アパトサウルス
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アパトサウルス
生息年代:
中生代ジュラ紀後期, 152?150 Ma Pre??OSDCPTJKPgN
Apatosaurus louisaeの組立骨格
カーネギー自然史博物館展示)
地質時代
中生代ジュラ紀後期 - 
キンメリッジアン後期 - チトニアン前期
分類

ドメイン:真核生物 Eukaryota
:動物界 Animalia
:脊索動物門 Chordata
亜門:脊椎動物亜門 Vertebrata
:爬虫綱 Reptilia
亜綱:双弓亜綱 Diapsida
下綱:主竜形下綱 Archosauromorpha
上目:恐竜上目 Dinosauria
:竜盤目 Saurischia
亜目: 竜脚形亜目 Sauropoda
下目:竜脚下目 Sauropoda
:ディプロドクス科 Diplodocidae
亜科:アパトサウルス亜科 Apatosaurinae
:アパトサウルス属 Apatosaurus

学名
Apatosaurus
Marsh1877
シノニム

本文を参照のこと



Apatosaurus ajax(模式種

Apatosaurus louisae
本文にて詳述する

アパトサウルス(学名:Apatosaurus)は、中生代ジュラ紀後期(約1億5,200万 - 約1億5,000万年前)の北米大陸に棲息していた、竜盤目 - 竜脚形亜目 - 竜脚下目 - ディプロドクス科の大型草食性恐竜の一種(1)。

シノニム(異名)の1つに有名なブロントサウルス (Brontosaurus) がある。学術的でない言い回しをするなら、かつては学名を Brontosaurus とされ、日本語では「ブロントサウルス(さらに古くは、ブロントザウルス)」「雷竜(かみなりりゅう、らいりゅう)」などの名で呼ばれていた恐竜である。2015年の研究で「アパトサウルス」と「ブロントサウルス」とは別属との発表がある[1][2][3]
呼称
学名

属名ラテン語) Apatosaurus は古代ギリシア語: ?π?τη (アパーテー)「騙す、まやかす」および σα?ρο? (サウロス)「とかげ」の合成語で、「惑わせ竜」とでもいった含意。

模式種種小名 ajax は、ギリシア神話の英雄である大アイアース (Α?α?)に由来する。ほか、excelsus はラテン語で「高みなる」「気高い」「上位の」といった意味。louisae 「ルイーズの」はアメリカの実業家アンドリュー・カーネギーの妻ルイーズ・カーネギー (Louise Carnegie) への献名。parvus はラテン語で「小さな」の意であるが、元の学名 Elosaurus parvus からの継承である。
異名、和名など

属名のシノニムである Brontosaurus は、古代ギリシア語: βροντο? (ブロントス)「雷」と σαυρο? (とかげ、前述)とによる。日本語ではこれが「雷竜」と訳されたまま、Apatosaurus の名が普及した今でも用いられる場合がある。

中国語名では「雷龍(簡体字:雷?)」が Apatosaurus に対しては用いられなくなり、Apatosaurus にはその漢訳名である「迷惑龍(簡体字:迷惑?)」(中国語「迷惑」は「惑う」「惑わす」の意)が用いられている。

なお、日本語の「雷竜」の読みには「らいりゅう」と「かみなりりゅう」があり、後者が一般的と言えるが、これは湯桶読みであって学術的に用いられることは無い。
分類

表記内容は左から順に、学名、仮名転写(言語的揺らぎによる別の読み)、英語名(ある場合のみ)、特記事項。略号の意味は、la=ラテン語による別音、en=英語に見られる発音。jc=日本語による別言語風の混合読み。
シノニム

Apatosaurus のシノニム(異名)には下記の2名がある。

Brontosaurus Marsh1879 ブロントサウルス(古くは、jc: ブロントザウルス) Brontosaur(シノニムとすることに疑義あり。下記「ブロントサウルスの名称問題」参照。)

Elosaurus Peterson et Gilmore, 1902 エロサウルス Elosaur

下位分類

下位分類は2が知られている。それぞれの名の由来については「#学名」の節を参照のこと。

Apatosaurus ajax Marsh1877
アパトサウルス・アヤクス(la :アジャクス、en: アジャックスとも称) :模式種

Apatosaurus louisae Holland, 1915
アパトサウルス・ロウイサエ(jc: ルイザエ、ほか)
ブロントサウルスの名称問題

発見された化石に Brontosaurus (仮名転写:ブロントサウルス、古くは、ブロントザウルス)という学名をつけたのは、発見者であるアメリカ古生物学者オスニエル・チャールズ・マーシュである。彼はその当時、同業のエドワード・ドリンカー・コープと恐竜の化石発掘を競っており(化石戦争参照)、同じ種に別の名称をつけることがしばしばあった。先に論文を発表したほうに学名の命名権が与えられていたため、多少間違えていても相手より先に論文に記載していたのである。

1903年に、米国シカゴにあるフィールド自然史博物館の館長エルマー・S・リグス(en)が再検討したところ、ブロントサウルスの発見以前にマーシュが発見していたアパトサウルスが、ブロントサウルスの若い個体であるとされたがゆえに、「先に発表していた学名が正式名称になる」という規則に従って、この種は Apatosaurus (アパトサウルス)という学名に変更された。

しかし、リグスの論文は一般には知られることなく、Brontosaurus (ブロントサウルス)の名称は各地の博物館や一般書などでその後も広く使われ、普及することになった。アパトサウルスという正式名称が広まりつつはあるが、2010年代の現在でもブロントサウルスという名称の方に馴染みのある人は多い。

一方で、Brontosaurus (ブロントサウルス)と命名されていた化石骨格は、アパトサウルスの胴体にカマラサウルスの頭骨が載るなど、複数種の化石の混同によって復元されていたことが判明し、無効とされたが、 2015年に、エマニュエル・チョップ、オクタビオ・マテウス、ロジャー・ベンソンは、二属の関係について広範な研究を行い、ブロントサウルスは確かにアパトサウルスとは異なる竜脚類の有効属であると結論づけた。この結論に支持が広がりつつある。
発見

化石アメリカ合衆国ジュラ紀下部モリソン累層(en)から発見される。


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