アイヴァンホー
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この項目では、ウォルター・スコットの小説について説明しています。イギリス海軍の駆逐艦については「アイヴァンホー (駆逐艦)」をご覧ください。
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このフィクションに関する記事は、ほとんどがあらすじ・登場人物のエピソードといった物語内容の紹介だけで成り立っています。製作過程や社会的影響、専門家による批評や分析など、作品外部の情報の加筆を行い、現実世界の観点を説明してください。(2012年4月) (使い方)
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『アイヴァンホー』(Ivanhoe)は、スコットランドの作家サー・ウォルター・スコット1820年[1]に発表した長編小説。架空の主人公を歴史的な出来事の中に入れる手法の元祖ともいわれている。
背景

物語の舞台は、後述するリチャード1世の解放から、1194年にかけての時代と思われる。

1066年ノルマン人征服のため、先住民のサクソン人貴族の多くが没落した。1086年の検地帳(ドゥームズデイ・ブック)では、王の直臣180人のうち旧来のサクソン系は6人、16の司教座のちサクソン系は1つのみという徹底した貴族層の入れ替えが行われる。そのため、イングランドでは封建的な豪族の上に王が載るのでない、強力な王権が形成された。

ヘンリー2世プランタジネット朝の始祖であり、ノルマンディー公領を中心に隣接するアンジュー伯領とイングランド王領という広大な勢力圏を持っており、アキテーヌ公の一人娘アリエノール・ダキテーヌを妻としていた。2人の間にはウィリアム(夭折)を除くと若ヘンリー、リチャード、ジェフリージョンの4人の男子がいた。若ヘンリーはノルマンディーとアンジュー(及びイングランドの共同統治)、リチャードは母親アリエノール・ダキテーヌの所有するアキテーヌ、ジェフリーはブルターニュ公へ婿入りとそれぞれ分配されたが、この時2歳だった年少のジョンは領土を分配されず、そのために欠地(Lackland)と仇名された。ジョンは後にアイルランドを分配されたが、統治に失敗して逃げ帰っている。

1183年に若ヘンリーが死ぬと、ノルマンディー、アンジュー、イングランドはリチャードに継承されることになったが、その際にリチャードはアキテーヌ公領をジョンに譲渡することを拒否した。そのため、ジョンはまとまった領土がない状態であった。当時のプランタジネット朝(アンジュー帝国)の中心地は北フランスであり、イングランドは辺境の領土であった。

1189年にリチャードは父に再度反乱を起こし、ヘンリー2世を打ち負かした。ヘンリー2世は失意のうちに死に、リチャードは王位を継いだ。

1187年エルサレム陥落後から十字軍結成の機運が高まり、第3回十字軍が実施された。リチャードはイングランドのあらゆるもの(土地・官職・臣従権など)を売り払って軍資金とし、1189年にイングランドを発った。リチャードは仇敵のフランス王フィリップ2世と肩を並べて聖地入りすることにしていたが、足並みは揃わず、フランス王はさっさと先に帰国してリチャードの領土を侵略しはじめた。本来は神聖ローマ皇帝フリードリヒ1世も参加するはずだったが、行軍中に死亡していた。フリードリヒ1世の軍勢はオーストリア公レオポルト5世の軍として参加したが、彼はアッコン陥落の際にリチャードに体面を傷つけられて恨みを抱いていた。オーストリア公旗はイングランド王旗やフランス王旗に比べ格が落ちるとして、リチャードが塔から軍旗を引きずりおろしたためだという。

フランス王フィリップ2世は王弟ジョンを巻き込んでイングランドに対する攻勢を続けていたため、1192年、エルサレム攻撃を果たせずにリチャードは帰国したが、帰途神聖ローマ帝国領内で捕縛され、レオポルト公の捕虜になってしまう。しかしその居所が分かると身代金が支払われ、リチャードは自由を取り戻した。フィリップ2世はこの情報をジョンに知らせたが、その描写が小説にもある。

また、森林法という、本来は狩猟を行うための森林を直轄領として民衆が利用するのを厳しく制限した法律が制定され、それは後に拡大していき、森林も領域を広げていった事情があった。森の義賊ロビン・フッドはアウト・ローのヒーローとしてイングランド人の中で伝説となっていた。

