この項目では、いわゆる「α-アラニン」について説明しています。構造異性体である3-アミノプロパン酸については「β-アラニン」をご覧ください。
Alanine
別称2-Aminopropanoic acid
識別情報
CAS登録番号338-69-2
258 °C subl.
水への溶解度可溶
酸解離定数 pKa2.35 (カルボキシル基), 9.69 (アミノ基)[1]
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。
アラニン (alanine) とは、アミノ酸のひとつで、グリシンに次いで2番目に小さなアミノ酸である。アミノ酸の構造の側鎖がメチル基(–CH3)になった構造を持つ。2-アミノプロピオン酸のこと。つづりはalanineで、略号はAあるいはAla。ほとんどすべての蛋白質に普遍的に見られる。 疎水性アミノ酸、非極性側鎖アミノ酸に分類される。蛋白質構成アミノ酸のひとつで、非必須アミノ酸である。糖新生や脂肪酸の合成、エネルギー生成に用いられる重要なアミノ酸である。 また、アセトアルデヒドの分解を促進するため[2]、二日酔いや悪酔いの防止に効用がある[3]。 生体内では、解糖系の中間体であるピルビン酸やクエン酸回路における中間体が、アラニントランスアミナーゼによるグルタミン酸からのアミノ基の転移を受けて生合成される。
概要
生合成
物性
分子量 89.09
等電点 6.00
溶解性 水・蟻酸に易溶、エタノール・ジエチルエーテルに不溶、希塩酸・希硫酸に可溶。
溶解度(水、g/100g) 15.8(20℃)、19.6(40℃)、24.3(60℃)
ファンデルワールス半径 67
出典[脚注の使い方]^ Dawson, R.M.C., et al., Data for Biochemical Research, Oxford, Clarendon Press, 1959.
^ “アラニンで持久力をサポート!効果や効果的な摂取方法とは
^ “二日酔いの元凶はアルデヒドだけじゃない!?
関連項目
グルコース-アラニン回路
外部リンク
アラニン - 素材情報データベース<有効性情報>(国立健康・栄養研究所)
表
話
編
歴
炭水化物代謝: 解糖系/糖新生の酵素
解糖系
グルコキナーゼ/ヘキソキナーゼ/グルコース-6-ホスファターゼ
グルコース-6-リン酸イソメラーゼ
6-ホスホフルクトキナーゼ/フルクトースビスホスファターゼ
フルクトースビスリン酸アルドラーゼ
トリオースリン酸イソメラーゼ
グリセルアルデヒド-3-リン酸デヒドロゲナーゼ
ホスホグリセリン酸キナーゼ
ホスホグリセリン酸ムターゼ
ホスホピルビン酸ヒドラターゼ
ピルビン酸キナーゼ
糖新生のみの酵素
ピルビン酸カルボキシラーゼ
ホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼ
乳酸(コリ回路)
L-乳酸デヒドロゲナーゼ
アラニン(グルコース-アラニン回路)
アラニントランスアミナーゼ
調節
6-ホスホフルクト-2-キナーゼ/フルクトース-2,6-ビスホスファターゼ
ビスホスホグリセリン酸ムターゼ
表
話
編
歴
タンパク質を構成するアミノ酸
主なトピック
タンパク質
ペプチド
コドン
特性
脂肪族
分枝鎖アミノ酸 (バリン
イソロイシン
ロイシン)
メチオニン
アラニン
プロリン
グリシン
芳香族
フェニルアラニン
チロシン
トリプトファン