アフターダーク
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この項目では、村上春樹作の小説について説明しています。他の「アフターダーク」については「アフターダーク (曖昧さ回避)」をご覧ください。

アフターダーク
afterdark
著者村上春樹
発行日2004年9月7日
発行元講談社
ジャンル小説
 日本
言語日本語
形態上製本
ページ数288
コード.mw-parser-output cite.citation{font-style:inherit;word-wrap:break-word}.mw-parser-output .citation q{quotes:"\"""\"""'""'"}.mw-parser-output .citation.cs-ja1 q,.mw-parser-output .citation.cs-ja2 q{quotes:"「""」""『""』"}.mw-parser-output .citation:target{background-color:rgba(0,127,255,0.133)}.mw-parser-output .id-lock-free a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-free a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/6/65/Lock-green.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-limited a,.mw-parser-output .id-lock-registration a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-limited a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-registration a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/d/d6/Lock-gray-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-subscription a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-subscription a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/a/aa/Lock-red-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-ws-icon a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/4/4c/Wikisource-logo.svg")right 0.1em center/12px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-code{color:inherit;background:inherit;border:none;padding:inherit}.mw-parser-output .cs1-hidden-error{display:none;color:#d33}.mw-parser-output .cs1-visible-error{color:#d33}.mw-parser-output .cs1-maint{display:none;color:#3a3;margin-left:0.3em}.mw-parser-output .cs1-format{font-size:95%}.mw-parser-output .cs1-kern-left{padding-left:0.2em}.mw-parser-output .cs1-kern-right{padding-right:0.2em}.mw-parser-output .citation .mw-selflink{font-weight:inherit}ISBN 4-06-212536-6

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『アフターダーク』(afterdark)は、村上春樹の11作目の長編小説
概要

2004年9月7日講談社より刊行された[1]。装丁は和田誠。写真は稲越功一。表紙と扉には「afterdark」という英題が記されている。2006年9月15日講談社文庫として文庫化された。

村上は執筆のきっかけのひとつとして、ロベール・アンリコ監督のフランス映画『若草の萌えるころ』(1968年)を挙げている[注 1]

作中には村上が表現する、深夜の都会という「一種の異界」が描かれている[注 2]。全18章において、具体的に23時56分から6時52分まで、一夜の不可逆的な時間軸の出来事として(各章、および物語の中にアナログ時計が描かれ、それぞれの物語の開始の時間を示している)、三人称形式と共に、「私たち」という一人称複数の視点から複数の場面(マリ、エリ、高橋、白川、カオルなどの様子)を捉えつつ物語は進む。しばしばその「私たち」は自意識を持つ語り手となるのが特徴である。

ニューヨーク・タイムズ』のブック・レビューにおける「2007年注目の本」の小説部門ベスト100に、本書の英訳版が選出された[4]
あらすじ

時刻は真夜中近く。深夜の「デニーズ」では様々な種類の人間が食事をとり、コーヒーを飲んでいる。その中である若い女性の一人客がずいぶん熱心に本を読んでいる。そして、大きな黒い楽器ケースを肩にかけた若い男が中に入ってきて、その女に「君は浅井エリの妹じゃない?」 と話しかける。無言の彼女に男は続ける。「君の名前はたしかユリちゃん」 彼女は簡潔に訂正する。「マリ」

部屋の中は暗い。しかし「私たち」の目は少しずつ暗さに慣れていく。美しい女がベッドに眠っている。マリの姉のエリだ。部屋のほぼ中央に椅子がひとつだけ置かれている。椅子に腰かけているのはおそらく男だ。

会話を交わしたあと、マリに話しかけた男が立ち去ると、金髪の大柄な女が店内に入ってくる。女はマリの向かいのシートに腰を下ろして「タカハシに聞いたんだけど、あんた中国語がべらべらにしゃべれるんだって?」と話しかける。女の名はカオルといい、ラブホテル「アルファヴィル」[注 3]のマネージャーをやっていると言う。カオルはマリに通訳を頼みたいという。

「アルファヴィル」の部屋では、客に殴られ身ぐるみを剥がされた中国人の娼婦が声を出さずに泣いている。娼婦の名は郭冬莉(グオ・ドンリ)。マリと同じ19歳である。カオルは従業員のコオロギとコムギとともに防犯カメラのDVDを調べ、殴った男の映像を見つけ出す。

「アルファヴィル」の防犯カメラに映っていた、殴った男は、同僚たちがみんな帰ってしまったあとのオフィスでコンピュータの画面に向かって仕事をしている。

午前3時。「すかいらーく」でマリが一人で本を読んでいると、高橋が店に現れる。

エリはまだ眠り続けている。
登場人物
私たち
物語の
語り手。「肉体を離れ、実体をあとに残し、質量を持たない観念的な視点」[6]となり、どのような壁も抜け、空間を移動し、物語の場面を捉えることが出来るが、介入することは許されない中立的な存在。
浅井マリ
大学生。中国語を話すことができる。ボストン・レッドソックスの野球帽にパーカー、スタジアムジャンパーブルージーンズと、男の子のような格好をしている。姉のエリにコンプレックスを抱いており、彼女を「白雪姫」、自分を「山羊飼いの娘」にたとえる。
浅井エリ
マリの姉。大学生で専攻は社会学。高橋の元同級生。子どもの頃から雑誌のモデルや稽古事などで忙しく、同じ家に暮らしながらもマリとは疎遠になっている。2ヶ月前から深い眠りについている。


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