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アイテム課金(アイテムかきん)とは、コンピュータゲーム内で利用できるアイテム(追加コンテンツ)を課金してユーザーに販売するビジネスモデル。
日本オンラインゲーム協会(JOGA)のガイドライン [1]によると、2021年現在、ゲームの課金方式は「パッケージ販売」・「月額課金」・「アイテム課金」・「従量課金」(プレイするたびに課金する方式)・「その他の課金」(複数の課金方法を組み合わせたものなど)の5種類あるとされており、そのうちの「アイテム課金」について本稿で扱う。以下、用語などは日本オンラインゲーム協会のガイドラインになるべく従うものとする。 アプリケーション内で小出しで課金することによってサービスが拡充するというマイクロトランザクションと呼ばれるシステムの一種である。アイテム課金型ビジネスモデルを採用したゲームの多くは、プレイするにあたっての基本料金が無料である「Free-to-play(基本プレイ無料)」と呼ばれる形態のビジネスモデルを採用しているが、アイテム課金にその他の課金方法を組みあわせた「ハイブリッド課金」と呼ばれる形態のゲームも存在する。日本では一部でも無料で遊べる要素がある場合「基本無料」などと銘打っており、「一部有料のコンテンツがある」旨を、活字の小さい「打ち消し表示」の注意書きで書くことがある。 主にオンラインゲームやソーシャルゲーム(スマートフォン用アプリ、ブラウザゲームなど)で導入されているが、近年ではコンシューマーゲームでも「ダウンロード専売・基本無料」として導入されるゲームが登場している。「Free-to-play」も参照 日・中・韓で最初に「アイテム課金」が流行した背景として、当時韓国や中国で、インターネットの普及に合わせて売り切り型ゲームで急激に増える海賊版ユーザーを防ぐために月額課金型のオンラインゲームが隆盛をみており[2]、一部の韓国製オンラインゲームが日本にも進出して人気を得ていたという事情がある。日本市場におけるフィーチャーフォン時代後期以降からスマホ時代にかけてのコンテンツビジネスの歴史については『スマホ白書』各年度版に詳しい。 アイテム課金は、2001年9月に韓国と中国にてリリースされた韓国製MMORPG『The Legend of Mir 2』が、アバター用の服装のアイテムに課金制を敷いたのが最初のケースである。 基本無料・アイテム課金で収益を得るモデルを史上初めて採用したゲームは、韓国で2003年4月に正式リリースされた『メイプルストーリー』で、当初はカジュアルゲームと呼ばれ、高額な月額料金が払えない経済力の低い学生を対象とするゲームに基本無料・アイテム課金型のビジネスモデルが採用された。 アバターシステムとは、アバター用アイテムを購入することでアバターをコーディネートできる、という形で(ガチャではなく)アバターで収益を上げる無料ゲームのビジネスモデルを指す。のちに「ガチャ」とよばれるシステムを生み出す『メイプルストーリー』も、2003年4月のリリース当時はアバターシステムを柱としていた[3]。 一方、ハイブリッド課金とは、月額課金や従量課金などにアイテム課金[注 1]を組みあわせて収益を上げるビジネスモデルであり、当時の一般的なオンラインゲームはこちらを採用していた。例えば、無料のカジュアルゲーム『メイプルストーリー』を提供するネクソンも、一方では『風の王国』などの月額課金ゲームを提供しており、中国で人気の『The Legend of Mir 2』も当時はハイブリッド課金を採用していた。
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