アウズ(古ノルド語: Audr)は、北欧神話に登場する、夜の女神ノートと夫ナグルファリの間に生まれた息子である。
古ノルド語の「アウズ」には、次の3種類の原義があるとされている[1]。
「荒れ果てた」、「空虚な」
「富」、「所有物」
「運命」、「死」
「アウズ」の意味は通常、2番目の意味「富」とされている。
しかし、アウズの父ナグルファリ(Naglfari)は、スノッリ・ストゥルルソンが『散文エッダ』第一部『ギュルヴィたぶらかし』第10章に登場させた、死者の爪で作られた船ナグルファル(Naglfar)を擬人化したものと考えられている[2]。そのため、アウズの名をむしろ3番目の意味ととらえ、夜の闇と死者の船の間に生まれた「死」と解釈する研究者もいる。[3]。
脚注[脚注の使い方]^ 『北欧神話・宇宙論の基礎構造』305頁。
^ 『北欧神話・宇宙論の基礎構造』100頁。
^ 『北欧神話・宇宙論の基礎構造』304-311頁
関連項目
祖父ナルヴィもしくはネルヴィ - 母ノート - 父ナグルファリ
参考文献
尾崎和彦『北欧神話・宇宙論の基礎構造』白鳳社
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