アメリカ陸軍特殊部隊群
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アメリカ陸軍特殊部隊
特殊部隊所属者の付けるワッペン類。
上から特殊部隊タブ、空挺資格タブ、特殊部隊群章。
剣の上の3本の稲妻は《陸海空のどこでも》を表している。
創設1952年6月19日
所属政体 アメリカ合衆国
所属組織アメリカ陸軍
兵種/任務/特性特殊部隊
人員~4500名
所在地ノースカロライナ州フォートブラッグ
編成地1st SFG:キャンプ・ドレイク
3rd SFG:フォート・ブラック
5th SFG:南ベトナム
7th SFG:フォート・ブラック
8th SFG:パナマ共和国フォート・ギュリック
10th SFG:フォート・ブラッグ
19th SFG:ユタ州フォート・ベニング
愛称グリーンベレー(Green Beret)
標語DE OPPRESSO LIBER(抑圧からの解放)
上級単位アメリカ陸軍特殊作戦コマンド
主な戦歴ベトナム戦争
キューバ危機以降の対反米・左翼ゲリラ戦と親米化(グアテマラ内戦ドミニカ占領、ボリビア内戦、エルサルバドル内戦
ソ連アフガン侵攻
パナマ侵攻
湾岸戦争
アフガニスタン紛争 (2001年-2021年)
フィリピンにおける不朽の自由作戦
イラク戦争
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アメリカ陸軍特殊部隊(アメリカりくぐんとくしゅぶたい、: US Army Special Forces (Airborne))は、アメリカ陸軍特殊作戦コマンド隷下の第1特殊部隊コマンドに所属する特殊部隊である。グリーンベレー(Green Berets、グリンベレーとも表記)の通称で知られ、これは特殊部隊資格課程を修了し該当部隊に所属する将兵だけが着用を許される緑のベレー帽にちなむ。ベレーの記章は「交差した2本の矢の上に短剣、下にリボン」。リボンにはラテン語で「DE OPPRESSO LIBER」(抑圧からの解放)と入れられている。また、単純に「Special Forces」を省略してSFと呼称することもある。
概要グリーンベレーの記章。1961年のグリーンベレー採用と同時に使われ始めたde oppresso liber(抑圧からの解放)と記されている。記章をベレーに着けるのは下士官までで、将校はこれが階級章に変わる

アメリカ陸軍所属の特殊部隊であり、主に対ゲリラ戦を行う。「陸軍の歩兵200人に相当する戦力を、グリーンベレーの隊員一人が保有している」とされる。この表現は、優れた戦闘技能そのものに加えて、彼等の作戦が《敵国内の反乱分子に戦闘教育を行い、自国の戦力として育成し、作戦を実施すること》を目的としているためでもある。また、海外での活動を視野に入れているため、高度な語学教育を受けることでも知られている。グリーンベレーで経験を積んだ後にデルタフォースを目指す隊員もいる。

現在、アメリカ陸軍特殊部隊としては5個現役グループ、2個州兵グループ、1個訓練グループが存在している。

近年、グリーンベレーの訓練を実施しているものの中には、PMC(民間軍事会社)に所属する従業員も存在している。彼等もまたグリーンベレーなどの特殊部隊OBである。
主な任務フィリピンで赤ん坊の検査をする第1特殊部隊グループ隊員

グリーンベレーは、戦闘部隊であると共に友好国の軍や親米軍事組織に特殊作戦や対ゲリラ戦の訓練を施す訓練部隊でもある。グリーンベレーの最も有名なモットーは「抑圧からの解放」であり[1]、戦時にはハーツ・アンド・マインズ (人心獲得作戦)や現地人で構成されたゲリラ部隊の編制および訓練、指揮など不正規作戦(UW:Unconventional Warfare)が主な任務である。2001年9月11日9.11テロの報復軍事進攻では、反タリバン政権の代表的な勢力である北部同盟に近代戦術の訓練を施した。

主任務であるUWの他、グリーンベレーには外国国内防衛(FID:Foreign Internal)、特殊偵察(SR:Special Reconnaissance)、直接行動(DA:Direct Action)、対テロ作戦(CT:Counter-Terrorism)、戦闘捜索救難(CSAR:Combat Search and Rescue)、 人質救出作戦(HR:Hostage Rescue)等の幅広い任務を付与されている。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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