この項目では、プレイステーション用ゲームソフトについて説明しています。上原ひろみのアルバムについては「Another Mind」をご覧ください。
アナザー・マインドジャンルダイアローグ・アドベンチャー
対応機種PlayStation
開発元スクウェア
発売元スクウェア
人数1人
メディアCD-ROM1枚
発売日1998年11月12日
その他撮影協力:IMAGICA
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『アナザー・マインド』 (Another Mind) は、1998年11月12日にスクウェア(現スクウェア・エニックス)から発売されたPlayStation用ゲームソフト。 他人の意識の中に入り込んでしまった記憶喪失の男性・真野と、彼の「宿主」となった少女・瞳が、さまざまなトラブルに襲われつつもそれらを協力して切り抜け、事態の真相を探るというアドベンチャーゲーム。全9章で、プレイ時間はおよそ5?10時間。全体としては一本道の流れだが、ゲームオーバーも含め、章内部には数多くの分岐が存在する。 作中では一貫して、上記の真野のことを「プレイヤー」、瞳のことを「主人公」と呼んでいる。これは本作が、通常とは違った「プレイヤー≠主人公」というスタイルのゲームであることを示す。プレイヤー=真野は肉体を持たず、主人公=瞳の精神に間借りしている存在にすぎない。それゆえ、プレイヤーがあることをしたいと思っても、まずはそれを瞳に伝えなければならない(対話方法については#システムで詳説する)。瞳も自分の意思を持った存在であるため、常にプレイヤーの考えが通るとは限らない。 さらに、ゲーム中には「信頼度」「好感度」「おちゃめ度」なる隠しパラメータが存在し、これらはプレイヤーの瞳に対する反応によって変動していく。すなわち、瞳に適切なアドバイスをすれば「信頼度」が、親身になって接すれば「好感度」が、ふざけた対応をすれば「おちゃめ度」が上昇するのである(逆もまたしかり)。そして、これらのパラメータによって、同じ局面でも瞳の態度が変わってくることが少なくない。例えば「信頼度」が低ければ、たとえプレイヤーが現在直面している問題の解決策を思い至っても、瞳に話すら聞いてもらえないということもある。 本作は実写作品であり、伊藤かずえ、筧利夫、高知東生、山下真司といった俳優陣が出演している。しかし、作品のボリューム自体が比較的小さめであること、俳優が直接画面に登場するのは全画面のムービーをはじめとする重要なシーンのみで、その他の場面では背景写真上のフェイスウィンドウ内にループムービーが流れるという形をとっている。それでもクランクインからクランクアップまでは3週間掛かり、その間朝7時から夜10時まで隙間なく撮影が行われたという[1]。 公式サイト上で自ら指摘していたように、『アナザー・マインド』は、当時のスクウェアにとって異色の作品であった。まず、質の高いCGで知られる同社が、あえて実写を採用したこと。次に、ファイナルファンタジーシリーズの成功により大作RPGのメーカーと認識されて久しい同社が、既に主要ジャンルとは呼べなくなっていたアドベンチャーゲームを作ったことである。ディレクターの小久保啓三は本作を通して描きたかったテーマが「自我」と「死」であり、それを再認識させるために、「簡単でとっつきやすいゲームであること、実写を使うことで、シームレスに実在のプレーヤーとゲームがつながっていけば」と語っている[2]。 このゲームは基本的に、瞳と他の登場人物の会話によって進行する。これにはプレイヤーは一切介入できない。しかし、瞳とプレイヤーは精神を共有しているため、心の中で対話をすることが可能。この対話イベントが発生すると、画面上に表示されている脳の形をかたどった「ニューロリンクインジケーター」が緑色に点灯する。対話イベント中は、単純に用意された選択肢を選ぶのではなく、下記のプロセスに沿ってプレイヤー自らが文を作ることで、コミュニケーションを行うのである(これは説明のために創作した、作中には存在しない文である)。 このようにして作られた文に対して瞳が反応を返し、プレイヤーがさらに文を作ってそれに応じるというやりとりが対話の終了まで繰り返されることになる。ただし、ゲーム中では4つのプロセスのうちいくつかが省略されることが多い。また、状況によっては文の作成に制限時間が設けられることもある。 画面上のインジケーターが緑色のときは、強制的に対話が開始される。ただしインジケーターがオレンジ色のときは、対話を行うか否かはプレイヤーに委ねられている。×ボタンを押せば対話が開始され、○ボタンで文章を送ればそのまま物語が進行する。対話を行うかどうかによって後の展開が異なってくることがある。これは、ジャケット裏にも掲げられている正式なシステム名である。
概要
システム
ダイアローグシステム
述語を選ぶ
選択肢「見る」「調べる」「使う」から「調べる」を選ぶ
ここまでの文は「調べる」
述語の活用形を選ぶ
選択肢「調べる」「調べろ」「調べるか?」「調べない」から「調べるか?」を選ぶ
ここまでの文は「調べるか?」
主語を選ぶ
選択肢「君は」「僕は」から「君は」を選ぶ
ここまでの文は「君は 調べるか?」
修飾語を選ぶ
選択肢「テレビを」「パソコンを」「電話機を」から「テレビを」を選ぶ
「君はテレビを調べるか?」という文が完成する
つっこみシステム
登場人物
真野 俊平[3]
「プレイヤー」。記憶を失って瞳の意識内で目覚めた男性。プレイヤーの作る対話文以外、彼が自ら言葉を口にすることはない。そのため、彼の性格・知識・趣味などはみなプレイヤーに委ねられている。
葉山 瞳(はやま ひとみ)[3]
演 - 松下恵「主人公」。16歳、高校2年生。意識の中に真野が入り込んだことから、予知能力めいた力を手に入れ、さらに様々な事件に巻き込まれていく。天然ボケ気味のおっとりした少女だが、いざというときの行動力と判断力は確か。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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