アメシスト
[Wikipedia|▼Menu]
.mw-parser-output .hatnote{margin:0.5em 0;padding:3px 2em;background-color:transparent;border-bottom:1px solid #a2a9b1;font-size:90%}

この項目では、鉱物について説明しています。その他の用法については「アメシスト (曖昧さ回避)」をご覧ください。

アメシスト
Amethyst
南アフリカのマガリスバーグ産アメシスト
分類ケイ酸塩鉱物
化学式二酸化ケイ素 (SiO2)
結晶系三方晶系
対称P3221 (no. 154)
晶癖6-sided prism ending in 6-sided pyramid (typical)
双晶ドフィーネ式双晶, ブラジル式双晶, 日本式双晶
へき開なし
断口貝殻状
モース硬度場所によるが7以下
光沢ガラス光沢
紫、赤紫
条痕
透明度透明から半透明
比重2.65、不純物で変化
光学性Uniaxial (+)
屈折率nω = 1.543?1.553
nε = 1.552?1.554
複屈折+0.009 (B-G interval)
多色性弱-中程度の紫/赤紫
融点1650±75 °C
溶解度一般的な溶剤に不溶
その他の特性圧電効果
プロジェクト:鉱物Portal:地球科学
テンプレートを表示
主なアメシスト産出地スコットランド国立博物館で展示されているアメジスト・ジオードローマ皇帝カラカラを彫刻した宝石彫刻(英語版)。古代エジプトの時代から彫刻の素材とされている。

アメシスト(amethyst)は、紫色水晶である。紫水晶(むらさきすいしょう、むらさきずいしょう)[1]、紫石英(しせきえい)とも呼ばれる。amethyst の名は、古代ギリシア語の ?μ?θυστο?(amethustos、酔わせない)に由来し、酔いを防ぐ効果があると信じられていた[2]。日本語ではアメジストと呼ばれることも多いが、原語の発音に従えば「アメシスト」がより正確である。
性質・特徴鉱物学的性質・特徴については「石英」を参照

硬度は7。比重は2.65。組成はSiO2(二酸化ケイ素)。素焼きの陶板にこすりつけると白い条痕が残る。ハンマーなどで割ると貝殻状の断口が残る。

光沢ガラス光沢で、は淡いライラック色から、濃紫色まで幅広い色合いがある。紫色の発色は、ケイ素を置換した微量のイオンが放射線を受けると電子が飛ばされ電荷移動が酸素原子と鉄イオンとの間で起こり、三価の鉄イオンが四価の鉄イオンになり、これが形成した色中心(カラーセンター)が光のスペクトルの黄色を吸収するために、その補色である紫色が通過する様になるのが原因とされる[3]紫外線に曝露すると退色する(直射日光の当たる窓際などに置くと色が褪せてくる)。照射する光のスペクトル組成によって、見た目の色を大きく変化させる紫水晶は、「カラーチェンジアメシスト」もしくは「カラーチェンジタイプアメシスト」と称されている。

また、加熱すると色が黄色に変化し、宝石名としてはシトリンとなる(現在出回っているシトリンはアメシストを加熱したものがほとんどである)。

ガンマ線と熱を当てると緑色のプラジオライト(英語版)が作られ、こちらはグリーンアメジストと呼ばれる[4]。緑色の発色は、三価の鉄イオンの他に相当量の二価の鉄イオンを含んでいた場合に、三価の鉄イオンによる補色の黄色の発色と、二価の鉄イオンは黄色の光を吸収し補色は青色になるため、その黄色と青色が混ざって緑色に発色するといわれている[5]


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:21 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef