アメリカバイソン
ヘイゲンバイソン Bison bison bison
シンリンバイソン Bison bison athabasca
保全状況評価[1][2]
LOWER RISK - Near Threatened
(IUCN Red List Ver.2.3 (1994))
* Bison bison athabascaVULNERABLE (IUCN Red List Ver. 2.3 (1994))
分類
アメリカバイソン(Bison bison)は、哺乳綱偶蹄目(鯨偶蹄目とする説もあり)ウシ科バイソン属に分類される偶蹄類。別名「アメリカヤギュウ」。また、特にアメリカ合衆国やカナダの一部では一般に「バッファロー」とも呼ぶが、これは誤称とする意見もある。 以下の亜種の分類は(Meagher, 1986)に従う[3]。和名は(丸山, 1992)に従う[8]。一方で生息環境が異なる多型にすぎないとして、亜種を認めない説もある[4]。 ヘイゲンバイソンは近危急種[10]、シンリンバイソンは危急種[2]に指定されているが、後述の通り、1920年代以前の本来の姿と遺伝子を持つシンリンバイソンが生存しているのかは不明となっている。
分類
Bison bison bison (Linnaeus, 1758) ヘイゲンバイソン Plains bison
Bison bison athabasca Rhoads, 1898 シンリンバイソン[注 1] Wood bison
保全状況
分布ロシア連邦・サハ共和国におけるシンリンバイソンの野生導入プロジェクト(ロシア語版
アメリカ合衆国(アイダホ州、アリゾナ州、カリフォルニア州、サウスダコタ州、モンタナ州、ワイオミング州、ユタ州)、カナダ、メキシコ[1]。
以前はアラスカからカナダ西部・アメリカ合衆国からメキシコ北部にかけて分布していた[1][3]。ワイオミング州のイエローストーン国立公園とノースウェスト準州のウッド・バッファロー国立公園を除いて野生個体群は絶滅し、各地で再導入が行われている[4]。
また、シンリンバイソンがロシア連邦・サハ共和国にステップバイソンなどの絶滅種の代用として野生導入されている[11]。
形態走るヘイゲンバイソン。シンリンバイソンの崩壊に帰結した1920年代のウッド・バッファロー国立公園へのヘイゲンバイソンの大量移送。
アメリカバイソンは大型のウシ科動物であり、頭部の毛の量や大きさなどの性的二形がみられる[12]。成獣は頭部や肩部、前肢が長く縮れた体毛で被われ[8]、湾曲した角は最大で角長60?66cm[13]に達する[14]。
シンリンバイソンはヘイゲンバイソンよりも大型であるだけでなく、ステップバイソンに近いなどより原始的ともされている[15]。
上記の通り大きさにも性的二形が見られ、雌は雄よりも小型である。雄は体長は2.0?3.5m、肩の高さは最大で186?201cm[注 2]、尾の長さは30?95cm[注 3]、野生個体の体重は390?1270kgに達する[12][15][16]。 大型の雌は頭胴長2.85m[注 4]、体高172cm[注 5]、体重640[注 6]?680kg[17]になる[15][3][6][5]。