アローマンシュ_(空母)
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アローマンシュ
アローマンシュ(1954年)
基本情報
建造所ヴィッカーズ&アームストロングタイン造船所
艦種航空母艦
級名コロッサス級航空母艦
前級イラストリアス級航空母艦
次級マジェスティック級航空母艦
艦歴
起工1942年6月19日
進水1943年9月30日
竣工1944年12月16日
就役1946年(フランス海軍へ貸与)
1951年(フランス海軍へ転籍)
除籍1946年7月23日(イギリス海軍)
1974年1月22日(フランス海軍)
その後1978年にトゥーロンで解体
改名アローマンシュ(Arromanches)
要目
基準排水量13,400トン
満載排水量17,900トン
全長695 フィート (211.3 m)
水線長192.0m
最大幅80 フィート (24.4 m)
飛行甲板210.3 m×24.4 m(格納庫:5.3 m)
吃水23.5 フィート (7.2 m)
機関パーソンズギヤードタービン2基
ボイラーアドミラリティ式重油専焼三胴型水管缶4基
推進2軸
出力42,000 shp
最大速力25.0 ノット (46 km/h)
燃料重油:3,196 トン
航空燃料:449 トン
航続距離20 ノット/7,350 海里
14ノット/12,000海里
乗員1,300名
兵装(1946年)
ヴィッカース 4cm(39口径)四連装ポンポン砲6基
ボフォース4cm(56口径)単装機関砲19基
装甲機関区:10mm
弾薬庫:10mm
搭載機48機
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アローマンシュ(Porte Avions Arromanches, R95) は、フランス海軍航空母艦で同型艦はない。元はイギリス海軍コロッサス級の1番艦コロッサス(HMS Colossus, R15)である。
概要

1944年に竣工した「コロッサス」は1945年から1946年までイギリス太平洋艦隊に所属しイギリス太平洋艦隊に置いて航空機の輸送及び船団護衛任務に就いていたが第二次世界大戦中に正規空母インプラカブル級航空母艦が続々と就役する流れで軽空母の価値が低下した。その頃に1946年8月からフランスへ5年間の期限付きで貸与されたのが本艦である。艦名は第二次世界大戦時、ノルマンディー上陸作戦での地名に因んで「アローマンシュ」と改名された。[1]

小型ではあったが使い勝手のよい本艦は1951年に約150万ポンドでフランスが正式に購入して1974年まで使用された。なお、本艦はフランス海軍時代に第二次世界大戦後の歴史において軍艦を撃破した初の航空母艦となった。
艦形詳細は「コロッサス級航空母艦」を参照 1954年に撮られた「アローマンシュ」。

イギリス海軍の空母で大戦期に設計された本艦はイラストリアス級航空母艦の後継艦となり、エンクローズド・バウと大型のアイランドとオーバーハングした艦尾形状を持っていた。この時期のイギリス空母は全長を抑えた船体に幅広の飛行甲板が特徴であったが、コロッサス級においては全長を伸ばして細長い船体形状を採用し、船体はロイド船級協会の規格に沿った設計が採られた。耐用年数を切り下げる代わりに戦時において最も重要な"早期建造"を目的として商船型規格を採用する事で建造期間を短縮する目的であった。

航空艤装面においても既存艦と異なった。本級の設計時にはイギリス海軍は艦載機を半数をアメリカからの輸入で賄っており、最終的に艦載機の64%がアメリカ製であった。[2]このため本艦を含むコロッサス級の格納庫およびエレベーターはアメリカ製の艦載機を搭載可能とするためにアメリカ軍の規格で設計された。このため格納庫の高さはイラストリアスの4.9m、インドミタブルの4.3mに対して本級は5.3mに拡大した。[3]

船体構造は水面から乾舷までの高さが低い重厚な設計であった。水面から傾斜した艦首から航空機格納庫がせりあがるエンクローズド・バウと呼ばれる形状を受け継いでいた飛行甲板の前後には四角形のエレベーターが前後に1基ずつの計2基が配置された。飛行甲板右舷部には艦橋構造煙突が一体化し、そのあいだに三脚型の主マストが立つ。武装は飛行甲板を阻害しないように配置され、主武装の4cmポンポン砲は八連装砲架で艦橋の手前に1基と煙突の背後に1基ずつ、エレベーターの側面の舷側に砲座を設けて片舷2基ずつの計6基が配置されていた。エリコン 2cm(76口径)機関砲は船体側面に張り出し(スポンソン)を設けて19丁を装備していた。アイランドの背後に艦載機の揚収のためにクレーン1基が付く。艦載艇は格納庫の下に収容スペースを片舷3か所ずつ設けて搭載され、小型のボートはアイランドの下に吊り下げられた。就役後に2cm単装機銃はボフォーズ 4cm(56口径)機関砲が単装砲架で19基に換装された。

本艦で運用されるブレゲー・アリゼ

1958年の改装で飛行甲板には左舷全部に張り出しを設ける形で中心線から角度4度のアングルド・デッキが設けられて艦首甲板は発艦スペースとなり、この改装で全幅は約39mとなった。エレベーターやカタパルトはフランス海軍に採用されたブレゲー・アリゼを運用可能とするために強化され、この重量増加に対応すべく対空火器はすべてが撤去された。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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