Annie Ernaux
アニー・エルノー
アニー・エルノー(2022年)
誕生Annie Therese Blanche Duchesne(アニー・テレーズ・ブランシュ・デュシェーヌ)
(1940-09-01) 1940年9月1日(83歳)
フランス、セーヌ=マリティーム県リルボンヌ
ノーベル賞受賞者
受賞年:2022年
受賞部門:ノーベル文学賞
受賞理由:個人的な記憶の根源と疎外、および集団的抑圧を暴いた勇気と分析的鋭敏さに対して
アニー・エルノー (Annie Ernaux、1940年9月1日 - ) は、フランスの作家。
長年、フランス現代文学の教員としてリセやコレージュで教鞭を執り、後にフランス国立遠隔教育センターにも参加した。彼女の作品はほとんどが自伝的なものであり、オートフィクションの作家の一人とされる[1]。2022年、ノーベル文学賞受賞[2][3]。 アニー・エルノーはセーヌ=マリティーム県リルボンヌ
経歴
背景、学歴、教歴
ルーアン大学(現在のルーアン=ノルマンディー大学(フランス語版))およびボルドー大学で学び、中等教育教員適性証書、次いで(子育てをしながら勉強を続け)フランス現代文学の中等教育上級教員資格を取得した。1970年代初めにボンヌヴィルの高校(リセ)、アヌシー=ル=ヴュー(フランス語版)のエヴィール中学(コレージュ)、ポントワーズのデ・ルーヴレ中学で教え、やがて遠隔教育センターに参加することになった[4]。 最初の作品は1974年に発表された自伝小説『空っぽの箪笥 (Les Armoires vides)』である。1984年には自伝小説『場所』でルノードー賞を受賞し、2008年にはそれまでの全作品についてフランス語賞
作家歴
2011年、アニー・エルノーが生まれる前に亡くなった姉に捧げた『もう一人の娘(L'Autre Fille)』、および作品の執筆について書き留めたものを集めた『暗いアトリエ(L'Atelier noir)』を発表した。また、ガリマール出版社の文学叢書クワルト版として『生を書く(Ecrire la vie)』という1,000ページ以上のアンソロジーを発表した。この本にはほとんどの自伝小説、そして彼女の生い立ちに関する詳しい情報、日記、写真なども含まれている[4]。
2016年には最新作『娘の記憶(Memoire de fille)』が発表された。これは18歳のときの林間学校での初めての性体験の記憶 ---「他のどんな記憶よりもずっと鮮明かつ執拗にこびりついている恥の記憶」[5]--- を60年近く経って再現したものである。
2017年、彼女の全作品についてマルチメディア作家協会 (la Societe Civile des Auteurs Multimedia, SCAM)[6] からマルグリット・ユルスナール賞[7]を授与された。
2022年、ノーベル文学賞を受賞[2]。 アニー・エルノーの著書のほとんどが自伝小説であり、ノルマンディー地域圏のイヴトでの子供時代(とりわけ両親が経営していた食料雑貨店兼カフェでの生活)から結婚、出産、子育ての経験、そして晩年の両親などを描いている。
主な作品とテーマ