アルトゥール・ヴェーネルト(ドイツ語: Arthur Rudolph Berthold Wehnelt, 1871年4月4日 - 1944年2月15日)は、ブラジル出身のドイツで活躍した物理学者。日本では英語風に「ウェーネルト」と書かれることも多い。電子顕微鏡の電子銃によく使われるウェーネルト電極を考案。 ヴェーネルトはリオデジャネイロで生まれた。彼の両親はドイツ人で、ヴェーネルトが子供の頃に共にブラジルからドイツに戻った。ヴェーネルトは始めはシャルロッテンブルク工科大学
略歴
1899年、ヴェーネルトは直流電流を迅速に遮断できる装置(ヴェーネルト断続器)を考案した[1]。ヴェーネルトは電子の連続的な放出の研究も進めた。この成果が1902/1903年のヴェーネルト電極、1904年の酸化物皮膜陰極(ヴェーネルト陰極)である[2][3]。
1908年にフリードリヒ・ヴィルヘルム大学に戻り、物理学教授となる。1926年、同大学物理学実験所長[4]。1934年、物理学部長。1937年、退職。 ウェーネルト電極とも言う。マイナスの電荷を帯びているので、加熱されたフィラメントから飛び出した熱電子が飛び散るのを抑えて集束し、静電式電子レンズの役割を果たす。走査型電子顕微鏡の電子銃などに使われる[5]。
ウェーネルト電極
出典^ Wehnelt Elektrotechnische Zeitschrift, January 1899 Vol. 20, pp. 76-78.
^ A. Wehnelt, Uber den Austritt negativer Ionen aus Gluhenden Metallverbindungen und damit zusammenhangende Erscheinungen, Ann. Phys., Ser. 4 14 (1904), pp. 425?468
^ Applied Surface Science Volume 251, Issues 1-4, 15 September 2005, Pages 24-30
^ 『理化学辞典 第3版増補版』1981年、岩波書店
^ ⇒ウェーネルト電極, 走査電子顕微鏡 基本用語集(JEOL)
更新日時:2016年11月23日(水)14:09
取得日時:2019/07/27 11:32