アメリカン・スナイパー
American Sniper
監督クリント・イーストウッド
脚本ジェイソン・ホール
『アメリカン・スナイパー』(原題: American Sniper)は、2014年公開のアメリカ合衆国の映画。アメリカ海軍特殊部隊Navy SEALsの狙撃手・クリス・カイルの人生を描いた伝記映画である。
クリス・カイルの自伝『ネイビー・シールズ最強の狙撃手』[注 1](原題: "American Sniper: The Autobiography of the Most Lethal Sniper in U.S. Military History(英語版)")を原作に、ジェイソン・ホール(英語版)脚本、クリント・イーストウッド監督によって制作された。
R15+指定。イーストウッド監督作品としては初のIMAXおよびドルビーアトモス対応作品である。
2015年1月までに北米興行成績で2億1700万ドルを記録し、『プライベート・ライアン』の2億1650万ドルを超えてアメリカで公開された戦争映画史上最高の興行収入額となった[4]。2015年2月には3億ドルを突破した。
キャッチコピーは、「米軍史上最多、160人を射殺した、ひとりの優しい父親」[5]。 クリス・カイルはテキサス州に生まれ、厳格な父親から狩猟の技術を仕込まれながら育った。やがて時は経ち、ロデオに明け暮れていたカイルは、アメリカ大使館爆破事件をきっかけに海軍へ志願する。30歳という年齢ながら厳しい訓練を突破して特殊部隊シールズに配属され、私生活でも恋人タヤと共に幸せな生活を送るカイルであったが、間もなくアメリカ同時多発テロ事件を契機に戦争が始まり、カイルもタヤとの結婚式の場で戦地への派遣命令が下るのだった。 イラク戦争で狙撃兵として類まれな才能を開花させたカイルは、多くの戦果から軍内で「伝説(レジェンド)」と称賛されると共に、敵からは「悪魔」と呼ばれ懸賞金をかけられていた。テロ組織を率いるザルカーウィーを捜索する作戦へと参加したカイルは1000m級の狙撃を得意とする元オリンピック射撃選手の敵スナイパー「ムスタファ」と遭遇し、以後何度も死闘を繰り広げる。繰り返される凄惨な戦いのなかで親友のビグルスは戦傷により視力を失い、戦争に疑問を感じ始めたマーク・リーは戦死し、強い兄にあこがれて海兵隊に入隊した弟はイラク派兵で心に深い傷を負って除隊した。同僚や弟が戦場で傷付き、倒れゆく様を目の当たりにし、徐々にカイルの心はPTSDに蝕ばまれていった。戦地から帰国するたびに変わっていく夫の姿に苦しみ、人間らしさを取り戻してほしいと嘆願するタヤの願いもむなしく、戦地から帰国するたびにカイルと家族との溝は広がっていく。 4度目の派遣でサドルシティに赴いたカイルたちは敵の制圧地帯に展開し、ついに防護壁の工兵を射殺したムスタファの姿を捉える。ビグルスへの思いを込めて放った1発の銃弾はムスタファを貫いて敵陣の包囲網を辛くも突破し、宿命の長い戦いはついに幕を閉じる。 除隊して帰国したカイルは、戦地の記憶に苛まれて一般社会に馴染めない日々を送るうち、やがて医師の勧めで始めた傷痍軍人たちとの交流を続けて少しずつ人間の心を取り戻していくが、ある日に退役軍人社会復帰プログラムの一環として赴いた射撃訓練先で、射殺されるのだった。 ※括弧内は日本語吹替
ストーリー
キャスト
クリス・カイル - ブラッドリー・クーパー[6](桐本琢也[7])
タヤ・カイル
コルトン・カイル - マックス・チャールズ[9](宮澤はるな)
マーク・リー(英語版) - ルーク・グライムス(中川慶一)
ゴート=ウィンストン - カイル・ガルナー[10](須藤翔)
マーテンス提督 - サム・ジェーガー[11]
ライアン・“ビグルス”・ジョブ - ジェイク・マクドーマン[12](阪口周平)
“D” / ダンドリッジ - コリー・ハードリクト(英語版)[13](矢野正明)
アル=オボーディ師 - ナヴィド・ネガーバン[14]
スニードDIA捜査官 - エリック・クローズ[14]