キログラム
仏 kilogramme
kilogram
国際キログラム原器 (CG画)
記号kg
度量衡メートル法
系国際単位系 (SI)
種類基本単位
量質量
定義国際キログラム原器(IPK)の質量
由来最大密度温度での1 Lの水の質量
語源ラテン語 gramma(書かれた物、わずかな重量)
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キログラム(英: kilogram, 仏: kilogramme, 記号: kg)は、国際単位系 (SI) における質量の基本単位である。国際キログラムともいう。基本単位に接頭辞がついているのはキログラムだけである。
グラム (gram / gramme) はキログラムの1000分の1と定義される。またメートル系トン (tonne) はキログラムの1000倍(1メガグラム)に等しいと定義される。
単位の「k」は小文字で書き、大文字で「Kg」と表記しない。「キロ#記号 k は K ではない」を参照 キログラムの定義は2018年11月16日に次のようになった[1]。 キログラムはプランク定数の値を正確に 6.626 070 15×10-34 ジュール・秒(Js、これはまた m2 kg s-1 とも表せる)と定めることによって設定される[2]。 The kilogram, symbol kg, is the SI unit of mass. It is defined by taking the fixed numerical value of the Planck constant h to be 6.626 070 15×10?34 when expressed in the unit Js, which is equal to kg m2 s-1, where the metre and the second are defined in terms of c and ?νCs. この新定義は、2019年5月20日に発効される。この新定義によって、129年にわたって使用されてきた国際キログラム原器が廃止される。 1キログラムの当初の定義は「水1リットルの質量」であった。1795年の定義では、「大気圧下で氷の溶けつつある温度(すなわち0度)における水」となっていたが[3]、その後、水の体積は温度に依存することが分かり、そのため、「最大密度(=液温摂氏4度)における蒸留水1立方デシメートル(1リットル)の質量」と定義された。しかし、水の密度は気圧と温度に影響され、気圧にはその因子に質量が含まれている。すなわち、このキログラムの定義には循環定義が含まれていることになる。この問題を避けるため、1799年に、当時の技術で上記のキログラムの定義に合わせた白金製の原器が作製された。これをアルシーヴ原器(kilogramme des Archives)と呼ぶ。 2018年まではキログラムの定義は、「国際キログラム原器(wikidata 1875年のメートル条約に基き、1889年にキログラムは新しい国際キログラム原器(IPK:International Prototype Kilogram)の質量と定義された。国際キログラム原器は1879年に作成された3つの原器のうちの1つであり、測定の結果以前のアルシーヴ原器と当時の技術では質量差が認められなかったものであるが、これが1889年の第1回国際度量衡総会の決定によりキログラムの定義に使用されることとなった[7]。 国際キログラム原器は直径・高さともに約39mmの円柱形の、プラチナ(白金)90%、イリジウム10%からなる合金製の金属塊である[8][9][10]。
目次
1 定義
1.1 当初の定義
1.2 国際キログラム原器(IPK)による定義
1.2.1 キログラム原器の複製
1.2.2 キログラム原器の不安定性
1.3 プランク定数による新定義の経緯
1.3.1 プランク定数による定義の提案
1.4 過去の様々な提案
2 グラムとキログラム
3 重量との関係
4 分量・倍量単位
5 表記
6 符号位置
7 参考文献
8 脚注
9 関連項目
10 外部リンク
定義
当初の定義
国際キログラム原器(IPK)による定義 シテ科学産業博物館に展示されているキログラム原器のレプリカ。二重のガラス製の鐘の中に保管されている