アテルラナ(アテルラネ、イタリア語:Atellana)は、古代ローマで人気のあった低俗な道化喜劇。名前はこの劇が発明された、カンパニアにあったオスク人
の古代都市アテルラ(Atella)に由来する。元々アテルラナはオスク語で書かれていて、紀元前391年にはローマに移入された。ローマ版のアテルラナは、他の登場人物がラテン語を使う一方、道化役のみがオスク語を使っていた。良家の青年たちによって演じられたストックキャラクターには以下のようなものがあった。
Macchus(プルチネッラ型の人物)
Bucco(でぶ)
Manducus(大食家)
Sannio(アルレッキーノ型の人物)
Pappus(老人)
これらは後のコメディア・デラルテやパンチとジュディ(Punch and Judy
)のキャラクターのベースとなった。悲劇に引き続いて、主として即興で演じられた。上流階級から見た下層階級の習慣や道徳観が描かれていた。 アテルラナ劇を集めた『Atellana Fabula(Ludi osci)』があり、独裁者スッラが数作書いたと言われている他、以下のような作者の作品が収められている。 以下の本にはポンポニウスとノウィエスの作品が収められている。
作者
クィントス・ノウィエス(Quintus Novius
ボローニャのルーキウス・ポンポニウス(Lucius Pomponius) - 『Macchus Miles(兵士Macchus)』、『Pytho Gorgonius』、『Pseudo-Agamemnon(偽アガメムノーン)』、『Bucco Adoptatus』、『Aditumus』。
Fabius Dorsennus
身元の確認できないMummius - オウィディウスと小プリニウスはガイウス・メミウス(Gaius Memmius (poet))の作品の中に下品な作品を見付けた。
参考文献
(フランス語) ⇒Meyer, Maurice, “Etudes sur le theatre latin”
(フランス語) ⇒Imago Mundi -Atellanes
図書案内
Fragments of the Atellan Fables can be found in the Poetarum latinorum scen. fragmenta, Leipzig, 1834
Maurice Meyer, Sur les Atellanes; Manheim, 1826, in-8°;
C. E. Schober, Uber die Atellanen, Leipzig, 1825, in-8°;
M. Meyer, Etudes sur le theatre latin, Paris, 1847, in-8°.
Otto Ribbeck, Comicorum Romanorum praeter Plautum et Terentium Fragmenta
Munk, De Fabulis Atellanis (1840).
関連項目
即興劇
インド古典演劇