アラトリステ
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ポータル 文学

『アラトリステ』(El capitan Alatriste)は、アルトゥーロ・ペレス=レベルテ作の小説のシリーズ。これを原作とした同名の映画も製作されている(アラトリステ (映画) を参照)。
概要

著者レベルテは1973年より戦争ジャーナリストとして、世界各地の主要な紛争地域を取材した。1994年より作家に転身し、数々のヒット作を出した。レベルテがその戦場経験を大いに生かして書き上げたのが、本シリーズである。1996年スペインにてシリーズ1作目「El capitan Alatriste(日本語タイトル:『アラトリステ』)」が発売されると、スペイン国内にて大ヒットを記録した。第1期シリーズ5巻までがいずれもベストセラーとなり、2006年には映画化された。

2006年12月には第6巻が発売された。
あらすじ

この節にあるあらすじは作品内容に比して不十分です。あらすじの書き方を参考にして、物語全体の流れが理解できるように(ネタバレも含めて)、著作権侵害しないようご自身の言葉で加筆を行なってください。(2016年8月)(使い方

ディエゴ・アラトリステ・イ・テノーリオという傭兵の一生を、その従者であったイニゴ・バルボアが語るという体裁の冒険小説である。3巻以降は更に「著者レベルテが某貴族の屋敷の書庫で発見したイニゴの手記をもとに執筆している」という形式を採っている。
1巻『アラトリステ』
1623年、マドリードに住む剣客アラトリステのもとに奇妙な仕事の依頼が舞い込む。一つ目の依頼は「ある二人組の旅行者を痛い目に遭わせてマドリードから追い払ってくれ」というものであり、二つ目の依頼は「この二人組を暗殺してくれ」というものであったが、依頼主はいかにもやんごとなき筋の者のように思われた。だが降参した者を殺すのを潔しとしないアラトリステは、とっさの判断でこの二人組を助けてしまう。実はこの二人組こそ、お忍びでマドリードを訪れたイングランド皇太子チャールズバッキンガム侯爵だったのだ。
2巻『異教の血』
チャールズ来西と同じ年。アラトリステのもとをアンダルシアからの旅人が訪問する。今度の依頼は、何と王宮の隣にある修道院を夜陰に紛れて襲撃し、修道女を一人そこから連れ出す手助けをしてくれというものであった。捕まれば死罪は確実であるが、義理を重んじるアラトリステにはこれを断れない事情があった。しかし襲撃は待ち伏せにあって失敗。しかも従者のイニゴがスペイン異端審問所の手に落ちてしまう。イニゴ救出の為にマドリードを駆け回るアラトリステ。オリバーレス伯爵の謎かけを解き、イニゴを救い出すことは出来るのだろうか。
3巻『ブレダの太陽』
1624年、アラトリステとイニゴはネーデルラントでスペイン陸軍の一員となっていた。目指すはオランダイングランドの連合軍が立てこもる難攻不落の要塞都市ブレダである。だがイニゴが無邪気に憧れていた戦場は、実際には飢えと暴力が支配する地獄であった。迫り来るオランダの大軍。二人は生き延びることが出来るのか。
4巻『帝国の黄金』
1625年。ブレダの陥落を見届けたアラトリステとイニゴは、海軍のガレオン船に乗ってカディスに帰還した。そこで二人を待っていたのは、新たな仕事の依頼だった。ヌエバ・エスパーニャから王室の目をかいくぐって密輸される金塊を水際で没収し、国庫に納めろというのである。セビリアの裏社会に巣くう荒くれ者たちを集め、アラトリステはグアダルキビール川を下る。
5巻『黄衣の貴人』
アンダルシアでの冒険を終えてマドリードに戻ったアラトリステとイニゴ。マドリードでは人気劇作家、ティルソ・デ・モリーナの新作が初演を迎えていたが、主演女優のマリア・デ・カストロとアラトリステは少し前から深い仲となっていた。ところがこの初演でマリアを見初めた国王フェリペ4世がマリアを所望することとなったのである。しかしアラトリステは剣士としての意地にかけて、力での脅しには屈しようとしない。事態はアラトリステと国王の全面対決に発展するかに思われたが、その矢先、アラトリステの目前でフェリペ4世が何者かに暗殺されてしまう。まんまと大逆罪の濡れ衣を着せられたアラトリステは、地下社会に潜伏して事件の背景を探るのだが……。
6巻Corsarios de Levante
大逆が未遂に終わった1626年の夏、アラトリステはイニゴを連れてナポリへと向かった。これはアラトリステと旧知の仲のアロンソ・コントレーラス隊長の計らいによるもので、イニゴも正式にスペイン軍に入隊し、アラトリステとともにガレー船ムラータに搭乗して、スペイン船団の護衛とトルコ艦隊との戦闘に従事することになった。ムラータが寄港したオランでコポンスと再会した二人は、有り金をはたいてコポンスをオラン守備隊から除隊させる。またオランではキリスト教徒の血を引くというモーロ人のグリアトも仲間に加わり、4人はナポリを経てアナトリア方面へと転戦する。しかし1627年9月、キオス島付近のエスカンダール海峡でムラータの艦隊は倍以上の戦力のトルコ艦隊に包囲され、絶体絶命の窮地へと追い込まれる。
登場人物
傭兵たち
ディエゴ・アラトリステ・イ・テノーリオ
本シリーズの主人公である。1620年代後半のマドリードで最強の剣客であったとされる人物。
イニゴ・バルボア
本シリーズの語り手である。1609年頃、バスク地方にあるオニャティ近郊で生まれたとされる。父ロペ・バルボアはアラトリステの戦友であったが八十年戦争で戦死。その際にアラトリステにイニゴの養育を依頼したことから、アラトリステに引き取られて従者となる。1624年にアラトリステとともにネーデルラントに渡り、ブレダ攻城戦に参加。その後、父やアラトリステと同じく傭兵となる。一時期、アンヘリカ・アルケサルと恋人同士であった。1644年、アラトリステとともにロクロワの戦いに参加。この戦いを生き延びた後、近衛連隊士官(平民出身としては大出世)となる。
セバスティアン・コポンス
アラゴン王国ウエスカ近郊にあるシージャス・デ・アンソという村に生まれた古参兵。アラトリステとは篤い信頼関係で結ばれており、ブレダ攻城戦をはじめニクラースベルヘン号事件など数多くの戦場においてアラトリステの傍らで戦った。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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