アルメニア文字 (Unicodeのブロック)
Armenian
範囲U+0530..U+058F
(96 個の符号位置)
面基本多言語面
用字アルメニア文字
主な言語・文字体系

アルメニア語

西アルメニア語

古典アルメニア語

割当済96 個の符号位置
未使用0 個の保留
Unicodeのバージョン履歴

1.0.089 (+89)
1.190 (+1)
3.091 (+1)
6.292 (+1)
7.094 (+2)
11.096 (+2)
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アルメニア文字（アルメニアもじ、英語: Armenian）は、Unicodeの11個目のブロック。
解説

中東と中央アジアの中間に位置するコーカサス地方に属するアルメニア共和国における公用語の（東）アルメニア語や、トルコやイランなどアルメニア国外に住むアルメニア人によって話される西アルメニア語（トルコ・アルメニア語）などを表記に用いられるアルメニア文字及びその約物を収録している。

アルメニア文字はラテン文字などと同様に子音と母音をそれぞれ独立した文字で音素文字（アルファベット）であり、ラテン文字同様に左から右へ書き（左横書き）、大文字と小文字の区別が存在する。

符号位置の順序はおおむね伝統的なアルメニア文字の順序に従っている。

Unicodeのバージョン1.0においても「アルメニア文字(Armenian)」というブロック名で制定されていた。[1]
収録文字

「ラテン文字転写」の列はアルメニア文字のラテン翻字方式の一つであるISO 9985（英語版）に従う。

コード文字文字名（英語）用例・説明ラテン文字転写
大文字
U+0531?ARMENIAN CAPITAL LETTER AYB音素[a]を表す。a
U+0532?ARMENIAN CAPITAL LETTER BEN音素[b]を表す。b
U+0533?ARMENIAN CAPITAL LETTER GIM音素[?]を表す。g
U+0534?ARMENIAN CAPITAL LETTER DA音素[d]を表す。d
U+0535?ARMENIAN CAPITAL LETTER ECH音素[e]を表す。

語頭では[je]となる。e
U+0536?ARMENIAN CAPITAL LETTER ZA音素[z]を表す。z
U+0537?ARMENIAN CAPITAL LETTER EH音素[e]を表す。

?と異なり語頭でも[e]のままで発音される。?
U+0538?ARMENIAN CAPITAL LETTER ET音素[?]を表す。e
U+0539?ARMENIAN CAPITAL LETTER TO音素[t?]を表す。t’
U+053A?ARMENIAN CAPITAL LETTER ZHE音素[?]を表す。?
U+053B?ARMENIAN CAPITAL LETTER INI音素[i]を表す。i
U+053C?ARMENIAN CAPITAL LETTER LIWN音素[l]を表す。l
U+053D?ARMENIAN CAPITAL LETTER XEH音素[χ]を表す。x
U+053E?ARMENIAN CAPITAL LETTER CA音素[t?s]を表す。c
U+053F?ARMENIAN CAPITAL LETTER KEN音素[k]を表す。

西アルメニア語では[?]となる。k
U+0540?ARMENIAN CAPITAL LETTER HO音素[h]を表す。

書体によって字形が大きく異なり、3種類の字形が存在する。h
U+0541?ARMENIAN CAPITAL LETTER JA音素[d?z]を表す。

西アルメニア語では[t?s?]となる。j
U+0542?ARMENIAN CAPITAL LETTER GHAD音素[?]を表す。?
U+0543?ARMENIAN CAPITAL LETTER CHEH音素[t??]を表す。

西アルメニア語では[d??]となる。??
U+0544?ARMENIAN CAPITAL LETTER MEN音素[m]を表す。m
U+0545?ARMENIAN CAPITAL LETTER YI音素[j]を表す。

西アルメニア語では語頭で[h]になったり語末で黙字となることがある。y
U+0546?ARMENIAN CAPITAL LETTER NOW音素[n]を表す。n
U+0547?ARMENIAN CAPITAL LETTER SHA音素[?]を表す。?
U+0548?ARMENIAN CAPITAL LETTER VO音素[o]を表す。

語頭では[vo]となる。o
U+0549?ARMENIAN CAPITAL LETTER CHA音素[t???]を表す。?
U+054A?ARMENIAN CAPITAL LETTER PEH音素[p]を表す。

西アルメニア語では[b]となる。p
U+054B?ARMENIAN CAPITAL LETTER JHEH音素[d??]を表す。

西アルメニア語では[t???]となる。?
U+054C?ARMENIAN CAPITAL LETTER RA音素[r]を表す。?
U+054D?ARMENIAN CAPITAL LETTER SEH音素[s]を表す。s
U+054E?ARMENIAN CAPITAL LETTER VEW音素[v]を表す。v
U+054F?ARMENIAN CAPITAL LETTER TIWN音素[t]を表す。

西アルメニア語では[d]となる。t
U+0550?ARMENIAN CAPITAL LETTER REH音素[?]を表す。r
U+0551?ARMENIAN CAPITAL LETTER CO音素[t?s?]を表す。c’
U+0552?ARMENIAN CAPITAL LETTER YIWN現在は母音[u]を表す??という二重母音の表記にのみ使われる。

古典アルメニア語では[w]を表していた。w
U+0553?ARMENIAN CAPITAL LETTER PIWR音素[p?]を表す。p’
U+0554?ARMENIAN CAPITAL LETTER KEH音素[k?]を表す。k’
U+0555?ARMENIAN CAPITAL LETTER OH音素[o]を表す。

?と異なり語頭でも[o]のままで発音される。o
U+0556?ARMENIAN CAPITAL LETTER FEH音素[f]を表す。f
装飾文字
U+0559?ARMENIAN MODIFIER LETTER LEFT HALF RING西アルメニア語などの方言で有声音が気音化されていることを示すために子音字の後に置かれる記号。[2]?
U+055A?ARMENIAN APOSTROPHEアルメニア文字におけるアポストロフィ。母音の短縮などを表す。

Unicodeバージョン1.0ではarmenian modifier letter right half ringという名前で収録されていた。[3]アルメニア語で??????? apatartsと呼ばれる。'
U+055B?ARMENIAN EMPHASIS MARK強調したい単語に付けられる記号。

アルメニア語で???? sheshtと呼ばれる。[3][4]
U+055C?ARMENIAN EXCLAMATION MARKアルメニア文字における感嘆符。

ラテン文字などの"!"に相当するが、文末ではなく感嘆の中心となる語のアクセントのある母音字の上に書かれる。