この項目では、ホルモンのアドレナリンについて説明しています。その他の用法については「アドレナリン (曖昧さ回避)」をご覧ください。
(R)-(?)-L-Epinephrine or (R)-(?)-L-adrenaline
IUPAC命名法による物質名
IUPAC名
(R)-4-(1-hydroxy-
2-(methylamino)ethyl)benzene-1,2-diol
臨床データ
胎児危険度分類
AU: A
US: C
法的規制
AU: 処方箋薬(S4)
UK: 処方箋のみ (POM)
US: ?-only
投与経路静脈注射、筋肉内注射、点滴静脈注射
薬物動態データ
生物学的利用能Nil (oral)
代謝シナプス
半減期2分
排泄n/a
識別
CAS番号
51-43-4
アドレナリン(adrenaline、英名)、エピネフリン(epinephrine、米名、IUPAC組織名:4-[1-ヒドロキシ-2-(メチルアミノ)エチル]ベンゼン-1,2-ジオール)は、副腎髄質より分泌されるホルモンであり、医薬品である[1]。また、神経節や脳神経系における神経伝達物質でもある[2][3]。分子式はC9H13NO3である。闘争・逃走反応において重要な役割を果たす[4][5]。
ストレス反応の中心的役割を果たし、血中に放出されると心拍数や血圧を上げ、瞳孔を開きブドウ糖の血中濃度(血糖値)を上げる作用などがある。
「生体内で合成される生理活性物質」という捉え方と、「医薬品」という捉え方の違いから、生物学の教科書・論文では世界共通でアドレナリンと呼んでいる。欧州薬局方では「アドレナリン」が採用されているほか、日本でも医薬品の正式名称を定める日本薬局方が2006年4月に改正され、一般名がエピネフリンからアドレナリンに変更されている[6]。 交感神経が興奮した状態、すなわち「闘争か逃走か (fight-or-flight)」のホルモンと呼ばれる。動物が敵から身を守る、あるいは獲物を捕食する必要にせまられるなどといった状態に相当するストレス応答を、全身の器官に引き起こす。
生理学的効果
運動器官への血液供給増大を引き起こす反応
心筋収縮力の上昇
心、肝、骨格筋の血管拡張
皮膚、粘膜の血管収縮
消化管運動低下
呼吸におけるガス交換効率の上昇を引き起こす反応
気管支平滑筋
感覚器官の感度を上げる反応
瞳孔散大
痛覚の麻痺
勃起不全