アメリカ合衆国の州歌
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アメリカ合衆国の州歌(アメリカがっしゅうこくのしゅうか)では、アメリカ合衆国(米国)の各州が制定している州歌についてワシントンD.C.(コロンビア特別区)および海外領土を含めて解説する。
概説

米国では2022年現在、ニュージャージー州メリーランド州を除く48の州で公式の州歌が制定されている。制定時期は州により様々で、例えば最も古いサウスカロライナ州の"Calorina"は1911年2月11日制定だが、バージニア州の"Our Great Virginia"は2015年3月27日制定である[1]テネシー州1926年制定のMy Homeland, Tennesseeを筆頭に10曲もの州歌と愛唱歌を定めている[2]

これらの楽曲は州歌として書き下ろされたものもあれば、コネチカット州の"Yankee Doodle"のように既存の愛唱歌が追認を受けて州歌に制定されたものやウェストバージニア州の"Take Me Home, Country Roads"のように20世紀後半のヒット曲が州民の支持を得て正式な州歌とされたものなど様々である。フロリダ州ケンタッキー州の州歌は共に“アメリカ音楽の父”と称されるスティーブン・フォスターの作詞・作曲であるが、現代の人権感覚では不適切な語句(主に黒人を指す蔑称とされる単語)を含むとして歌詞の一部が改訂されている。

ニュージャージー州では、1930年代から何曲もの楽曲が州歌の候補として挙げられて来たが制定は州内の地域対立などの事情で実現しておらず、非公式では1960年レッド・マスカラが作成した"I'm From New Jersey(我、ニュージャージーより来たり)が主に愛唱されている[3]

バージニア州では1940年アフリカ系ミンストレル・ショーの楽団員であったジェームズ・A・ブランドが作詞・作曲した"Carry Me Back to Old Virginny"(懐かしきバージニア)を州歌として制定したが、元々プランテーション・ソングとして作られた経緯から「歌詞に人種差別的な内容を含む」と言う批判を受けて1997年に廃止され2代目の州歌が決まらない状態が2014年まで続いていた[4]。その後、候補曲の一つに挙げられていた"Shenandoah"(シェナンドー)の旋律に新しく歌詞を付けた"Our Great Virginia(我らの素晴らしきバージニア)を州歌、Sweet Virginia Breeze(バージニアのそよ風)を州愛唱歌として制定する議案が2015年に州議会の承認・知事の署名を経て正式に発効し、17年に及んだ州歌の「空白」状態が正式に解消されている[1]

メリーランド州では1937年にMaryland, My Maryland(メリーランド、我がメリーランド)を州歌として制定したが、歌詞の元となった詞は南北戦争時に書かれたもので、北軍のエイブラハム・リンカーン大統領を「暴君」と呼び合衆国離脱を促し、「人種差別的な」アメリカ連合国(南軍)を讃美したものであったため議論を呼んでいた。2020年に起こったジョージ・フロイド抗議運動によって全米規模で人種差別的と判断されたの象徴の見直しが行われるようになると州歌の削除を求める声が大きくなり、メリーランド州議会は2021年3月29日に削除法案を可決し[5]、5月18日に州知事が法案に署名したことで州歌から削除された[6]。これに代わる州歌は制定されておらず、2021年以降メリーランド州は州歌が存在しない状態にある[7]

言語

ほとんどの州歌は英語が用いられているが、旧ハワイ王国国歌を継承したハワイ州の州歌"Hawai?i pono??"の歌詞は英語でなくハワイ語が使用されている。また、スペイン語話者が多いニューメキシコ州では英語の州歌とスペイン語の州歌が別々に存在し、1995年には英・西バイリンガルの"New Mexico ? Mi Lindo Nuevo Mexico"(ニューメキシコ - 我が美しきヌエボ・メヒコ)が新たな州愛唱歌として発表された。

海外領土ではスペイン語を公用語とするプエルトリコの地域歌がスペイン語を、グアム北マリアナ諸島の地域歌がチャモロ語を、米領サモアの地域歌がサモア語をそれぞれ使用している。
州歌および特別区・海外領土の歌一覧


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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