アンゲロス(古希: ?γγελο?, Angelos)は、ギリシア神話の使者の女神である。
その名は古代ギリシア語で「使者」を意味し、使者の女神としてのイーリスやヘカテーの別名である[1]。デーロス島の近くにあるヘカテー島のヘカテースネソスで崇拝されていた[1]。
テオクリトスの『牧歌』の古注に次の様な話が伝わっている。
使者の女神としてのヘカテーはゼウスとヘーラーの娘であり、彼女は母親ヘーラーの化粧用香油(または口紅[2])を盗み、ヘーラーの恋敵であるエウローペーに贈った[1]。ヘーラーが罰を与えようとしたので、彼女は地上へ逃れ、まず産婦のベッドに隠れ、後に葬儀の行列に入り、冥界のアケルース湖(アケローン河[2])に逃げ、その地で彼女の穢れはカベイロスたちによって潔められた[1]。
出典[脚注の使い方]^ a b c d カール・ケレーニイ『ギリシアの神話 神々の時代』中公文庫、p.65。
^ a b フェリックス・ギラン『ギリシア神話』青土社、p.254。
参考文献
カール・ケレーニイ『ギリシアの神話 神々の時代』植田兼義訳、中公文庫(1985年)
フェリックス・ギラン『ギリシア神話』中島健訳、青土社(1991年)
表
話
オリュンポス神
オリュンポス
十二神
ゼウス
ヘーラー
アテーナー
アポローン
アプロディーテー
アレース
アルテミス
デーメーテール
ヘーパイストス
ヘルメース
ポセイドーン
ヘスティアー
(ディオニューソス)
下位神
アスクレーピオス
エイレイテュイア
イーリス
ヘーベー
ヘーラクレース
ハルモニアー
ムーサ
カリオペー
クレイオー
エウテルペー
タレイア