アリグモ
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アリグモ
タイリクアリグモ Myrmarachne formicaria
分類

:動物界 Animalia
:節足動物門 Arthropoda
:クモガタ綱 Arachnida
:クモ目 Araneae
亜目:クモ亜目 Araneomorphae
:ハエトリグモ科 Salticidae
亜科:Salticinae
:Myrmarachnini
亜族:Myrmarachnina
:アリグモ属 Myrmarachne

学名
Myrmarachne
Macleay, 1839
英名
Ant-mimic jumper
Ant-mimicking Jumping Spider
Ant-mimicking Spider

本文参照

アリグモ(蟻蜘蛛)は、アリグモ属(Myrmarachne)に分類されるハエトリグモの総称、およびそのうちの1種 Myrmarachne japonica の標準和名である。本項目は主に前者について扱う。アリ擬態するクモの中では広く知られる属であり、形態・行動ともアリによく似ている[1][2][3]
形態

一般的なハエトリグモから逸している細長い体と脚を有し、アリによく似た姿と大きさをしている。

アリグモの1種 Myrmarachne ichneumon のオス(下)と擬態モデルのアリの1種 Tetraponera sp.(上)。

アリグモの1種のメス。

タイリクアリグモのオス。発達した鋏角を正面から突き出す。

頭胸部(前体)は細長く、眼・鋏角(上顎)・触肢・第1脚をもつ前半部はアリの頭部のように丸く盛り上がり、その直後はアリの頭部と胸部の境目のようににわずかにくびれる。腹部(後体)は円筒形で、後方に狭まるが、前方は丸く、少し後方が多少くびれる場合があり、一部のアリに見られる発達した腹柄を思わせる。頭胸部のくびれや腹部は往々にして白い模様が入り、これは分節のない部分をアリの体のように節に分かれるように見せる。脚はハエトリグモとしては細長い。性的二形で、オスの成体は鋏角が大きく発達している[2][4]。体色は黒・赤・茶色などがあり、色彩変異をもつ種もある[3]
分布

新熱帯区のごく一部の種を除き、本属の全ての種は東半球に分布する[5]

日本での分布域は、北海道南部・本州四国九州沖縄。照葉樹林帯に多い[要出典]。
生態徘徊するヤガタアリグモ(Myrmarachne elongata)アリグモの1種。第1脚を触角のように持ち上げる。

一般のハエトリグモに見られる断続的な歩行と跳躍はほぼせず、代わりにアリのように往復に徘徊する[1][2]。普段は第1脚を「アリの触角」に見せかけるように常に持ち上げて構える[1][2]。かき乱され、または自らより大型のハエトリグモに遭遇した場合は、アリの威嚇行動を思わせる姿勢を見せることもある[1]

同種間の行動については、オス同士は発達した鋏角を広げて闘争を行い、亜成体のメスの巣の外でオスがメイトガードするなどの習性が知られる[6]。交接の体勢は一般のハエトリグモ(オスがメスの背に乗ってから行う)とは異なり、オスはメスの片側に並びながら行う[6]


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