アルハザードのランプ
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アメリカ合衆国のホラー作家であるハワード・フィリップス・ラヴクラフトオーガスト・ダーレスの合作作品について記載する。
概要

ラヴクラフトとダーレスは文通をしており、特に年少のダーレスは傾倒し、影響を受けた作品を書いていた。1937年にラヴクラフトが死去すると、先輩の作品が散逸することを惜しんだダーレスは、出版社「アーカムハウス」を設立する。

さて、ダーレスは宣伝戦略のために、ラヴクラフトの創作メモにもとづいて「合作」という体裁をとった作品を発表する。扱いは、死後合作、補作とも。諸説あるが、那智史郎は「ほとんどが断片か一行程度のメモからダーレスが紡ぎだしたもので、なかにはどれが原案なのかまったくわからない作品やダーレス神話と区別がつかないものもある」と解説し[1]東雅夫S・T・ヨシらも同様に述べる[2][3]。.mw-parser-output .ambox{border:1px solid #a2a9b1;border-left:10px solid #36c;background-color:#fbfbfb;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .ambox+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+link+.ambox{margin-top:-1px}html body.mediawiki .mw-parser-output .ambox.mbox-small-left{margin:4px 1em 4px 0;overflow:hidden;width:238px;border-collapse:collapse;font-size:88%;line-height:1.25em}.mw-parser-output .ambox-speedy{border-left:10px solid #b32424;background-color:#fee7e6}.mw-parser-output .ambox-delete{border-left:10px solid #b32424}.mw-parser-output .ambox-content{border-left:10px solid #f28500}.mw-parser-output .ambox-style{border-left:10px solid #fc3}.mw-parser-output .ambox-move{border-left:10px solid #9932cc}.mw-parser-output .ambox-protection{border-left:10px solid #a2a9b1}.mw-parser-output .ambox .mbox-text{border:none;padding:0.25em 0.5em;width:100%;font-size:90%}.mw-parser-output .ambox .mbox-image{border:none;padding:2px 0 2px 0.5em;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-imageright{border:none;padding:2px 0.5em 2px 0;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-empty-cell{border:none;padding:0;width:1px}.mw-parser-output .ambox .mbox-image-div{width:52px}html.client-js body.skin-minerva .mw-parser-output .mbox-text-span{margin-left:23px!important}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .ambox{margin:0 10%}}

この節の加筆が望まれています。

ジャンルはホラーの、いわゆるクトゥルフ神話にあたる。しかし元祖ラヴクラフトの作品(ラヴクラフト神話)とは設定レベルで変質している。アーカムハウス的には目玉商品であった[4]

作品数は16[3]。うち邦訳は13。
暗黒の儀式 The Lurker at the Threshold (1945)

生きながらえるもの The Survivor (1954)

破風の窓 The Gable Window (1957)

アルハザードのランプ The Lamp of Alhazred (1957)

異次元の影 The Shadow Out of Space (1957)

ピーバディ家の遺産 The Peabody Heritage (1957)

閉ざされた部屋 The Shuttered Room (1959)

ファルコン岬の漁師 The Fisherman of Falcon Point (1959)

魔女の谷 Witches' Hollow (1962)

屋根裏部屋の影 The Shadow in the Attic (1964)

ポーの末裔 The Dark Brotherhood (1966)

恐怖の巣食う橋 The Horror from the Middle Span (1967)

インズマスの彫像 Innsmouth Clay (没後1974)


The Ancestor(未訳)

Wentworth's Day(未訳)

The Watchers Out of Time(未完、未訳)

暗黒の儀式』以外は短編。クト6に収録の3作は全て当てはまる。新ク4には4作を収録。
1『暗黒の儀式』詳細は「暗黒の儀式」を参照

3章で構成される長編。邦訳はクト6(大瀧啓裕訳)。合作群の中では、ラヴクラフトの草稿がはっきりと残っており、特定の箇所はラヴクラフトが執筆したものを組み込んでいる。
2『生きながらえるもの』

『生きながらえるもの』(いきながらえるもの、原題:: The Survivor)。『ウィアード・テールズ』1954年7月号に掲載された。1957年にはアーカム・ハウスから単行本の表題作になり出版されている。邦訳はクト6「生きながらえるもの」岩村光博訳と、真ク1&新ク4「爬虫類館の相続人」那智史郎訳。

ラヴクラフトのマッドサイエンティスト作品の、ダーレスによるアレンジである。ラヴクラフトはクトゥルフと恐竜を(作品外のジョークで)関連付けたことがある。作中時1930年、執筆時1954年であり、恐竜(古代爬虫類)や医学の知識は執筆当時のものである。合作群の中では、ラヴクラフトの構想メモが比較的判明している[1]

作中では、3つの神話(古代エジプトの動物崇拝、ヴードゥー伝承、クトゥルフ神話)が言及され、医科学からのアプローチが行われている。古代エジプトの動物崇拝テーマはロバート・ブロックが古代の魔術で題材とした[注 1]。ヴ―ドゥとクトゥルフ神話については、医師が北米全域の長命の人物たちのデータという形で調査が行われており、サンプルにはマーシュ家などインスマスの四名家も含まれている。

東雅夫は「プロヴィデンスの洋館を舞台に、人獣混淆の悪夢をくりひろげる本編は、ラヴクラフト&ダーレス名義の作品中でも一、二をあらそう佳品といえるだろう。クトゥルー神話と爬虫類――恐竜とを結びつける疑似科学的アイディアは、おそらくダーレスのオリジナルと思われるが、ライダー怪人を髣髴させる怪物の造形ともども、なかなかに魅力的である」と解説している[5]。那智史郎もまた、ダーレスのラヴクラフト補作の中では『暗黒の儀式』と並んで最も出来が良いと高評価している[1]
2あらすじ

プロヴィデンスのベネフィット・ストリートに建つシャリエール館の主、ジャン=フランソワ・シャリエール医師が、1927年に死去する。


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