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アメリカのトップレスポルノ女優 Virginia Bell
アダルトビデオ(和製英語: Adult Video)とは、日本において「性行為に係る人の姿態を撮影した映像」である[1]。略称は「AV(エーブイ)」。セクシービデオやHビデオともいう。 「アダルトビデオ」は日本における独自の名称であり、その他の国では一般的にポルノ映画もしくはポルノグラフィと呼ばれる。 本項ではアダルトビデオについて記述する。なお、日本では国産ポルノ映像以外の作品はアダルトビデオとは呼ばれない場合が多い[2]。 アダルトビデオは、ビデオ媒体などでの流通を念頭として、ビデオカメラで撮影されたものを指す[3]。この理由は第一に、ピンク映画や「日活ロマンポルノ」(1971年より)[4]とは制作手法が異なるため、第二にピンク映画など家庭用ビデオデッキ普及以前にあったジャンルと区別するためである[2]。年間1万本程度のアダルトビデオがリリースされている[5]。狭義には業界団体による自主検閲を経た「適正AV」を指し[6]、後述のように非合法なものは裏ビデオ、個人ないし同人サークルで制作されるものは同人ビデオ、海外の作品はポルノ作品として分けている。業界内では「V」と呼称される[7]。 俗に、日本国内において合法的に流通しているものは表ビデオ(2018年より「適正AV」とカテゴライズ[6])、日本の国内法(刑法175条
概要
初期の記録メディアはVHSが中心であったが、技術革新に伴い、一部を除いて配信媒体としてのビデオテープは消滅しており、DVD・Blu-ray Discや、インターネットによる動画配信に移行している。
2021年現在では日本の合法セルビデオ(販売用ビデオ)の大半はDVD-Videoである。DVD登場前の一時期にビデオCDにより発売された作品がある。また、他のDVD映像ソフトと同様にHD画質や画面アスペクト比16:9の標準画質で撮影された作品[注 2]も多く、DVDのほかにBlu-ray Discの形態も存在する。2009年(平成21年)1月23日に、レンタルビデオショップ最大手のTSUTAYAでBlu-ray Disc版アダルトビデオのレンタルが開始された。2021年1月1日にはアイデアポケット、PREMIUM、4K-ダスッ!の3メーカーから初のUltra HD Blu-ray規格のソフトが発売された[11]。なお、NHKではDVDパッケージのものを「娯楽用DVD」と呼んでおり、アダルトビデオもこれに含まれる。
自らもAV女優であるジューン・ラブジョイは、海外のポルノ映像と日本のアダルトビデオを比較し、局部を大写しにすればいいという考え方が大きい海外に対し[12]、日本のアダルトビデオは局部にモザイク処理が入るというハンデがあるものの、そのぶんクリエイティビティが発揮されており、女性(女優)を満足させたいという視点にも溢れていると分析している[12]。
研究者の服部恵典[注 3]は2023年のインタビューで「アダルト動画サイトの閲覧数は、Netflixの閲覧数をはるかに上回っている」と分析している[14]。
歴史詳細は「アダルトビデオの歴史」を参照
出演者など
AV女優詳細は「AV女優」を参照
AVブームの定着に伴い、AVに出演することを生業とする女優(AV女優)が現れた。AV女優は、自主的または監督などの演技指導により様々な「演技」を行う[注 4]。
ただし、本格的に「演技」の勉強をし、撮影に役立てている者は稀[15]。AV黎明期に活躍したAV女優に、『ドキュメント ザ・オナニーPART2 女優・田口ゆかり』ら40本の表ビデオ、その他裏ビデオ・裏本多数に出演した田口ゆかりがいる[16]。また、近年ではAV女優の乱立を危惧する声が多くなってきている。
AV男優の鮫島健介によれば、2020年までの数年で出演者は女優、男優共に1か月以内の性病検査が必須となり、検査項目も5項目→7項目→9項目プラス医師による目視チェックと増えている。スタジオ入りの際には検温、手洗い、撮影前には契約書と出演同意書の徹底、出演金額の開示(場合によって本人とプロダクションの割合も含む)も行われる。また、これらを証拠のため、映像カメラに収めるようになったという[17]。
関連
BRW108 : 日本のAV女優ユニット。
ジューシーハニー : トレーディングカード
AIDL5 : アダルトアイドルユニット、またはその企画・イベント名
AV女優のアジア進出
AV女優板
AV30 : アダルトビデオ30周年を記念したプロジェクト
