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アモキシシリン
IUPAC命名法による物質名
IUPAC名7-[2-アミノ-2-(4-ヒドロキシフェニル)-アセチル]アミノ-3,3-ジメチル-6-オキソ-2-チア-5-アゾビシクロ[3,2,0]ヘプタン-4-カルボキシル酸
臨床データ
胎児危険度分類
AU: A
US: B
法的規制
UK: 処方箋のみ (POM)
投与方法経口、経静脈
薬物動態データ
生物学的利用能95%(経口)
代謝肝臓で転換: 30%未満
半減期61.3分
排泄腎臓
識別
CAS番号
⇒26787-78-0
ATCコードJ01CA04
アモキシシリン (Amoxicillin) は、細菌感染症の治療に用いられる、近年開発されたβ-ラクタム系抗生物質の一つである。ペニシリン系抗生物質に属する。
構造は、ほとんどアンピシリンと同じだが、腸からの吸収性が良いことから、経口摂取薬として用いられる。アモキシシリンはβ-ラクタマーゼ産生微生物による分解を受けやすく、分解を避けるためにクラブラン酸と一緒に供されることがある。
1972年にビーチャム(現在のグラクソ・スミスクライン)によって開発された。日本では協和発酵キリンがパセトシン、アステラス製薬がサワシリンの商品名で販売するほか、様々な後発医薬品が存在する。
目次
1 作用機構
2 微生物学
2.1 グラム陽性菌
2.2 グラム陰性菌
2.3 耐性菌
3 形態
4 アモキシシリンとクラブラン酸
4.1 単剤と配合剤の問題点
5 副作用
6 外部リンク
作用機構詳細は「β-ラクタム系抗生物質」を参照
アモキシシリンは、微生物の細胞壁の合成を阻害することによって効果を発揮する。これは、グラム陽性菌の細胞壁の主成分であるペプチドグリカン鎖間の架橋を阻害する。 アモキシシリンは、グラム陽性菌とグラム陰性菌の一部に効く、中程度のスペクトラム(作用範囲)を持つ抗生物質である。例えば次のような菌に効果を持つ。 連鎖球菌、ペニシリン感受性の肺炎球菌、腸球菌(Enterococcus faecalisのみ)。
微生物学
グラム陽性菌