この項目では、植物のメタセコイアについて説明しています。3次元コンピュータグラフィックスソフトウェアについては「Metasequoia」をご覧ください。
メタセコイア(アケボノスギ)
1. メタセコイア
(2018年6月、ブルガリア)
保全状況評価[1]
ENDANGERED
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
メタセコイア(学名: Metasequoia glyptostroboides)は、裸子植物マツ綱のヒノキ科[注 2]メタセコイア属に分類される落葉針葉樹の1種である(図1)。メタセコイアは、メタセコイア属(アケボノスギ属)[3][4]の唯一の現生種である。葉は短枝に羽状に対生し、秋に紅葉して枝とともに落ちる。中国中部原産であるが、世界各地の公園や並木などに植えられている。メタセコイア属は化石植物として1941年に提唱されたが、そのすぐ後によく似た植物が中国で生き残っていることが発見されたため、生きている化石ともよばれる。
英名では dawn redwood とよばれ(dawnは曙、始まり、兆しなどの意味、redwoodはセコイアのこと)、これを元に和名ではアケボノスギともよばれる[11][14]。学名である Metasequoia glyptostroboides の属名は「後のセコイア」、種小名は「スイショウ属 (Glyptostrobus) に似ている」の意味である[9]。 落葉高木であり、大きなものは高さ50メートル (m)、幹の直径 2.5 m になる[16][17](図1, 2a)。幹はしばしばデコボコになり、樹皮は若木では赤褐色、成木では灰褐色、縦に細長く剥がれる[16][15][18](下図2b)。樹冠は若木では円錐形、主枝は不規則に輪生し斜立、枝は対生または対生状につき、宿存性の長枝と一年生の短枝がある[16][15][8][10]。短枝には下記のように多数の葉がついて全体で卵形から楕円形(下図2c)、3?7 × 1.5?4 センチメートル (cm)、秋に落枝し、落枝痕は円く白色、腋に冬芽が1?2個つく[16][15][18][14]。冬芽は長さ2?5ミリメートル (mm)、先端は鈍頭、芽鱗
特徴
葉は短枝に対生して2列羽状につき、扁平な線形で 8-30 × 1-2 mm、先端は尖るが柔らかく、基部でねじれて無柄、向軸側(表側)は明緑色で中肋は窪み、背軸側(裏面)は緑白色で中肋は突出し、4?8列の気孔からなる気孔帯があるが不明瞭[16][19][8][9](下図2c)。