アエロー(古希: Αελλω, Aell?、「疾風」を意味する)は、ギリシア神話に登場するハルピュイアの一人である。日本語では長母音記号を省略してアエロとも表記される。
タウマースとエーレクトラーの娘で、オーキュペテーと姉妹[1][2]。あるいはタウマースとオゾメネーの娘で、オーキュペテー、ケライノーと姉妹[3]。
アポロドーロスはアルゴナウタイの物語の中で、アエロプース(?ελλ?που?, Aellop?s, 嵐の足)という別名を挙げている。それによると、ハルピュイアたちは神々に命じられてピーネウスの食卓をさらったが、翼を持つアルゴナウタイ・カライスとゼーテースに追いかけられ、アエロプースはペロポネーソス半島のティグレース河に墜落した。ただし墜落したのはニーコトエー(Νικοθ?η, Nikotho?, 突風)であるともいい、対してオーキュペテー(あるいはオーキュトエー、ヘーシオドスによればオーキュポデー)はエキーナデス群島に逃げのびたという[4]。 ポントス ガイア
系図
ネーレウス ドーリス タウマース エーレクトラー ポルキュース ケートー エウリュビアー クレイオス
ネーレーイデス イーリス アエロー
ポセイドーン メドゥーサ
タルタロス ガイア カリロエー クリューサーオール ペーガソス
テューポーン エキドナ ゲーリュオーン
ケルベロス オルトロス ヒュドラー キマイラ
スピンクス ネメアーの獅子
脚注[脚注の使い方]^ ヘーシオドス、265行。
^ アポロドーロス、1巻2・6。
^ ヒュギーヌス、14話。
^ アポロドーロス、1巻9・21。
参考文献
アポロドーロス『ギリシア神話』高津春繁訳、岩波文庫(1953年)
ヒュギーヌス『ギリシャ神話集』松田治・青山照男訳、講談社学術文庫(2005年)
ヘシオドス『神統記』廣川洋一訳、岩波文庫(1984年)
表
話
オリュンポス神
オリュンポス
十二神
ゼウス
ヘーラー
アテーナー
アポローン
アプロディーテー
アレース
アルテミス
デーメーテール
ヘーパイストス
ヘルメース
ポセイドーン
ヘスティアー
(ディオニューソス)
下位神
アスクレーピオス
エイレイテュイア
イーリス
ヘーベー
ヘーラクレース
ハルモニアー
ムーサ
カリオペー
クレイオー
エウテルペー
タレイア
メルポメネー
テルプシコラー