アツギ株式会社
Atsugi Co., Ltd.アツギ本社
種類株式会社
市場情報東証スタンダード 3529
アツギ株式会社(英文社名:ATSUGI CO.,LTD.)は、日本の繊維製品の製造・販売メーカー。 主にパンティストッキング・靴下・下着を製造・販売している。2011年より女性向けストッキング「ASTIGU(アスティーグ)」ブランドを主力とする。男性向けアイテムや児童向けアイテムなども展開している。2020年には倒産した旧レナウンのインナー部門であるレナウンインクスを買収し、「アクアスキュータム」ブランドなどを引き継ぎ、展開している。その他不動産の販売・賃貸、介護用品の製造等の事業がある。 1955年に日本初のシームレスストッキングを生産・発売した[注 1]。1961年には全国に直販網を確立してシームレスストッキングの本格展開を開始した。以来、ストッキングのトップメーカーとして業界を先導した。1963年、東証一部に上場した。 2000年代以降、グンゼや福助などの競合ストッキングメーカーに押され、売上が徐々に下降している。2019年には赤字に転落し、2021年には無配に転落した。2022年には国内工場を閉鎖して中国工場に集約し、2023年には上場維持基準未達により東証プライム市場から東証スタンダード市場に降格する[1]など、近年は特に苦境にある。2020年以降のコロナ禍の苦境を乗り切るため、2021年より傘下のレナウンインクスを通じ、福助と協業するなどの取組を講じている。 2021年3月期の連結売上構成は繊維事業92.3%、不動産事業その他7.7%となっている。 2022年時点で、ストッキングの製造は子会社であるアツギ東北や中華人民共和国の現地子会社で行っており、特に青森県むつ市の「アツギ東北むつ事業所」(1966年設立)は、全盛期には1000人以上を雇用し、2022年時点でも500人以上が働く日本最大級のストッキング工場であった。 アツギは2022年1月20日に、2019年3月期から3期連続で最終赤字を計上した事や、新型コロナウイルスにより需要が減少したため、アツギ東北の2工場を2022年5月に閉鎖し、製造拠点は中華人民共和国の現地子会社へ集約する事を発表した[2][3][4]。アツギ東北閉鎖後の生産拠点は中華人民共和国の現地子会社へ集約される予定である。
概要
国内生産から撤退
沿革
1947年(昭和22年)12月24日 - 堀禄助(ほり ろくすけ)が現在の神奈川県海老名市に厚木編機株式会社を設立。当初は靴下も製造していたが、主な製品は捕鯨用ロープだった。
1952年(昭和27年) - シームレスストッキング、タイツの製造・販売を開始。
1960年(昭和35年)
1月 - 厚木ナイロン工業株式会社に改称。
9月 - 東京店頭売買承認銘柄として株式公開。
1961年(昭和36年)
5月 - 全国に直販網の確立を目的として、厚木ナイロン商事株式会社を設立。シームレスストッキング、シームレスタイツ等の本格的国内販売を開始。
10月 - 東京証券取引所第2部に上場。
12月 - 大阪証券取引所第2部、名古屋証券取引所第2部に上場。
1962年(昭和37年)
9月 - 福岡証券取引所に上場。
10月 - 東京証券取引所、大阪証券取引所、名古屋証券取引所第1部に指定替え。
1963年(昭和38年)
8月 - 海外販売を目的として厚木ナイロン香港有限公司(現・厚木香港有限公司。連結子会社)を設立。
10月 - 東京証券取引所市場第一部信用銘柄となる。
1964年(昭和39年)4月 - ファンデーション、ランジェリーの製造販売開始。
1966年(昭和41年)5月 - ストッキングの増産のため、青森県むつ市にアツギむつナイロン株式会社を設立。