アレクセイ・ラトマンスキー
原語名Алексей Ратманский
生誕アレクセイ・オシポーヴィチ・ラトマンスキー(Алексей Осипович Ратманский)
(1968-08-27) 1968年8月27日(51歳)
ソビエト連邦
ロシア・ソビエト連邦社会主義共和国、レニングラード
職業バレエダンサー、振付家
雇用者ボリショイ劇場
アメリカン・バレエ・シアター
アレクセイ・オシポーヴィチ・ラトマンスキー(Alexei Osipovich Ratmansky、ロシア語: Алексей Осипович Ратманский, 1968年8月27日(レニングラード)- )は、ロシア国籍を有するアメリカ人[1]の振付家、元バレエダンサーである。2014年4月にアメリカン・バレエ・シアターのアーティスト・イン・レジデンスに就任[2]。2004年から2008年まで、ボリショイ・バレエの芸術監督を務めた[3]。 ラトマンスキーは、レニングラードに生まれ、ボリショイバレエ学校で、ピョートル・ペストフ
目次
1 ダンサーとしてのキャリア
2 振付及び運営上のキャリア
2.1 振付作品
2.2 復刻作品
3 受賞
4 脚注
5 外部リンク
ダンサーとしてのキャリア
1998年にジョージア国立バレエ団
(英語版)のために振り付けた『日本の夢』の上演によって、振付家として名が知られるようになる。同作と1997年の『チャームズ・オブ・マンネリズム』は、いずれもニーナ・アナニアシヴィリのために振り付けた作品である[4]。 『日本の夢』は、ロシア演劇人同盟のゴールデン・マスク賞(英語版)を受賞した。 アレクセイ・ラトマンスキーとユーリ・ハノン(1998年11月24日『The Middle Duo』マリインスキー劇場)ラトマンスキーの特徴は、大規模なカンパニーのために伝統的な古典バレエを改訂・再演している点にある[5]。初めて手がけた物語バレエは、2002年にマリインスキー・バレエのために制作した『シンデレラ』全3幕である[4]。2003年に上演されたボリショイ・バレエの『明るい小川』によって、翌年同バレエ団の芸術監督に任命された。2005年には、全幕物のプロダクション『ボルト』を制作。2007年、2008年には『海賊』及び『パリの炎』の再演を手がけた。ロンドン批評家協会は、ラトマンスキー芸術監督率いるボリショイ・バレエ団に対し、2005年、2007年に「Best Foreign Company」に選定する。ラトマンスキー自身は、『明るい小川』によって、ナショナル・ダンス・アワードを受賞した。
ボリショイで芸術監督を務めた後、ニューヨーク・シティ・バレエ団との間でレジデント・コレオグラファー就任の交渉を行うが合意に至らず、2008年にアメリカン・バレエ・シアターのファースト・アーティスト・イン・レジデンスに就任する[6]。ラトマンスキーがNYCBのために制作したバレエ作品に『ロシアの季節』及び『コンチェルトDSCH(英語版)』、ABTのための作品に『ドニエプル川の岸辺で(英語版)』及び『七つのソナタ』がある。
2011年、プロコフィエフの『ロメオとジュリエット』を振り付け、トロントでカナダ国立バレエ団(英語版)によって世界初演が行われた。そのロンドン公演では、ニューヨーク・タイムズの評論家アラステア・マコーレーから「今日クラシック・バレエを専門とする中でも最も才能に恵まれた振付家である」と賛辞を受けた[7]。
2014年、セルゲイエフ・コレクション(英語版)からマリウス・プティパによる最終的な再現版を復刻・再振付して『パキータ』を制作し、キャリアの新境地を開拓する。この復刻版の世界初演は、2014年12月にミュンヘンでバイエルン国立バレエによって行われた。2015年3月、アメリカン・バレエ・シアターのために再度プティパ作品の復刻に取り組み、オレンジ郡で『眠れる森の美女』の世界初演が行われ、後にスカラ座でも上演された。その後、プティパ/イワノフ版の1895年に上演された『白鳥の湖』の復刻を手がけ、2016年2月にチューリッヒで世界初演が行われた。 2005年、デンマーク王立バレエ団が上演した『アンナ・カレーニナ』の振付でブノワ賞受賞。2007年、ボリショイ・バレエのために振り付けたカルタ遊びでゴールデン・マスク賞
振付作品
1988年:La Sylphide-88、Duet-buff #1 & 2
1993年:パ・ド・グレアム
1994年:妖精の接吻、アルボラーダ、ホイップクリーム、98 steps
1995年:Hurluburlu、Poor Little Things
1996年:サラバンド
1997年:チャームズ・オブ・マンネリズム、カプリッチオ、クラコヴィアク、Old Juniet's Carriol
1998年:日本の夢、ミドル・デュエット、法悦の詩、妖精の接吻(第2版)
1999年: Water、Chrizantemums
2001年:Turandot's Dream、Flight to Budapest、レア、くるみ割り人形
2002年:シンデレラ、焔に向かって、火の鳥
2003年:明るい小川、動物の謝肉祭、ボレロ
2004年:アンナ・カレーニナ、レア(第2版)
2005年:ボルト、カルタ遊び
2006年:ロシアの季節
2007年:海賊(マジリエ/プティパ版改訂、ユーリ・ブルラーカとの共作)、墜落する老婆たち
2008年:ビゼー・ヴァリエーション、月に憑かれたピエロ、コンチェルトDSCH、パリの炎(ワイノーネン版改訂)
2009年:せむしの仔馬、ワルツ・ファンタジー、ドニエプルの岸辺で、Scuola di Ballo(バレエ学校)、七つのソナタ
2010年:ドン・キホーテ(プティパ/ゴルスキー版改訂)、ナムーナ、ファンダンゴ、くるみ割り人形(第2版)
2011年:幻滅(失われた幻影)、Dumbarton、プシュケ、ロメオとジュリエット
2012年:なつかしい土地の思い出、シンフォニック・ダンス、火の鳥(第2版)、金鶏、交響曲第9番
2013年:24の前奏曲、異国より、室内交響曲、ピアノ協奏曲第1番、シンデレラ(第2版)、Opera、テンペスト* 2014年:舞踏組曲、展覧会の絵、ロンド・カプリチオーソ
2016年:プラトンの饗宴に寄せるセレナーデ[8]
2017年:ホイップクリーム[9]、オデッサ[10]
復刻作品
2014年:パキータ
2015年:眠れる森の美女
2016年:白鳥の湖
受賞
2013年、マッカーサー・フェローに選ばれ、「天才賞」を受賞した[11]。