アメリカ合衆国大統領選挙
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ゲームソフトについては「アメリカ大統領選挙 (ゲーム)」をご覧ください。
2016年の総選挙の投票用紙。大統領と副大統領の候補が一覧になっている。1900年からの一般投票の総数の比較。 .mw-parser-output .legend{page-break-inside:avoid;break-inside:avoid-column}.mw-parser-output .legend-color{display:inline-block;min-width:1.5em;height:1.5em;margin:1px 0;text-align:center;border:1px solid black;background-color:transparent;color:black}.mw-parser-output .legend-text{}  共和党  民主党  その他の候補者の合計

アメリカ合衆国大統領選挙(アメリカがっしゅうこくだいとうりょうせんきょ、英語: United States presidential election)は、アメリカ合衆国大統領及び副大統領を選出するための選挙である。この選挙は具体的には数次のプロセスに分かれているが、一般的に4年毎の11月に行われる一連の選挙手続きと、予備選挙となる立候補者選出及び立候補者による選挙運動から選挙人による本選挙・投票・開票までの全プロセスの総称である。

各年次の大統領選挙に関する詳細は、末尾のテンプレート、または結果の表の「年」の列からリンクされている個別の記事を参照。
任期

大統領選挙はアメリカ合衆国憲法第2条の第1節・修正第12条同第22条及び同第23条に規定される。大統領及び副大統領は4年の任期を務める。
選挙の規定
選挙権と被選挙権

大統領選挙の選挙権はアメリカ国籍者[注釈 1]に限り、永住権者には選挙権が無い[1]。加えて18歳以上であることと、通常選挙人登録を行っていることが要件となる。アメリカには日本のような住民基本台帳が無いため、自動的に選挙人名簿に登録されることは無く、選挙人名簿(有権者登録がこれに当たる)に自己申告で登録しなければ選挙人名簿には登録されず、投票資格が生じない。なお選挙権が無いにもかかわらず選挙人登録をすると刑法犯罪になる。

被選挙権は35歳以上であること、アメリカ合衆国内で出生したアメリカ合衆国市民であって(両親がアメリカ国籍であればアメリカ合衆国外で出生しても構わない。移民の家系なら「三代続けてアメリカ市民」が分かり易い)、14年以上アメリカ合衆国内に住んでいることが憲法上の要件である[注釈 2]。またアメリカ合衆国憲法修正第22条により、大統領に3度選出されること・昇格や職務代行により2年以上大統領の職務を行った人物が複数回大統領に選出されることが禁止されている。

この他に多くの州では二大政党(民主党共和党)以外の立候補に一定数の有権者による署名を必要としている。そのため、二大政党以外の候補者にとって立候補のハードルは高い。第3勢力の候補者は署名が揃わず、一部の州でしか立候補できない事例が多い。


2020年アメリカ合衆国大統領選挙の事例では、立候補者は35組いるが、二大政党以外の候補者で全州で立候補できた者はリバタリアン党ジョー・ジョーゲンセンのみである。第3勢力では、2016年のゲーリー・E・ジョンソンに引き続いて、リバタリアン党が唯一全州で立候補した。他に第三勢力から、ほぼ全国規模で立候補した大統領候補は、アメリカ緑の党のハウィー・ホーキンズ(46州+ワシントンD.C.[注釈 3])、社会主義解放党のグロリア・ラ・リヴァ(31州+ワシントンD.C.[注釈 4])、アメリカ連帯党(英語版)のブライアン・T・キャロル(34州[注釈 5])、同盟党)(英語版)のロッキー・デ・ラ・フエンテ(27州[注釈 6])、となっている。これらの候補は過半数の大統領選挙人を擁立しており、大統領に当選する可能性があるのは、全州立候補のジョー・ジョーゲンセン、ほぼ全国規模のハウィー・ホーキンズら4名、それに二大政党の候補者(共和党のドナルド・トランプと民主党のジョー・バイデン)を含めた7名ということになる。また、1州のみで立候補した候補者は16組を占める。

また、立候補した州でも初めから名簿(リスト)に名前が掲載されている候補と、有権者が任意で自書式投票による追記投票をする必要がある候補に分けられている場合がある(二大政党候補は必ず名前が掲載される)。例えばカリフォルニア州では、2012年の選挙から全ての立候補者から選べるように改正され、2012年の候補者6名全てが名簿に掲載されている。

アメリカ合衆国の選挙法[2]では、外国籍の人間(永住権保有者を除く)によるいかなる選挙への関与(選挙関連活動及び寄付)を認めておらず[注釈 7]、これらの行為は違法である。
選挙方法と最終決定テキサス州の投票用紙。同時に行われる様々な選挙の投票欄があるが、ペンで示されている枠が大統領選挙の投票欄。(2008年)カリフォルニア州一般選挙の郵送投票用紙(2012年)と、候補者・法案など選挙項目に対する公式ガイド「アメリカ合衆国大統領予備選挙」も参照

通常、予備選挙の勝利を確実とした大統領候補が、自らとは支持基盤・政策・キャラクターなどが異なる人物を副大統領候補に内定し、党大会において正副大統領候補が正式指名を受ける。

大統領選挙は形式上間接選挙であり、有権者は一般投票(popular vote)の日に、選挙人団(Electoral College)に票を投じる。選挙人(elector、選挙人団の個々のメンバー)は前もって、本選挙において特定の大統領候補と副大統領候補のペアへ投票することを誓約しており、この候補者ペアをチケット(英語版)(ticket、党公認候補者名簿などとも訳す)と呼ぶ。選挙人が本選挙で誓約通りの候補者に投票することは、いくつかの州で義務付けられているが、憲法や連邦法レベルでは存在せず、ごくまれに誓約違反がある。

もっとも、実際の投票では大統領候補と副大統領候補の名前のペアとその公認政党の組み合わせの書かれた選択肢に記入して投票すると、その候補ペアへの投票を誓約する選挙人団への票と見做される投票方式がとられる。

各州には人口に応じた(ただし比例はしていない)選挙人の定数があり、メイン州ネブラスカ州以外では、他の選挙人団より1票でも多くの票を獲得した選挙人団がすべての選挙人を出すことができる。つまり実質的には、州の一般投票で最多得票の大統領候補がその州の全ての選挙人を獲得する勝者総取り方式である。全州で獲得した選挙人の数を合計し、獲得総数が多い候補者が勝利する。

有権者の投票数の比が直接反映される制度ではないため、1824年1876年1888年2000年2016年の選挙では一般投票での次点候補が当選している。
投票日

有権者が大統領候補者に票を投じる「一般投票」は、4年ごとに11月第1月曜日の翌日(11月2日から11月8日のうちの火曜日)に行われる[注釈 8]。その後12月第2水曜日の次の月曜日(12月13日から12月19日のうちの月曜日)に各州で選挙人団が集会し、「選挙人投票」が行われる。

選挙人による投票は1回のみである。どの候補者も全選挙人過半数票を獲得できなかった場合、大統領は大統領候補高得票者3名以下の中から下院が、副大統領は副大統領候補高得票者2名から上院が選出する。下院での投票は通常議決と異なり、選出州ごとに議員団として投票し、各議員団は議員数にかかわらず1票を有する。議会による投票で選出された者として、大統領としてはアダムズ(1825-1829年)、副大統領としては、ジョンソン(1837-1841年)がいる。
大統領選挙人詳細は「アメリカ選挙人団」を参照

各州から選出される選挙人の数は、その州の上院と下院の合計議員数と等しい人数(合計535人)と決められている。


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