカゴへ財務省のエリオット・ネスを派遣する。大張りきりで自信満々のネスは、赴任早々、シカゴ市警の警官たちを引き連れて密造酒摘発で手柄を立てようとするが、ギャングに買収されていた警官が情報を漏らしていたため失敗。さらに新聞記者に失敗した場面の写真を撮られて世間の失笑を買い意気消沈するが、帰り道で会った初老の警官ジム・マローンに「警官の仕事は手柄を立てる事ではなく、無事に家に帰る事だ」と教えられる。

翌日、屈辱に耐えながら出勤したネスに、抗争の巻き添えになって死んだ少女の母親が面会に訪れる。改めてその悲しみを訴えられ、諦めないでと励まされたネスは、新たな決意を胸にマローンを呼び出す。ネスはシカゴを牛耳るアル・カポネを逮捕する決意をマローンへ打ち明け、信頼できる仲間と班を編成するために協力してほしいと頼む。カポネの実力を知るゆえに躊躇うマローンだが、警官としての生き方を貫くことを決意する。警察学校の生徒だった新米のジョージ・ストーン、財務省から応援にきた簿記係のオスカー・ウォレスといった個性派だが優秀な四人が揃ったところで、マローンが全員に銃を持たせて密造酒の摘発に向かう。実績を挙げたネスの元にギャングから賄賂が贈られてくるが、彼は賄賂を拒否したため家族の身に危険が迫り、妻子と離れて暮らすことになる。

家族と別れたネスは、ウォレスのアドバイスでカポネを脱税の罪で起訴する方針を固める。ネス一行はマローンの情報を元に、カナダ警察と協力してカポネ・ファミリーの密造酒密輸の現場を押さえることとなった。銃撃戦の末にギャングたちを殺すことになったが、ファミリーの帳簿係と帳簿という証拠が手に入った。しかし、カポネは報復としてウォレスと帳簿係を殺害し、さらに部下のフランクに命じてマローンも殺害する。証人を失った検察は及び腰となり起訴を取り下げようとするが、ネスとストーンはマローンの死に際のメッセージを頼りに、逃亡を図るファミリーの会計係を確保するためシカゴ・ユニオン駅に向かう。列車の発車時刻寸前に現れたカポネ・ファミリーとの銃撃戦を経て会計係を確保したネスとストーンは予定通りにカポネを起訴するように働きかけ、カポネの予備審問が開始される。

予備審問で会計係がカポネの脱税を認めるが、カポネが余裕の表情を見せたため、ネスは疑問に感じる。ネスは、フランクがカポネにメモを渡したことを不審に思い、彼が銃を携帯していることを理由に法廷から追い出し身体検査をさせる。フランクの所持品の中からマローンの自宅の住所が書かれた紙マッチが見つかり、彼がマローンを殺したことを確信するが、フランクは廷吏に発砲して逃走する。ネスはフランクを裁判所の屋上に追い詰め殺さずに拘束するが、フランクがマローンの死を侮辱したことに激怒し、彼を屋上から突き落とす。屋上から戻ったネスは、ストーンから「フランクがカポネに渡したメモは買収された陪審員のリストだ」と聞かされ、ネスは陪審員を入れ替えるように判事に要求する。判事はメモの信憑性を疑問視して拒否するが、ネスは「カポネの帳簿に判事の名前がある」と脅迫し、陪審員の入れ替えを認めさせる。追い詰められたカポネの弁護士は有罪を認め、激怒したカポネは弁護士に殴りかかる。

後日、カポネに有罪判決が下った記事を読み終えたネスは、ストーンと別れの言葉を交わしてシカゴ市警を後にする。路上で記者から声をかけられた彼は、「禁酒法が廃止になるが」との問いかけに、大いに飲むと答えるのだった。
キャスト

