「アイム・オンリー・スリーピング」
ビートルズの楽曲
英語名I'm Only Sleeping
リリース
1966年6月20日 (Album "Yesterday And Today")
1966年8月5日 (Album "Revolver")
録音
1966年4月27日
EMIレコーディング・スタジオ
ジャンルサイケデリア[1]
時間3分2秒
レーベル
キャピトル・レコード
パーロフォン
作詞者レノン=マッカートニー
作曲者レノン=マッカートニー
プロデュースジョージ・マーティン
『リボルバー』 収録曲
エリナー・リグビー
(A-2)アイム・オンリー・スリーピング
(A-3)ラヴ・ユー・トゥ
(A-4)
ミュージックビデオ
「I'm Only Sleeping」 - YouTube
「アイム・オンリー・スリーピング」(I'm Only Sleeping)は、ビートルズの楽曲である。アメリカやカナダでは1966年6月に発売されたキャピトル編集盤『イエスタデイ・アンド・トゥデイ』、イギリスでは2か月後に発売された7作目のイギリス盤公式オリジナル・アルバム『リボルバー』に収録された。レノン=マッカートニー名義となっているが、実質的にはジョン・レノンによって書かれた楽曲[2]で、ジョージ・ハリスンが演奏したフレーズを逆回転させたギターのパートが特徴となっている[3][4]。
1996年に発売された『ザ・ビートルズ・アンソロジー2』には、ヴィブラフォンを使用したリハーサル音源とテイク1が収録された。2018年に『タイムアウト・ロンドン』が発表した「The 50 Best Beatles songs」では第12位にランクインした[5]。 1966年にレノンによって書かれた「アイム・オンリー・スリーピング」の草案では、当時の作品に見られる薬物の陶酔感ではなく、ベッドにいることで得られる喜びについて書かれていた[6]。レノンは、ツアー期間中でない日は、睡眠や読書、テレビの視聴などに時間を費やしていて、薬物を服用していたこともあったことから、作曲作業を行なう際にはポール・マッカートニーが眠っているレノンを起こしていた[7]。1966年3月4日に発行されたロンドン・イブニング・スタンダード
背景・レコーディング
「アイム・オンリー・スリーピング」のレコーディングは、1966年4月27日にEMIレコーディング・スタジオで行なわれ、リズムトラックはアコースティック・ギター2本とベース、ドラムの編成[9][10]で11回録音された[11]。この日の最終テイクとなるテイク11がマスターとして選ばれ、2日後にレノンのリード・ボーカルが追加された[12]。その後5月5日にハリスンによるギターソロ、翌日にレノン、マッカートニー、ハリスンのバッキング・ボーカルが録音されて完成した[13]。
本作は、プロデューサーのジョージ・マーティンとの5時間のセッションでハリスンが演奏したフレーズを逆回転させたギターのパートが特徴となっている[14]。ハリスンは、テープを逆再生することで、曲におぼろげな雰囲気をもたらしている[15]。2本入っているギターのフレーズのうち、一方にはファズを効かせている。レコーディング・エンジニアを務めたジェフ・エメリックは、2006年に「ジョージが何時間もギターを演奏していたことを思い出す。ヘッドフォンをして、眉をひそめていた」と振り返っている[6]。
2番目のブリッジ部分に入る前のブレイク部分では、あくびをする音が入っている[10]。 「アイム・オンリー・スリーピング」は、1966年6月20日にアメリカやカナダで発売されたキャピトル編集盤『イエスタデイ・アンド・トゥデイ』のA面2曲目に収録された[16]のち、8月5日にイギリス発売されたオリジナル・アルバム『リボルバー』のA面3曲目に収録された[17]。このような関係から、『リボルバー』のアメリカ盤には収録されていない。 「アイム・オンリー・スリーピング」のモノラル・ミックスとステレオ・ミックスでは、逆回転させたギターソロが入る箇所と長さが以下のように異なっている。 ミックス備考
リリース
モノラル・ミックス(アメリカ)1966年5月12日に作成[13]。2番目のヴァースには逆回転させたギターのフレーズが入っていないが、「Taking my time」の「time」と「Lying there and staring at the ceiling」の「ceiling」の箇所にフレーズの断片が聴こえる。インストゥルメンタルのブレイク部分からそのまま「Please don't spoil my day」というフレーズに続き、曲のエンディング部分で「I'm only sleeping」の後に4拍空けて逆回転させたギターのフレーズが入る[2]。