アメリカ合衆国シークレットサービス
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アメリカ合衆国シークレットサービス
United States Secret Service
シークレットサービスの旗
シークレットサービスのロゴマーク

シークレットサービス特別捜査官バッジ
(伝統の五芒星が連邦機関であることを表す“ハクトウワシと盾”の上に重なっている)
組織の概要
設立年月日1865年7月5日
継承前組織.mw-parser-output .plainlist--only-child>ol,.mw-parser-output .plainlist--only-child>ul{line-height:inherit;list-style:none none;margin:0;padding-left:0}.mw-parser-output .plainlist--only-child>ol li,.mw-parser-output .plainlist--only-child>ul li{margin-bottom:0}

ホワイトハウス警察隊

管轄アメリカ合衆国連邦政府
本部所在地ワシントンD.C.
人員6,500人以上[1]
年間予算16億6700万ドル(2010年度)[2]
監督大臣

((etc.))

行政官

ジェームズ・M・マレー (en:James M. Murray)(長官)

上位組織アメリカ合衆国財務省
アメリカ合衆国国土安全保障省
ウェブサイト ⇒United States Secret Service(英語)

アメリカ合衆国シークレットサービス(アメリカがっしゅうこくシークレットサービス、: United States Secret Service, USSS)は、主にアメリカ合衆国大統領警護を行う執行機関
沿革
変遷

元々は南北戦争時に、偽造通貨の横行に対しての防諜捜査機関として創設されたアメリカ合衆国として最初の国内諜報機関で、後の財務省の麾下となる。その後連邦捜査局(FBI)・アルコール・タバコ・火器及び爆発物取締局(ATF)・入国税関管理局(ICE)・内国歳入庁(IRS)等へ警察機構の任務は移行されていったが、財務省傘下に、貨幣の取締とともに伝統的に[注 1]大統領警護の業務も置かれていた(2001年まで)。

2001年のアメリカ同時多発テロ事件の影響で、国土安全保障省(DHS)が設置され、シークレットサービスも財務省から同省へと移管された。
年表

1865年:7月5日、財務省に「Secret Service Division(秘密捜査部)」として設置

1883年:財務省内の個別の機関として正式に承認される

1894年:非公式に、グロバー・クリーブランド大統領の非常駐警護を始める

1901年マッキンリー大統領暗殺事件を受け、議会が大統領警護を非公式に依頼

1902年:フルタイムでの大統領警護を引き受ける

1908年セオドア・ルーズベルト大統領が、職員の一部を司法省に移管し、建国当時からの大統領直轄の法執行機関「連邦保安官」とは別の新たな捜査機関「捜査局」(BOI)とする。現在の連邦捜査局(FBI)。

1913年:議会が大統領の恒久的な護衛権限を承認

1922年:10月1日、ウォレン・ハーディング大統領の要請に基づき「ホワイトハウス警察隊(White House Police Force)」が創設される

1930年:ホワイトハウス警察隊が指揮下に置かれる

1951年:議会が大統領等の護衛をシークレットサービスが行うことを正式に立法化

1970年:ホワイトハウス警察隊が行政府保護局(Executive Protective Service)に改称される

1977年:11月15日、行政府保護局がシークレットサービス制服部門に改称される

1984年:議会がカード詐欺・重大なコンピュータ詐欺・本人確認書類偽造に対する捜査権を承認

1986年:10月5日、財務省警察がシークレットサービス制服部門に統合される

2001年愛国者法に基づき、電子犯罪特別対策部隊の設立が承認される

2002年:国土安全保障省の設立に伴い、傘下に移管される

2004年:バーバラ・リッグスが女性初の副長官に任命される

2006年:電子犯罪特別対策部隊の支部が15から24に拡大される

2013年:3月27日、初の女性長官ジュリア・ピアソン(英語版)が就任[3]

2014年:10月1日、ホワイトハウスへの侵入事件等の相次ぐ警備体制不備の責任を取り、ピアソン長官が辞任。長官代行に幹部のジョセフ・クランシー(英語版)が就任[4]

組織

シークレットサービスは、警護を担当するエージェント3,200人、制服部門(Uniformed Division)1,300人、技術・管理部門2,000人からなる6000人以上の職員を抱えている[1]
警護作戦局(Office of Protective Operations)

シークレットサービスが担当する警護任務全般を管轄する。その対象は大統領やアメリカの要人に留まらず、アメリカを訪れた各国首脳なども含まれる。大統領警護部門(Presidential Protective Division)大統領及び大統領一家への直接警護を担当する部隊。エージェントが所属する部署である。制服部門(Uniformed Division)2011年4月4日、制服部門を前に演説を行うバラク・オバマ大統領。詳細は「en:United States Secret Service Uniformed Division」を参照このうち、1922年にホワイトハウス警察隊(英語版)として設立され、1930年のシークレットサービスへの完全統合で誕生した制服部門は、ホワイトハウス一帯・副大統領官邸・財務省(ホワイトハウスの敷地内の部署)・ワシントンD.C.内の在外公館の安全を担っており、以下の部隊が存在する。[5]

カウンタースナイパー部隊(Countersniper Unit:CS)…1971年創設。シークレットサービスのカウンタースナイパーに対する支援を行う。

爆発物探知犬部隊(Canine Explosives Detection Unit:K-9)…1976年創設。シークレットサービスの爆発物対策に対する支援を行う。

緊急対応部隊(Emergency Response Team:ERT)…1992年創設。ホワイトハウス及びその敷地内への不法侵入とその他の攻撃に対する戦術的な対応を行う特殊部隊。ERTの全職員は高度に専門的な訓練を積み、常に身体と戦術的技量を高度に維持しなければならない。

金属探知機(Magnetometers)…シークレットサービスの警護地帯へ入る人物が、非武装であることを保証するために金属探知機による検査を行う。
メリーランド州のトレーニングセンターで訓練を行うCAT隊員特殊作戦部門(Special Operations Division)

対襲撃部隊(Counter Assault Team:CAT)…1979年創設。重武装の襲撃者に対して反撃し、警護対象者が退避する時間を作る任務を負う特殊部隊[6]。隊員は特別捜査官として経験を積んだ者から選抜される。警護を担当する際は防弾ヘルメットやプレートキャリアを着用し、SR-16アサルトライフルを携行するなど完全武装である。特別捜査官と異なり大統領の側で警護することはないが、常に大統領の周囲に展開しており、大統領の警護車列にもCAT隊員が乗る車両が必ず含まれている。また警護対象が外遊する際、外遊先によっては軍の部隊(陸軍特殊部隊群海兵隊フォース・リーコンなど)と共同で警護を実施することがある。その場合軍の隊員は警護要員としての区別を容易にするため、服装を黒のトップスとタンのパンツに統制される。

技術開発・任務支援局(Office of Technical Development and Mission Support)ニューヨークで開催された国連連合総会でのHAMMER隊員技術警護部門(Technical Security Division)主に技術的な側面から警護を支援する部門。爆発物処理やドローン対策などを行っている。

有害物質軽減・医療緊急対応部隊(Hazardous Agent Mitigation and Medical Emergency Response Team:HAMMER)…大統領やシークレットサービス隊員への応急医療技術の提供と、化学・生物・放射線兵器への対処を行う部隊[7]


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