アノンシスト賞
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アノンシスト賞(アノンシストしょう)とは、JNNJRN系列局(幹事局はそれぞれTBSテレビTBSラジオ)に勤務するアナウンサーから、毎年優秀なアナウンサーに与えられる賞である。ちなみに、「アノンシスト」とは、エスペラント語で「アナウンサー」を意味するアノンツィスト(anoncisto)に由来する。
概要

JNN・JRN系列各局のアナウンサーの資質の向上を目的に、1976年から創設。現在は、以下に挙げる7部門ごとに最優秀賞と優秀賞を決めたうえで、各部門の最優秀賞受賞者からグランダ・プレミオ(大賞)を選出する。ラジオ関連の部門については、JNN以外のテレビネットワークに加盟しているテレビ・ラジオ兼営局のアナウンサー、NRNとのクロスネットによるラジオ単営局に所属するアナウンサー、グループ会社による運営でJRNに加盟しているラジオ単営局制作の番組へ出演したテレビ単営局所属のアナウンサーも審査の対象に含めている(詳細後述)。

実際には、前年度(2020年審査の第45回の場合には2019年度)のアナウンスメントや活動を対象に、JNN・JRN系列各局から推薦されたアナウンサーを「北海道・東北」「関東・甲信越・静岡[1]」「近畿・中部・北陸」「中国・四国」「九州・沖縄」というブロック(地区)別に審査(審査会の幹事をブロック内の系列局が持ち回りで担当)。各ブロックの審査会で最優秀賞・新人奨励賞に選ばれたアナウンサーを対象に、TBSテレビ本社での全国審査(例年は5月に開催)を経て、部門別の優秀賞・最優秀賞と特別賞(新人奨励賞・活動部門賞)を決定する。例年は受賞者を6月に発表する[2]が、最優秀賞の受賞者にグランダ・プレミオの該当者がいない場合にはグランダ・プレミオを選出しない。

全国審査会での受賞者(複数名の共同活動や部署単位で受賞した場合には代表者)が一堂に会して東京都内で開かれる表彰式は、所属局を越えたアナウンサーの意見交換の場にもなっている[3]。第45回では、審査年の2020年初頭から日本国内で新型コロナウイルスへの感染が拡大している影響で、全国審査会で決まった受賞者を例年より遅い時期(同年10月)に発表[4]。また、表彰式の開催が見送られた[3]。2021年、2022年も新型コロナウイルス感染症の流行が収束していないため、表彰式をオンライン上で開催したが、その後の状況の変化を受け、2023年からは参加人数を絞った上で対面による表彰式が再開された。
部門

テレビ「読み・ナレーション」部門

テレビ「フリートーク」部門

テレビ「スポーツ実況」部門

ラジオ「読み・ナレーション」部門

ラジオ「フリートーク」部門

ラジオ「スポーツ実況」部門

「CM」部門  - 上位3作品に出演したアナウンサー全員へ、最優秀賞に相当する「優秀賞」を授与。

以上の部門以外に、特別賞として「活動部門賞」と「新人奨励賞」がある。2018年度の第44回審査から創設された「新人奨励賞」では、JNN・JRN加盟局への勤続3年目未満のアナウンサーを対象に審査する。
審査の対象に関する規定

テレビ関連の部門では、以下のJRN加盟局に勤務するアナウンサーを審査の対象に含めていない。

中波(AM)放送FM補完(ワイドFM)放送のサービスを県域単位で提供しているが、(JNNへの加盟局を含めた)テレビ単営局の番組や活動に対して、所属のアナウンサーを(業務出向などの形態で)定期的に派遣していないラジオ単営局。

ラジオ福島和歌山放送


テレビ・ラジオ兼営局のうち、ラジオ放送部門がJRNに加盟する一方で、テレビ放送部門がTBS→TBSテレビの系列に属していない局。

テレビ放送部門がNNSNNN日本テレビ系列)に加盟:青森放送秋田放送山形放送山梨放送北日本放送西日本放送四国放送南海放送高知放送山口放送

上記の局に勤務するアナウンサーが勤務局でテレビ放送部門が制作する番組へ出演していた場合には、当該番組をNNSアナウンス大賞「テレビ部門」の地域ブロック審査会へ推薦できるようになっている。ちなみに、NNSアナウンス大賞でも「ラジオ部門」を設けていて、上記の兼営10局、後述する福井放送STVラジオ(NRNシングルネット局)およびアール・エフ・ラジオ日本日本テレビ放送網の関連会社である独立放送局)のアナウンサーが出演したラジオ番組を年度別に審査している。