その他出演者
AV男優
制作者など
AV監督
ビデオメーカー
アダルトビデオメーカー
Category:日本のアダルトアニメメーカー
Category:日本のゲイビデオメーカー
AV事務所
Category:日本のAV事務所
流通アダルトビデオコーナー入口は暖簾で仕切られていることが多い。人気AV女優は撮影会・握手会などファンとの交流も行う。日本のレンタルビデオ店のアダルトコーナーにある新作ビデオ棚。
レンタルビデオ「レンタルビデオ」も参照
アダルトビデオはレンタルビデオ業界とともに発展を遂げた。かつてはレンタル流通を本流とするメーカーがメジャーとされており、後発のセルメーカーがインディーズとされていた。
2009年現在、レンタル業界はTSUTAYAやゲオの寡占状態。同様に寡占状態にある製作メーカー、ソフト・オン・デマンドやCAなどのセルメーカーがここに参入している[18]。
2009年現在、おおよそ日本において年間1万本以上のタイトルが製作されていると言われる[19]。
レンタルビデオが一般に普及する一方、販売を主目的としたビデオ(セルビデオ)も登場。市場規模を見ると現在では通信販売でも買えるセルビデオの方が大きい。
レンタルビデオ店の多くには、アダルトビデオの独立コーナーが設けられ、一般コーナーとは暖簾などで仕切られている場合が多い。これは、青少年の目に触れさせないためとアダルトビデオに嫌悪感を抱く人々に配慮、およびにAV利用者のプライバシーに配慮をしたためである。ただし、1990年ごろまではアダルトビデオ作品数が少なかったため、一般作品と並べられて展示されていた。
セルビデオ
1990年代より、レンタルではない、販売専用のセルビデオという流通が現れ始め、また、通信販売やネット上で申し込めるアダルトビデオの宅配サービスなども盛んとなる。メーカーによっては独自に流通配送システムを構築し、通販サービスの向上と低価格化を実現しているところも現れる。90年代後半にはレンタルメーカーとは別の審査基準を用いたことからセルブームが生まれた。
2000年代にはいるとレンタルビデオ店の事業縮小により、物品としての取引はセルビデオが主体となった。手売りイベントができることから女優とユーザーの間を取り持つリアルイベントができること、中古販売、買取ができることから配信への移行期である2020年代にも市場として上向いている[20]。メーカー側はメーカーごとの営業担当が撤廃され、流通業者にアウトソーイングされることが多くなり、後述のように配信のみとなるメーカー、将来的にはDVD撤退を視野に置くメーカーも現れている[20]。
ブラックパックビデオ
ブラックパックビデオは1983年ごろから1985年ごろにかけて流通したアダルトビデオの一形態を指す俗語。一般的な流通経路を経ず、カバン屋経由で流通したインディーズ・ビデオである。
CS放送による放送事業
ビジネスホテルやラブホテルの有料番組、スカパー!プレミアムサービスによるCS放送番組(900ch台の放送)、ケーブルテレビなどでも作品が放送されるなど、さまざまな場所で利用されている。
インターネットでの動画配信事業
インターネットの普及と共に、AVコンテンツをストリーミング放送やデータダウンロードの形で提供するものも現れている(特に、廃盤作品はメーカーから提供を受けている業者からデータで買う以外に視聴方法はない)。
2018年以降、AV人権倫理機構の設立によりAV女優側からの配信停止などが認められたことにより、メーカー側も配信事業を重視するようになった(DVDなどのメディアでは回収作業が伴うため)。逆に、セルビデオ店では過去作を探すユーザーが増え、中古作品にはプレミア価格が付くようになったという[20]。
2018年には配信特化型メーカー・FALENOが誕生した(店舗イベントを行うため、2021年からはDVDも作品によって発売)[21]。
VR映像配信作品も活気を得ており、この分野では海外から取材が来るほど日本が突出した技術を持つ[22]。詳しくはアダルトVRを参照。
海外法人のVOD
日本国内の者(個人・法人)が、日本国外に海外法人を設立し、日本との法体系が違う(刑法のわいせつ物頒布等の罪が適用されない)海外現地法人を利用して、日本向けにアダルトビデオの販売を目的として、主にアメリカ合衆国などでインターネットサーバーを設置(.comなどドメインを取得)し、動画配信を行うケースが多くなり、性器にモザイク処理のない「無修正ビデオ」の配信が盛んになっている。違法アップロードも多く行われており、これらの削除申請権はアダルトビデオメーカー側にある[23]。