『アリラン』は、日本統治時代の朝鮮で1926年に作られたサイレントのモノクロ映画である。 羅雲奎監督の代表作であると共に、日本統治時代の朝鮮映画の代表作でもある。民謡の「アリラン」は、この映画で歌われて有名になり、広まったものと考えられている。 主人公は、三・一独立運動に関係して投獄され、精神を病んで故郷に帰ってくる。主人公の妹を親日派が強姦しようとすると、主人公は親日派を鎌で殺して正気に返る。そして主人公は「アリラン」を聞いて再び連行されていく。
概要
製作: 朝鮮キネマ
配給: 南洋映画社
監督、脚色、原作: 羅雲奎
撮影、編集、現像: 加藤恭平
出演: 羅雲奎、申一仙
なお、ビラに使われたスチル写真を除いてフィルムは現存しておらず、朝鮮戦争により焼失したと考えられている(本作を含む羅雲奎の映画は一作も現存していないという)。現在でもフィルムの捜索が行われており、2005年に死去した大阪在住の映画コレクターの目録に名前があったことから注目され、東京国立近代美術館フィルムセンターが調査したが、結局朝鮮半島で撮られたフィルムは一点も見つからなかった[1]。
韓国では現在までに6回リメイクが作られている。特に2003年のイ・ドゥヨン監督のものが有名。
関連書物
宮塚利雄著『アリランの誕生―歌に刻まれた朝鮮民族の魂』1995年、創知社
脚注^ アリラン物語2―大阪に「幻のフィルム?」南北巻き込み宝探し騒動
外部リンク
アリラン物語(スチル写真あり) - ウェイバックマシン(2011年1月15日アーカイブ分)