香川県高松市に本社を置く西日本放送(RNC)では、テレビ放送部門の放送対象地域(同県と岡山県の全域に当たる「岡高地区」)がRSK山陽放送岡山市に本社を置くJNN・JRN加盟のテレビ・ラジオ兼営局でかつての社名は山陽放送)と重複する一方で、ラジオ放送部門の放送対象地域が同県内に限られている。このような事情から、1997年9月4日まではRNCのラジオ放送部門がNRN、RSKの同部門(本来の放送対象地域は岡山県内のみ)がJRNに単独で加盟していた。ただし、両部門とも翌5日からJRN/NRNのクロスネットへ移行したため、RNCはアノンシスト賞にも第22回(1996年度)からテレビ関連以外の部門で参加できるようになった。


テレビ放送部門がNNS・NNNとANNテレビ朝日系列)に加盟:福井放送

福井放送のアナウンサーがテレビ放送部門制作の番組へ出演していた場合には、NNSアナウンス大賞中部ブロックの「テレビ部門」審査会や、ANNアナウンサー賞の全国審査会へ当該番組を推薦できるようになっている。


ラジオ放送部門がJRNに加盟していたテレビ・ラジオ兼営局(毎日放送の旧法人および東京放送朝日放送中部日本放送)からテレビ放送部門とテレビ放送免許を承継したグループ会社(毎日放送の新法人およびTBSテレビ朝日放送テレビCBCテレビ)に勤務するアナウンサーが、ラジオ放送部門・ラジオ放送免許・JRNへの加盟資格を承継したグループ会社(TBSラジオMBSラジオ朝日放送ラジオCBCラジオ)で放送される番組やCM(作品)に業務出向扱いで出演していた場合には、当該作品をテレビ関連以外の部門の審査会へ推薦できる。

朝日放送テレビはラジオとの兼営局(旧法人である朝日放送のテレビ放送部門)時代の1975年3月30日まで「TBS系列(当時)の準基幹局」としてJNNに加盟していたが、毎日放送(旧法人)とのネットチェンジ(同月31日)以降は、ANNへ加盟するとともに「日本教育テレビ(現在のテレビ朝日)系列の準基幹局」という役割を担っている。旧法人のラジオ放送部門(2018年度以降は朝日放送ラジオ)はネットチェンジ後もJRNへの加盟を続けているため、旧法人(2017年度まで)→朝日放送テレビ(2018年度以降)所属のアナウンサーについては、旧法人のラジオ放送部門→朝日放送ラジオで流れる番組やCMへ出演していた場合に限って上記の審査規定が適用されている。

過去の受賞者

最優秀賞受賞者は太字、グランダ・プレミオ受賞者は☆、受賞者の勤務局・局名は受賞時点で記載。

実際には審査部門の名称・対象が数度にわたって変更されているため、受賞者については便宜上、同じ部門で審査していた期間を基準に紹介。

第1回(1975年度) - 第4回(1978年度)

回数テレビ番組テレビCMラジオ番組ラジオCM
第1回
(1975年度)
渡辺謙太郎[注 1]
東京放送
室井清司
中国放送
杉崎祥子
東北放送
日比英一
中部日本放送
水野雅央
RKB毎日放送國本良博・池谷正子
静岡放送
河辺邦博・西条幸子
岩手放送
牧野宏
北陸放送
宇治郷公子
山陽放送
泊洋子
南日本放送)河野英雄
長崎放送
河原多恵子
北海道放送
大沢悠里
(東京放送)
岩崎宗幸・村崎昭子
(北陸放送)
曽我泰朗
南海放送小沢達雄
(南日本放送)
大塚富夫
(岩手放送)
金井秀一・岩崎信子
信越放送


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