アサルトライフル
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アサルトライフル(: Assault rifle)とは、日本語で突撃銃と訳される自動小銃の一種であり、中間弾薬と呼ばれる銃弾を使用し、半・全自動の切り替えが可能な自動小銃の事を指す。
概要

従来の小銃弾(フルサイズ弾[注 1])より反動の弱い中間弾薬を用いることで全自動射撃を易にしているものが多い。一方で、M14小銃のようにフルサイズ弾を使用する自動小銃は全自動射撃に向いていないため、バトルライフルなどと呼ばれて区別される場合もある[注 2]。現在の軍隊ではアサルトライフルが最も一般的な銃器となっており、旧世代にあたるものならば発展途上国や武装勢力にもよく普及している。自衛隊が配備している火器の中では89式5.56mm小銃と、20式5.56mm小銃がアサルトライフルに該当する。

連射と単射を切り替え可能な歩兵用の自動小銃としては、かつてフェドロフM1916リベイロール1918オートマチックカービンブローニングM1918自動小銃ラインメタルFG42などが存在したが、現代的な意味でのアサルトライフルは第二次世界大戦中にナチス・ドイツで開発されたStG44に端を発する。StG44とはSturmgewehr 44(44年式突撃銃の意)の略称であり、アサルトライフルとはSturm(突撃)Gewehr(小銃)なる語を英訳したものである。

1949年、StG44と同様の設計思想で製作されたAK-47ソビエト連邦にて制式化された。1950年代からは東側諸国でも7.62x39mm弾の配備が始まった。アメリカ陸軍およびアメリカ国防情報局が1970年に作成した資料『Small Arms Identification and Operation Guide - Eurasian Communist Countries』(小火器識別および操作ガイド - ユーラシアの共産主義国)では、AK-47を「7.62-mm Kalashnikov assault rifle (AK-47)」として掲載しており、アサルトライフル(Assault rifles)の性質について次のように解説している[1][2]

アサルトライフルは、短機関銃小銃の間の威力の弾薬を発射する、短く小型で単射と連射の切り替え射撃が可能な銃器である。
Assault rifles are short, compact, selective-fire weapons that fire a cartridge intermediate in power between submachinegun and rifle cartridges.

アサルトライフルは軽い反動を持つ特徴があり、このため効果的な連発射撃を300mまでの射程で行う能力がある。
Assault rifles have mild recoil characteristics and, because of this, are capable of delivering effective full-automatic fire at ranges up to 300 meters.

1967年には、アメリカ陸軍でもこの概念に合うM16A1歩兵用主力小銃として制式化していた。1970年代からは西側諸国でも5.56x45mm NATO弾の配備が始まった。

AK-47およびM16の制式名はそれぞれ、Автомат Калашникова образца 1947 года(カラシニコフ自動小銃1947年型)、Rifle, Caliber 5.56mm, M16(16型5.56mm口径小銃)であり、ソビエト連邦アメリカ合衆国両国ともアサルトライフルの意味の名称は用いなかったものの、ベトナム戦争以降、AK-47とM16は代表的なアサルトライフルとして認識されていった。その後、各国の歩兵用主力小銃として東側では7.62x39mm弾を使用した自動小銃が多数派になり、西側では5.56mm NATO弾を使用した自動小銃が多数派になった。これらの弾薬を使用した自動小銃が歩兵用の主力火器として採用され、アサルトライフルとして認識されている。ただし、アサルトライフルを定義する具体的な数値は決まっていない。
機能AK-12SIG XM5

銃は第一次世界大戦までは精度や射程を競っていたが、機関銃の登場がそれを変えた。そして、機関銃の軽量化が進むと携行可能な軽機関銃短機関銃自動小銃が多く生み出され、歩兵(小銃手)の火器としてはアサルトライフルに収束したのである。

アサルトライフルという概念の目標は、短機関銃が担っていた至近距離での掃射と小銃が担っていた中距離(300-400m)での狙撃能力の両立である。これを実現するため、有効射程500m程度の低反動な弾薬を用いることが多い。

無駄な弾薬消費を避けるための基本となるセミオートとCQBなどの特殊な状況下で強力な防衛手段となるフルオートの切替射撃機能を持ち、ガス圧作動方式等の自動装填機構、着脱式弾倉を有している。また、反動制御を容易とする目的から、軽機関銃と同様の直銃床スタイル(銃身軸線の延長上に銃床が位置する)が一般的であり、その保持を容易とするためのピストルグリップも重要な要素となっている。

携行性を向上させるためストックを折り畳んで全長を短縮するフォールディングストック方式にはK2Ak 5SG550H&K G36M21FX-05FN SCARARX160Cz805、MSBS、20式小銃AK-12、XM5などがあり、短い銃身を採用して全長を短縮するアサルトカービンにはAK-47Rk 62AK-74HK33M4カービン91式歩槍HK416FN SCARARX160Cz805、MSBS、20式小銃191式自動歩槍、AK-12、XM5などがあり、FN F2000はブルパップ方式でありながら銃身はカービン相当の短さである。同銃身長で構造は複雑になり重量が増えるが全長を短縮できるブルパップ方式にはステアーAUGL85VHSSAR21FN F2000IMI タボールAR21などがある。

銃身や機関部などには鋼鉄が多用されるが、近年ではストックやグリップやマガジンなどには木材より環境の変化に強い繊維強化プラスチックが多用される。鋼板プレス加工や繊維強化プラスチックによる一体成型など生産性に優れた手法で製造され、生産価格が安い点もアサルトライフルの特徴となっている。
定義と名称

アサルトライフルと同種の火器を指す名称は複数あるが、国や組織によって厳密な定義は異なる。
シュトゥルムゲヴェーア

ドイツ語で同種の火器を指す「Sturmgewehr」(StG, StGw, SG,シュトゥルム・ゲヴェーア)という言葉は、第二次世界大戦中に開発された新型小銃MP43を改称する為、アドルフ・ヒトラー自らが考案した名称と言われている[3]。シュトゥルム・ゲヴェーアという言葉が考案されるまで、同等の火器はMaschinenkarabiner(MKb, マシーネンカラビナー、「マシンカービン」)と呼称されていた。例えば1942年に提出されたStG44の試作型にはMKb42なる名称が与えられ、また、1945年に試作された突撃銃はMKb Gerat 06Hと仮称され、後にStG 45(M)すなわちモーゼル型45年式突撃銃と呼称された。

Maschinenkarabinerという言葉の最も初期の用例として、1930年代にスイスで設計された短機関銃がある。開発中にMaschinenkarabinerと仮称されていた試作銃は、後にMKMO、すなわち「軍用マシンカービン、上面排莢型」(Maschinenkarabiner fur Militar, Hulsenauswurf oben)なる名称で製品化された。MKMOは長銃身を特徴とし、拳銃弾としては強力な9x25mmモーゼル弾(英語版)(モーゼル・エクスポート弾)を採用していた[4]

ドイツ語電子辞典(ドイツ語版)では、突撃銃(Sturmgewehr)という語を、Schnellfeuergewehrすなわちフルオート射撃小銃の同義語と位置づけ[5]、Schnellfeuergewehrについては「フルオート射撃を行うための構造を備えた自動装填式小銃(Selbstladegewehr mit einer Vorrichtung fur Schnellfeuer)と説明している[6]


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