わらの犬
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この項目では、1971年の映画について説明しています。

2011年公開のリメイク版については「わらの犬 (2011年の映画)」をご覧ください。

藤井フミヤのシングル曲については「わらの犬 (藤井フミヤの曲)」をご覧ください。

わらの犬
Straw Dogs
監督サム・ペキンパー
脚本サム・ペキンパー
デヴィッド・Z・グッドマン
原作ゴードン・M・ウィリアムズ
『トレンチャー農場の包囲』
製作ダニエル・メルニック
出演者ダスティン・ホフマン
音楽ジェリー・フィールディング
撮影ジョン・コキロン
編集トニー・ローソン
ロジャー・スポティスウッド
ポール・デイヴィス
配給20世紀フォックス
公開 1971年12月29日
1972年4月29日
上映時間118分
製作国 アメリカ合衆国
言語英語
製作費$3,251,000
興行収入$11,148,800
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『わらの犬』(Straw Dogs)は、1971年製作のアメリカ映画である。監督はサム・ペキンパー。日本では1972年4月公開。『ワイルドバンチ』などの西部劇で知られるペキンパーの、長編映画としては初の現代劇で、原作はイギリスの作家ゴードン・M・ウィリアムズの『トレンチャー農場の包囲』である。主演はダスティン・ホフマン
概要

タイトルは「天地不仁、以万物為芻狗」という『老子』の言葉に由来する。天地にとって万物は芻狗(祭儀に用いるわらの犬)のようなものでしかないという意味である。ペキンパーはイギリス劇作家ハロルド・ピンター2005年ノーベル文学賞受賞者)に脚本執筆を打診したが、過激な内容に嫌悪感を覚えたピンターは断ったという。

1970年代には、被害者が加害者に対して過激な暴力で復讐する映画が多数製作された。映画評論家のローレンス・シャファー(Lawrence Shaffer)はその状況を「わらの犬症候群(Straw Dogs syndrome)」と呼んだ[1]
ストーリー

数学者のデイヴィッド・サムナーと妻エイミーは物騒な都会生活から逃れるため、妻の故郷でもあるイギリスの片田舎に引っ越してきた。だが、いざ蓋を開ければ村の若者たちから嘲笑を浴び、嫌がらせを受ける毎日。彼らにひとこと言うようにエイミーからけし掛けられても、気弱なデイヴィッドは取り合おうとしない。ある日、精神薄弱者のヘンリーを家に匿ったことから、彼をリンチにかけようとする若者たちの総攻撃を受ける。知人であるスコット少佐が仲裁に入るも、揉み合った挙句に撃ち殺されてしまう。それを見たデイヴィッドの中で、何かがはじけた。恐怖に脅えるエイミーが止めようとするのにも構わず、デイヴィッドは次第に暴力の渦に飲み込まれていくのだった。
キャスト

役名俳優日本語吹替
日本テレビ
デイヴィッド・サムナーダスティン・ホフマン東野孝彦
エイミー・サムナースーザン・ジョージ来路史圃
トム・ヘッデンピーター・ヴォーン金井大
スコット少佐T・P・マッケンナ(英語版)西田昭市
チャーリー・ヴェナーデル・ヘニー(英語版)小林勝彦
クリス・コージージム・ノートン(英語版)田中亮一
ノーマン・スカットケン・ハッチソン(英語版)山田康雄
ジャニス・ヘッデンサリー・ソムセット(英語版)鵜飼るみ子
ハリー・ウェアロバート・コーガン(英語版)国坂伸
日本語スタッフ
演出
翻訳
効果
調整
制作
解説水野晴郎
初回放送1975年10月22日
水曜ロードショー

本作のファンや日本での反響など

井筒和幸はペキンパーを敬愛している監督の一人にあげ、ダスティン・ホフマンを好きな役者の一人にあげており、本作を絶賛し著書でもとりあげ、本作のヒロイン役のスーザン・ジョージがヒロインを務めたピーター・フォンダ主演『ダーティ・メリー/クレイジー・ラリー』も絶賛している[2]

キネマ旬報』の特別企画で脚本家野沢尚は邦画では『砂の器』や降旗康男駅 STATION』など、洋画ではドン・シーゲルダーティハリー』やロナルド・ニームポセイドン・アドベンチャー』、ウィリアム・フリードキンエクソシスト』、シドニー・ルメット狼たちの午後』、アーサー・ペン俺たちに明日はない』、ジョゼ・ジョヴァンニ暗黒街のふたり』と共にペキンパー『ゲッタウェイ』と本作を選び、君塚良一も本作をベスト10の一本に選んだ[3]

ラジオ番組『スカパー! 日曜シネマテーク』にコメント出演した辻仁成は自身の「映画ベスト3」を選ぶ企画で、ジョン・カサヴェテスハズバンズハル・アシュビーチャンス』と共に本作を自身の映画ベスト3に選んだ[4]

脚注^ Lawrence Shaffer (1972-07). “The Wild Bunch versus Straw Dogs”. Sight and Sound (British Film Institute) 41 (3): 132-133. https://archive.org/details/Sight_and_Sound_1972_07_BFI_GB/page/n19/mode/2up. 
^ 『サルに教える映画の話』23p-32p「サム・ペキンパーの謎を解く」の中の23p-26p
^ 『キネマ旬報 1999年10月上旬特別号 NO.1293映画人が選ぶオールタイムベスト100(外国映画篇)』『キネマ旬報1999年10月下旬号NO.1294映画人が選んだオールタイムベスト100(日本映画篇)』の野沢と君塚のアンケート。
^http://www.tfm.co.jp/movie/index.php?itemid=123013&catid=1737&catid=1737

参考文献.mw-parser-output .ambox{border:1px solid #a2a9b1;border-left:10px solid #36c;background-color:#fbfbfb;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .ambox+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+link+.ambox{margin-top:-1px}html body.mediawiki .mw-parser-output .ambox.mbox-small-left{margin:4px 1em 4px 0;overflow:hidden;width:238px;border-collapse:collapse;font-size:88%;line-height:1.25em}.mw-parser-output .ambox-speedy{border-left:10px solid #b32424;background-color:#fee7e6}.mw-parser-output .ambox-delete{border-left:10px solid #b32424}.mw-parser-output .ambox-content{border-left:10px solid #f28500}.mw-parser-output .ambox-style{border-left:10px solid #fc3}.mw-parser-output .ambox-move{border-left:10px solid #9932cc}.mw-parser-output .ambox-protection{border-left:10px solid #a2a9b1}.mw-parser-output .ambox .mbox-text{border:none;padding:0.25em 0.5em;width:100%;font-size:90%}.mw-parser-output .ambox .mbox-image{border:none;padding:2px 0 2px 0.5em;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-imageright{border:none;padding:2px 0.5em 2px 0;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-empty-cell{border:none;padding:0;width:1px}.mw-parser-output .ambox .mbox-image-div{width:52px}html.client-js body.skin-minerva .mw-parser-output .mbox-text-span{margin-left:23px!important}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .ambox{margin:0 10%}}


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