アレックス・パロウ
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.mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}この名前は、スペイン語圏の人名慣習に従っています。第一姓(父方の)はパロウ、第二姓(母方の)はモンタルボです。

アレックス・パロウ

基本情報
国籍 スペイン
生年月日 (1997-04-01) 1997年4月1日(27歳)
出身地スペイン、バルセロナ県サント・アントニ・デ・ビラマホール(英語版)
インディカー・シリーズでの経歴
デビュー2020
所属チップ・ガナッシ・レーシング
車番10
過去所属デイル・コイン・レーシング
出走回数58
優勝回数8
ポールポジション4
ファステストラップ19
シリーズ最高順位1位 (2021)
過去参加シリーズ
2019
2019
2018
2017
2017
2017
2015?16
2014
2014SUPER GT
スーパーフォーミュラ
ヨーロッパ・フォーミュラ3
フォーミュラ2
フォーミュラ・ルノー3.5
全日本F3選手権
GP3シリーズ
ユーロフォーミュラ・オープン
BRDCフォーミュラ4
選手権タイトル
2021,2023インディカー・シリーズ

アレックス・パロウ・モンタルボ (Alex Palou Montalbo, 1997年4月1日 - )は、スペインのサント・アントニ・デ・ビラマホール(英語版)出身のレーシングドライバー2021年2023年のインディカー・シリーズチャンピオン[1]
経歴
レーシングカート

パロウはバルセロナ県のサント・アントニ・デ・ビラマホール(英語版)で生まれ、2003年にレーシングカートを始めた[2]。カート時代の主な実績として、2012年のWSKユーロ・シリーズで選手権タイトルを獲得している[3]
ユーロフォーミュラ・オープン

2014年、パロウはジュニア・フォーミュラにステップアップを果たし、ユーロフォーミュラ・オープン選手権(英語版)にエイドリアン・カンポスが主宰するカンポス・レーシングから参戦した[4]。パロウはニュルブルクリンクでのシーズン開幕戦と、カタロニア・サーキットでのシーズン最終戦に勝利するなど計3勝を挙げ、2014年の選手権を2位と1ポイント差の3位で終えた[5]
GP3シリーズ
2015

2015年、パロウはカンポス・レーシングと共にGP3シリーズにステップアップした。シーズン前半はポイントを獲得できなかったが、成績は次第に向上し、ヤス・マリーナ・サーキットで行われたシーズン最終戦のスプリントレースで初優勝を果たした。選手権順位は10位だった。
2016

2016年、パロウは前年に引き続きカンポス・レーシングからGP3シリーズにフル参戦した。スプリントレースで2位1回を記録するにとどまり、選手権では15位に終わった。
F3
全日本フォーミュラ3

2017年、パロウは日本に渡り、ダラーラがシャシーを供給する全日本フォーミュラ3選手権に道上龍率いる「スリーボンド with ドラゴ・コルセ」からフル参戦。パロウは2017年の選手権で3勝し5PPを獲得。高星明誠坪井翔に次ぐランキング3位となった。
FIAヨーロピアンF3

スーパーフォーミュラのルーキテストに参加し好タイムを記録するがレギュラーシート獲得には至らず、ヨーロッパに戻りハイテックGPから2018 FIAヨーロピアンF3(英語版)にフル参戦、ランキング7位となった[6]。なお、シリーズチャンピオンを獲得したのはミック・シューマッハであった。
FIA F2

2017年の全日本F3シーズンが終了したのち、古巣のカンポス・レーシングからの誘いを受け、まだシーズン終盤戦が残っていたFIA F2のヘレスヤス・マリーナの2ラウンド(4レース)にカンポスの12号車のシートを得て出場、F2を経験している[7]。ヘレスラウンドではレース1/レース2ともに8位でポイントを獲得した。最終戦ヤス・マリーナでは、同年のヨーロピアンF3チャンピオンを獲得したランド・ノリスが急遽カンポスの11号車に抜擢され出場することになり、パロウはノリスとチームメイトとして最終戦を戦っている。
スーパーフォーミュラ

2018年12月、鈴鹿で行われたスーパーフォーミュラのテスト走行に参加。パロウは前年に続き二度目の参加となった[8]。この場にはルーカス・アウアーハリソン・ニューウェイも参加[9]。パロウはここで前年に続き好タイムを記録し、2019シーズンのTCS NAKAJIMA RACING・64号車のレギュラーシートを獲得する。

SFデビュー戦である2019年開幕戦、予選で2番手タイムを出してフロントローを奪い(PPはチームメイトの牧野任祐が獲得しチーム2台でフロントローを独占となった)インパクトを残すと、第4戦富士では初PPを獲得。監督である中嶋悟も「パロウはどんどんレース毎に良くなっている」と高く評価した[10]。決勝レースはウェット路面かつ霧もあるなかチームの作戦も機能し完勝[11]。スーパーフォーミュラ初優勝を挙げ、中嶋レーシングに9年ぶり(2010年開幕戦以来)の優勝をもたらした[12]。ナカジマレーシングのパロウ担当エンジニアは「マシンへの適応能力が高く、コンディション、マシン状態によってドライビングをすぐ変えられる器用なドライバーですね」と評している[13]。この富士での1勝のほか、シーズン最多となる3PP獲得の活躍を見せ、ランキング3位となった。

パロウは日本のスーパーフォーミュラについて、2017年オフに初めて乗ったテストドライブの時から「素晴らしいシャシーだよ。コーナリングスピードが特に速い。F3でも鈴鹿を走ってるけどSFはコーナリングスピードが別次元だ」とそのマシン性能の好印象を述べており[14]、インディカー・シリーズで結果を残した2020年オフの取材時も「スーパーフォーミュラはとても優れたチャンピオンシップだ。複数のドライバーによって証明されている」「最近ではフェリックス・ローゼンクヴィストや僕のようなドライバーを輩出している。インディカーのように給油があるのはこのスーパーフォーミュラだけだし、SFマシンはとても速く素晴らしいものだった。才能あるドライバーにとって、厳しい試練の場としてふさわしい」とシリーズのクオリティに対して賛辞を述べている[15]
SUPER GT