役名俳優日本語吹替
フジテレビテレビ朝日版ソフト版テレビ東京
エリオット・ネスケビン・コスナー根津甚八山寺宏一大塚芳忠津嘉山正種
ジム・マローンショーン・コネリー若山弦蔵有川博坂口芳貞若山弦蔵
ジョージ・ストーンアンディ・ガルシア江原正士佐久田修山野井仁平田広明
オスカー・ウォレスチャールズ・マーティン・スミス富山敬牛山茂
アル・カポネロバート・デ・ニーロ小林清志池田勝小川真司
フランク・ニッティビリー・ドラゴ小島敏彦中田和宏西凜太朗
マイク・ドーセット署長リチャード・ブラッドフォード(英語版)今西正男藤本譲大塚周夫
ウォルター・ペインジャック・キーホー(英語版) 北村弘一千田光男小形満水野龍司
帳簿係ジョージブラッド・サリヴァン谷口節立木文彦小島敏彦
キャサリン・ネスパトリシア・クラークソン安達忍佐藤しのぶ
蝶ネクタイの男ヴィトー・ダンブロシオ(英語版)池田勝宝亀克寿
スクープスティーブン・ゴールドステイン立木文彦檀臣幸桐本琢也
アンダーソン警部補ピーター・エイルワード大塚明夫星野充昭小谷津央典檀臣幸
地方検事クリフトン・ジェームズ滝口順平緒方賢一辻親八滝口順平
カナダ騎馬隊長ロバート・スワン中庸助水野龍司
市会議員デル・クローズ(英語版)島香裕稲葉実
ブラックマー夫人コリーン・ベイド鈴木れい子小林優子滝沢久美子登場シーンカット
ネスの娘ケイトリン・モンゴメリー坂本真綾川田妙子奥島和美
判事アンソニー・モッカス・Sr槐柳二大木民夫稲葉実松井範雄
母親メロディ・レイさとうあいすずき紀子斎藤恵理
冒頭ナレーション谷口節大木民夫--
その他大山高男
稲葉実
山口健長島雄一
青山穣
鈴木正和遠藤純一
小野塚貴志
田尻ひろゆき
清水敏孝辻親八
佐藤晴男
青木誠
佐藤祐四
重松朋
谷井あすか
斎藤恵理
日本語版制作スタッフ
演出小林守夫伊達康将佐藤敏夫
翻訳戸田奈津子(ソフト版字幕)
岡田壮平プレミアムシネマ版字幕[注 1])佐藤一公たかしまちせこ村治佳子杉田朋子
調整西村善雄荒井孝オムニバス・ジャパン高久孝雄
効果リレーションリレーション
担当別所孝治
宮澤徹
制作東北新社
解説高島忠夫木村奈保子
初回放送 1990年10月13日
ゴールデン洋画劇場
21:03-23:24
ノーカット 1998年11月29日
日曜洋画劇場
(約91分) 2001年10月26日
発売のDVDに初収録 2003年4月3日
木曜洋画劇場
(約94分)

※2017年9月21日発売の『30周年記念ブルーレイTV吹替初収録特別版』にはソフト版に加え、フジテレビ版とテレビ東京版の日本語吹替を収録[5]。なおパッケージデザインは『思い出の復刻版』のものを踏襲しているが当シリーズには含まれていない。
スタッフ

監督:
ブライアン・デ・パルマ

製作:アート・リンソン

脚本:デヴィッド・マメット

音楽:エンニオ・モリコーネ

撮影:スティーヴン・H・ブラム

編集:ジェリー・グリーンバーグ

衣装:ジョルジョ・アルマーニ

配給:パラマウント映画

地上波放送履歴

回数テレビ局番組名放送日吹替版
初回
フジテレビゴールデン洋画劇場1990年10月13日フジテレビ版
2回目1992年9月26日
3回目日本テレビ金曜ロードショー1994年1月14日
4回目フジテレビゴールデン洋画劇場1996年12月14日
5回目テレビ朝日日曜洋画劇場1998年11月29日テレビ朝日版
6回目フジテレビゴールデン洋画劇場2001年6月23日フジテレビ版


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