アナモルフィック・レンズ
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手前から見たアナモルフィックレンズ。フィルムを横長に引き伸ばすため、奥が楕円形なのが特徴 図1:圧縮しない場合のワイドスクリーンのフィルムの状態。駒と次の駒の間に黒い帯が入り画質は著しく劣化する。 図2:アナモルフィックレンズを使って圧縮した場合のワイドスクリーンのフィルムの状態。駒一杯に画像が入り画質は向上する。ただし映写時にはアナモルフィックレンズを使用して横に広げて投影する。

アナモルフィックレンズ(: anamorphic lens)は、映画フィルムでワイドスクリーンを撮影・再生するための特殊なレンズ。アナモフィックレンズ、円柱レンズともいう。

カメラに取り付けられたアナモルフィックレンズはワイドスクリーンの幅の映像をほぼ半分のサイズに圧縮・縮小し、標準的な35mmフィルムのフレームにフィットさせる。この時のフィルムの画像は縦長になっている。

映写機にとりつけられたアナモルフィックレンズは圧縮していたものを、元のサイズに戻して拡大し(スタンダードの画面サイズ縦横比1:1.33に代わる1:2.35のアスペクト比をもった)ワイドスクリーン映像として映写する。

元来は、フランス人の天文学者アンリ・クレティアン(リッチー・クレチアン式望遠鏡の発明者)が第一次世界大戦のとき、戦車の視界を良くするために開発したものであり、1952年20世紀フォックスがそのシステムの権利を買い取り、シネマスコープとして商業的に発展させた。『聖衣』(1955年)は最初にこのシステムを用いた映画である。

2つ以上のカメラや特殊な装置を使用する初期のワイドスクリーン・システムに対して、アナモルフィックシステムの大きな強みは、通常の35mmのカメラと映写機を用いても、特殊なレンズさえ用意すれば良い点にあった。別のスタジオでも、それぞれ独自のアナモルフィックシステムあるいはスコープシステムが発展した。

特殊なレンズの特性上、画面左右には歪曲収差が出る。また、被写界深度が浅くなりやすい。

更新日時:2019年8月29日(木)07:25
取得日時:2019/11/17 16:18


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