また、ユダヤ人に対する偏見や差別が根底にある時代であり、主人公であるウィルフレッドも過剰ではないにしろ、ユダヤ人に対する偏見はもっている。

王が不在の中、フランス王の後ろ盾で横領を行うジョン、そしてサクソン人の再興を願うセドリックという状況下で小説は始まる。

ただし、作中で描かれたノルマン人とサクソン人の対立は、いささか時代錯誤的なものである事を作者は認めており、本作はそれを承知で描かれたフィクションである。
あらすじ

サクソン人の郷士セドリックはサクソン王家直系の血を引くロウイーナ姫の後見者であり、同じく王家の血を引くアセルスタンとの結婚を実現させてサクソン人勢力を統合し、サクソン人の復権を願っていた。だが一人息子ウィルフレッドがあろうことかロウイーナ姫と相思相愛になってしまい、セドリックは計画の障害となる息子を勘当する。ところがウィルフレッドは、仇敵のはずのノルマン人のイングランド王リチャードに従いアイヴァンホー領を貰い、十字軍に従軍してしまった。

物語はアイマー僧院長がテンプル騎士団の一員であるギルベールらとセドリックの館で一晩の宿を求めるところから始まる。同じ日にユダヤ人の親娘のアイザックとレベッカ、そして聖地帰りの旅の巡礼がセドリックの館で一晩を過ごす。夕食後に旅の巡礼がロウイーナ姫に聖地で行われた馬上試合の模様を話す。巡礼は最後にギルベールが負かされた話で言葉を濁すが、ギルベールはセドリックの息子ウィルフレッドに負けたこと、そして再戦を望んでいることを自ら言う。セドリックは勘当した息子の活躍に複雑な表情であった。

その夜、巡礼はユダヤ人アイザックをたたき起し、すぐに逃げるように言った。ギルベール達がアイザックの身ぐるみをはがす相談をしていたのを聞いたからである。巡礼が実は騎士身分であることを見抜いたアイザックは、借りを返すため、彼が武具一式を知人から借りることができるように手配することを約束する。
馬上試合(Tounament)

王弟ジョンの人気取りのため馬上試合が開かれた。1日目は5人の選ばれた騎士に対し参加者が挑戦する形式であり、2日目は2組に分かれての集団戦、そして3日目は弓の腕比べの予定であった。1日目に最も活躍した騎士は愛と美の女王を選ぶ権利が与えられ、その女性は2日目に最も活躍した騎士に対し栄誉を与えることになっていた。

セドリックはロウイーナ姫とアセルスタンと共に馬上試合にやってきた。アセルスタンは参加するように促されたが、やる気を示さない。

ギルベールは5人の選ばれた騎士の中でもリーダー格であった。挑戦する者たちが全員撃退され観客が失望する中、兜をかぶったままの騎士が勘当された騎士と名乗りギルベールに実槍での勝利を申し込んだ。騎士は誓約を立てているために顔を明かせないといい、そういった誓いは当時一般に認められていたため許された。勘当された騎士はギルベールを破ると残りの4人にも勝ち、王弟ジョンが苦い顔をする中で愛と美の女王を選ぶ騎士に選ばれた。騎士はロウイーナ姫を指名する。

勘当された騎士はセドリックの館に泊まった巡礼であった。セドリックの豚飼いガースを従者とし、ユダヤ人アイザックから約束通り武具を借り参加していた。慣習として勝者は敗者の武具を戦利品とする。4人の騎士からは武具の代わりに相当する代金を受け取るが、ギルベールからの使いには決着をつけることを望み武具の受け取りを拒否した。勘当された騎士は受け取った金をガースに託し、借りている武具を買い取る代金としてアイザックの元へ行かせた。アイザックは喜んで代金を受け取るが、娘のレベッカは父の命の恩人に対する礼として武具を貸したのに代金を受け取るのはおかしいとして、ガースに代金を返した。帰途ガースは山賊に襲われたが、勘当された騎士の従者と知られると、昼の痛快な活躍を見ていた首領が何も取らずに解放した。

翌日、ギルベールと勘当された騎士はそれぞれの組の主将となり、2組に参加騎士が分けられた。アセルスタンは婚約者のロウイーナ姫が目の前で愛と美の女王に選ばれたのが面白くなく、ギルベール側についた。


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