アメリカヌマジカ
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アメリカヌマジカ
アメリカヌマジカ Blastocerus dichotomus
保全状況評価[1][2]
VULNERABLE
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
ワシントン条約附属書I
分類

ドメイン:真核生物 Eukaryota
:動物界 Animalia
:脊索動物門 Chordata
亜門:脊椎動物亜門 Vertebrata
:哺乳綱 Mammalia
:偶蹄目 Artiodactyla
亜目:反芻亜目 Ruminantia
下目:Pecora
:シカ科 Cervidae
亜科:オジロジカ亜科 Odocoilinae
:アメリカヌマジカ属
Blastocerus Wagner, 1844[3]
:アメリカヌマジカ
B. dichotomus

学名
Blastocerus dichotomus (Illiger, 1815)[3]
シノニム

Cervus dichotomus Illiger, 1815[3]
和名
アメリカヌマジカ[4]
英名
Marsh deer[5]

アメリカヌマジカ(亜米利加沼鹿、Blastocerus dichotomus)は、偶蹄目シカ科アメリカヌマジカ属に分類されるシカ。本種のみでアメリカヌマジカ属を構成する。
分布

アルゼンチン北東部および中東部、パラグアイブラジル南部および中西部、ペルー南東部、ボリビア東部[2]

模式標本の産地(模式産地)はパラグアイ[3]ウルグアイでは絶滅[2][5]
形態

体長153 - 195センチメートル[4]。尾長10 - 16センチメートル[4]。肩高110 - 127センチメートル[3][4]体重80 - 150キログラム[4]。南アメリカに分布するシカ科の構成種では最大種[2][4]。全身は長く粗い体毛で被われる[4]。夏毛は明赤褐色で、冬毛は暗褐色[4]。眼の周囲や耳介の内側は白い[4][5]。鼻面は黒い縦縞が入る[4]。四肢の下部は黒い[4][5]

耳介は大型[4]。蹄は幅広く、10センチメートル以上広げることもでき左右の蹄が皮膜で繋がる[4][5]。これにより接地面が大きくなり、ぬかるんだ場所でも足をとられずに移動する事ができる[5]

オスには太く、1回枝分かれした後にさらに細かく枝分かれするがある[4]。角の長さは最大61センチメートル[4]。角が落ちる時期(繁殖期)は不定的[4]。オスにのみ犬歯がある[4]
生態

河川の周辺にある湿原氾濫原などに生息する[4]。単独やペア、6頭までの小規模な群れを形成し生活することが多い[2][4]。主に薄暮時から夜間にかけて採食を行うが、昼間に活動する事もある[4]。洪水が起きると島状になった陸地に集まる[2][4]

食性は植物食で、草本、木本の小枝や葉、水生植物などを食べる[4]

繁殖形態は胎生。妊娠期間は9か月[5]パンタナルでは少なくとも4 - 9月は繁殖期とする報告例もある[4]。1回に1頭の幼獣を産む[4]
人間との関係

生息地では肉が食用とされたり、毛皮が利用される事もある[4]

農地開発・ダムや水力発電所建設・干拓による生息地の破壊、金採掘による水質汚染、密猟、スポーツハンティングによる乱獲、家畜との競合や伝染病の蔓延などにより生息数は減少している[2][4][5]。パンタナルでの1998年における生息数は36,314頭が確認されている[4]。ウルグアイでは1958年以降は記録がなく、絶滅したとされる[2]
画像

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参考文献[脚注の使い方]^ Appendices I, II and III< ⇒http://www.cites.org/>(accessed Oct 17, 2015)


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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