アンキロサウルス
生息年代: 中生代白亜紀後期、68?66 Ma Pre??OSDCPTJKPgN↓
アンキロサウルスの想像図
地質時代
約6,800万 - 6,600万年前
(白亜紀後期のマーストリヒチアン)
分類
アンキロサウルス (学名 Ankylosaurus) は、中生代白亜紀後期(約6,800万年前 - 6,600万年前)の現北アメリカ大陸に生息した植物食恐竜の属の一つ。鳥盤目 - 曲竜下目 -アンキロサウルス科に属する。属名は「連結したトカゲ」の意。 体長は約5.5 - 10.7メートル、体重は約4.5 -7トン[1]。戦車のように体を覆う装甲と、先端に大きな骨塊のついた尾をもつ。装甲は楕円形の骨板と骨質のスパイクで構成されていた[2][1]。その装甲化はまぶたにもおよぶ。最大の武器である尾は基部が水平方向への柔軟性を持ち、先端付近は骨質の腱で補強され、そのまま先端の骨塊につながっている。これを左右にハンマーのように振り回すことにより、同時代の獣脚類のような天敵(主としてティラノサウルス)から身を守っていたと推定される。なお、装甲は皮膚(鱗)から発達したものであるが、骨質化していることから全体が化石となって残る。こうした鎧があったため、天敵がアンキロサウルスを攻撃する際には、ほぼ唯一の弱点である腹側を攻撃する必要があったものの、前述の鎧や重心の位置、数トンもの体重により、それは非常に困難だった[3][信頼性要検証]。 頭骨は幅広く、後頭部および頬に2対のスパイクを備えていた[2]。その代わりとして、双弓類の特徴である眼窩後部の側頭窓は2つとも失われているほか、前眼窩孔も無い。吻は大きく丸みを帯びているが、これは鼻道がS字型に湾曲しているためである。この大きな鼻腔の使途としては、吸い込んだ空気の加湿や濾過を行っていたとの説もある[1]。 吻端は歯が無く、角質の嘴に置き換わっていた。残った歯列もきわめて貧弱であった[2]。この歯では咀嚼ができないため、嘴で千切りとった植物を丸呑みし、体内で発酵させてから吸収していたと推定される[4]。胴体は幅が広く樽状、四肢は短いが頑丈で、前肢よりも後肢の方が長かった[2]。 同様に体を装甲化している類として、ノドサウルスが挙げられる。しかし、ノドサウルス類の装甲が中まで密な重装甲となっているのに対し、アンキロサウルス類のそれは内部が空洞でより軽く、運動性に優れている。防御を最小限とし、むしろ尾の先のハンマーを使うことで能動的に身を守っていたと考えられている。同じアンキロサウルス科で研究が進んでいるのは、エウオプロケファルスである。このように、まだ全身骨格の少ないアンキロサウルスの推測の大部分は、別の種で行われる場合もある。
形態
装甲化
ギャラリー
ヒトとの大きさ比較
頭骨。眼窩以外の窓が無い。アメリカ自然史博物館蔵。
骨格図。記載者バーナム・ブラウンによる。
尾の先端のハンマー。アメリカ自然史博物館蔵。
装甲板
脚注[脚注の使い方]^ a b c 小畠郁生 2007, p. 73.
^ a b c d リチャードソン 2005, p. 136.
^ Here's what made Ankylosaurus the armored tank of dinosaurs(national geographic:2020)
^ ヘインズ & チェンバーズ 2006, p. 140.
参考文献
小畠郁生『面白いほどよくわかる 恐竜』日本文芸社〈学校では教えない教科書〉、2007年、72-73頁。.mw-parser-output cite.citation{font-style:inherit;word-wrap:break-word}.mw-parser-output .citation q{quotes:"\"""\"""'""'"}.mw-parser-output .citation.cs-ja1 q,.mw-parser-output .citation.cs-ja2 q{quotes:"「""」""『""』"}.mw-parser-output .citation:target{background-color:rgba(0,127,255,0.133)}.mw-parser-output .id-lock-free a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-free a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/6/65/Lock-green.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-limited a,.mw-parser-output .id-lock-registration a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-limited a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-registration a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/d/d6/Lock-gray-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-subscription a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-subscription a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/a/aa/Lock-red-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-ws-icon a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/4/4c/Wikisource-logo.svg")right 0.1em center/12px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-code{color:inherit;background:inherit;border:none;padding:inherit}.mw-parser-output .cs1-hidden-error{display:none;color:#d33}.mw-parser-output .cs1-visible-error{color:#d33}.mw-parser-output .cs1-maint{display:none;color:#3a3;margin-left:0.3em}.mw-parser-output .cs1-format{font-size:95%}.mw-parser-output .cs1-kern-left{padding-left:0.2em}.mw-parser-output .cs1-kern-right{padding-right:0.2em}.mw-parser-output .citation .mw-selflink{font-weight:inherit}ISBN 978-4-537-25506-5。