2019年はスーパーフォーミュラと並行してスーパーGTのGT300クラスにもフル参戦した。チーム郷が「マクラーレン・カスタマー・レーシング Japan」のチーム名でエントリーし[16]、720号車「マクラーレン・720S」のドライバーとして起用され、荒聖治とのコンビとなった[17]。シーズン序盤は720Sの熟成度が低く苦戦したが、第6戦オートポリスでクラス2位を獲得。第8戦(最終戦)もてぎではコースレコードを更新するタイムアタックでPPを獲得[18]した。マクラーレンのマシンによるスーパーGTでのPP獲得は、1996年ラルフ・シューマッハ以来となる23年ぶりの快挙となった[19]
インディカー・シリーズ

スーパーGTでチームの一員として共に戦った「チーム郷」が、アメリカのデイル・コイン・レーシングとパートナーシップを結び「デイル・コイン・レーシング ウィズ チーム・ゴウ」としてアメリカン・オープンホイールレース最高峰であるインディカー・シリーズに参戦。その55号車のドライバーとしてパロウの起用が発表され、レギュラーシートを獲得。ダラーラIR18・ホンダをドライブすることとなった[20]。スポッターはロジャー安川が担当[21]。第3戦ロードアメリカでは3位表彰台を獲得し [22]、以後も度々上位争いに加わり[23]、第9戦ミッド・オハイオではファステストラップを記録。上位チームから注目される存在となった。

2021年より、トップチームの一角であるチップ・ガナッシ・レーシングに移籍[24]。6回のシリーズチャンピオンを獲得している現役王者スコット・ディクソンと、元F1ドライバーでパロウと同じ全日本F3経験者であるマーカス・エリクソンのチームメイトとなった。開幕戦でインディカー初優勝を飾って以後、着実に上位でポイントを重ねて行きパトリシオ・オワードとチャンピオン争いを展開。最終戦「アキュラ・グランプリ・オブ・ロングビーチ」において2021年のドライバーズタイトルを獲得した[25]。チャンピオン獲得によりゼッケン1を使用する権利を得たが、パロウは2022シーズンも引き続きカーナンバー10で参戦することを選んだ。

2022年もコンスタントに上位に顔を出すが、最高位は2位で優勝がなく第16戦までを終えていた。最終戦ラグナ・セカでは予選11番手から巧みなレース運びを見せ、67ラップに渡って最多リードラップを刻み、2位に30秒以上の圧勝でシーズン初優勝[26]、シーズンランキングを4位に浮上させてシーズンを終えた。なお、同年7月にはチップ・ガナッシが2023年のシートについてパロウと契約更新したと発表したが、パロウが直後に自身のSNSでそれを否定し、アロー・マクラーレンSPへ来季移籍すると発表。チップガナッシ側はこのマクラーレンSPとパロウが発表した新契約が、チップガナッシ側が持つ優先契約事項を無視しており無効であると訴訟を起こした状態でこのシーズンを戦っていた[27]。最終戦終了後の9月14日、チップ・ガナッシから改めてパロウが2023年も残留しNo.10のマシンに乗ると公式リリースを出し、パロウも「チップ・ガナッシとの合意を発表できてうれしい。来シーズンも10号車に戻ってくるよ」とコメントを発表、3カ月に及んだ移籍騒動は終結した[27]

2023年、チップ・ガナッシでの3シーズン目を迎える。開幕戦から第4戦まで連続シングルフィニッシュでポイントを積み重ね[28]、第5戦GMRグランプリでシーズン初優勝を挙げると[29]、続く第107回インディ500(英語版)では平均時速234.217マイル(376.936km/h)を記録しポールポジションを獲得[30]。第7戦ストリート・オブ・デトロイトでもポール・トゥ・フィニッシュで制するなど好調を持続し[31]、9月3日の第16戦ポートランド・インターナショナル・レースウェイ(英語版)でシーズン5勝目を挙げて自身2度目のインディカーシリーズチャンピオンを決定した。

2024年はチャンピオンナンバー1を使用する権利を持っていたが、2022年と同じく愛用ナンバーである10を付けチップガナッシより参戦。パロウ車はDHLが新たに複数年契約でメインスポンサーとなり、イエローと赤の配色となった。これはパロウのヘルメットカラーのベースであるスペインの国旗と同じ配色であり、「DHLの象徴的な黄色と赤の色は、私の母国であるスペインの色でもあります。このサポートのもとタイトルを目指すことは特にエキサイティングです。」とその喜びをコメントした[32]
フォーミュラ1

2022年のマクラーレンSPへの移籍騒動には、マクラーレンF1テスト契約に関する条項も含まれており、チップガナッシもF1テストについては了承し「パロウはインディカー2023年シーズンでチップ・ガナッシの10号車に残ります。この契約ではインディカーへのコミットメントに影響しない範囲で別のレースシリーズでマシンテストする機会が与えられます。」とパロウのF1参戦チャンスを了承する声明を出して2023の契約を結んだ[27]。インディカーのシーズンオフに入った2022年9月下旬、バルセロナカタルニア・サーキットでマクラーレンF1チームの「テスティング・オブ・プレビューカープログラム」の一環として同じくインディカードライバーのパト・オワードと共に2021年仕様のマクラーレン・MCL35で約500kmのマイレージをテストドライブし、初めてF1マシンを操った。


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