わが青春のアルカディア
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わが青春のアルカディア
My youth in ARCADIA
監督勝間田具治
脚本尾中洋一
製作総指揮今田智憲
出演者

井上真樹夫

富山敬

田島令子

武藤礼子

池田秀一

石田太郎

石原裕次郎

音楽木森敏之
主題歌渋谷哲平
「わが青春のアルカディア」
製作会社東急エージェンシー
東映
配給東映洋画
公開 1982年7月28日
上映時間130分
製作国 日本
言語日本語
配給収入6億5000万円
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『わが青春のアルカディア』(わがせいしゅんのアルカディア)は、1982年7月28日に東映パラス系で公開された松本零士原作のアニメ映画、ならびに『戦場まんがシリーズ』の一編。本項では主に前者について詳述し、後者についても触れる。
概要

前年に上映された配収11億円以上の『
さよなら銀河鉄道999』のヒットに乗り、続く松本零士原作作品として期待されたが、配給収入は6億5000万円で他の松本劇場アニメと比べても今ひとつだった[1][2]。また続編がテレビシリーズ『わが青春のアルカディア 無限軌道SSX』として製作されたが、こちらも視聴率は振るわず、全22話で打ち切りとなっている。そのため、次の劇場公開作品として企画されていた『QUEENエメラルダス』は制作中止になり、事実上松本アニメブームは終焉を迎えた。

ファントム・F・ハーロックI世の声を演じた石原裕次郎のギャラが、1分30秒で1000万円[3]とも5分で1000万円以上とも言われ、この高額な出演料がアニメ誌などで取り上げられた。それに対し青二プロは「テレビ30分番組のギャラはトップランクで3万円、最低ランク5千円と決まっています」、「今日のアニメブームの一因は、我々が安い出演料で頑張ったからだ」と声優たちの憤りを表明した[3]

DVDは2004年4月21日、Blu-ray版は2013年8月9日に発売された。BD版は本編の光学録音音源をベースに一部MEテープを足して作成した擬似5.1ch音声と、短編映画「アルカディア号の謎」も収録されている。なお本作は劇場版『銀河鉄道999』同様、スタンダードサイズで制作されたが、DVD、BD版は上下トリミングされて16:9での収録。『無限軌道SSX』本編に本映画からの流用シーンがあり、ノートリミングサイズの映像はそこで確認可能である。

松本零士にプロの漫画家になる決心をさせたヨーロッパ映画『わが青春のマリアンヌ』(原作小説『痛ましきアルカディア』(de:Peter de Mendelssohn 1932))と類似のタイトルを持つ。

東急エージェンシー創立20周年記念作品として製作された。

ストーリー
映画版

この節にあるあらすじは作品内容に比して不十分です。あらすじの書き方を参考にして、物語全体の流れが理解できるように(ネタバレも含めて)、著作権侵害しないようご自身の言葉で加筆を行なってください。(2019年4月)(使い方


人類が地球の空を飛び始めた20世紀、世界の空を征服してきた海賊騎士の末裔である航空探検家ファントム・F・ハーロックは、「スタンレーの魔女」と呼ばれる魔の山があるオーエン・スタンレー山脈に挑んでいた。そして、その息子であるファントム・F・ハーロックU世は第二次世界大戦時、ドイツ空軍エースとなっていたが、母国の敗色が濃厚となっていた時、運命の人物である日本人の大山敏郎と出会う。

その20世紀から約1000年後の未来、外宇宙へと進出した地球人は、謎の異星人イルミダス星人との戦いに敗れ、難民化した地球人は絶望し、イルミダス占領下の地球へ失意の帰還をしていた。

そんな屈辱の中、難民達を地球へと送り届けていたハーロック一族の子孫、後に宇宙に自由の旗を轟かせる宇宙海賊キャプテンハーロックとなる若き日の太陽系連邦軍人だったハーロックの青春と挫折にイルミダスとの戦い、敏郎の子孫である大山トチローとの運命の出会い、自由貿易人エメラルダスとゾル達トカーガ星人との共闘、そしてハーロックが愛した生涯ただ一人の女性マーヤへの愛と別れを描く。
漫画版

第二次世界大戦末期、ドイツ空軍の撃墜王であるファントム・F・ハーロックII世は、日本人技術者の台場と出会い、祖国の敗北が迫る中、シンパシーを感じあい、友と認めた台場を中立国スイスへ逃がすために最後の戦いに飛び立っていく。
登場人物
ハーロック
声 - 井上真樹夫元太陽系連邦軍戦艦デスシャドウの艦長。地球が敗北したことで失意の想いを抱き、恋人マーヤをかばって右目を失ってしまうが、1000年来の友であるトチローとの出会いと、マーヤの励ましによって立ちあがる。
トチロー
声 - 富山敬元太陽系連邦軍技術士官。地球がイルミダスに敗れた後も抵抗の火を灯し続け、乞食のような真似をして屈辱に耐えながら、無敵の宇宙戦艦アルカディア号を造り上げ、1000年前の祖先のようにハーロックと行動を共にする。
エメラルダス
声 - 田島令子宇宙自由貿易人(一言で言うと、密輸商人)。トチローを惚れさせた美貌の持ち主。ハーロック達に手を貸したことでマーヤと共に処刑されかけたり、地球を永久追放処分となるが、横暴な勢力や権力には決して屈しない意思を表明するため、マーヤの血で染めた赤いドクロの海賊旗を掲げる。トレードマークの生涯残る頬の傷は、この作品でつけられたことが描かれている。
マーヤ[注釈 1]
声 - 武藤礼子ハーロックが生涯でただ一人愛した女性。ハーロックのマントとコスチューム、髑髏旗は彼女の手作りによるもの。地球で地下放送「自由アルカディアの声」を流し、愛するハーロックと絶望に打ちひしがれる地球人達を勇気づける活動をしていたが、イルミダスの弾圧と凶弾に倒れる。エメラルダス曰く「触れたら壊れてしまいそうな優しい姿の奥に、炎のようなマグマを抱いているような人」。
ラ・ミーメ
声 -
山本百合子TVシリーズのミーメの妹。母星アロザウルス星[注釈 2]をイルミダスによって失ってしまい、ただ一人生き残って[注釈 3]、地球占領軍司令官ゼーダの秘書となっている。愛するゾルにイルミダスの秘密情報を伝える役割を担い、アルカディア号にハーロック達と共に乗り込む。発声する時には左胸が青く明滅する。
ゾル
声 -
池田秀一トカーガ星の誇り高き勇士で、地球駐屯トカーガ人達のリーダー的存在。ハーロックとトチローを拘束した際に、2人を記憶分析機にかけて、1000年来の友人となった2人の関係を明らかにしている。同族や母星をイルミダスの人質に取られ、失意のまま降伏し、表向きにはイルミダス専属の傭兵となって従っている。地球連邦軍時代のハーロックとはキャスルメイン星団区で戦ったこともある。そしてぶつかり合いと誤解を乗り越えてハーロック、トチローと男の友情で結ばれ、共に再びイルミダスと戦う道を選ぶが、非業の死を遂げる。原典の『宇宙海賊キャプテンハーロック』でも容姿こそ違うものの、同名でかつ故郷の星もトカーガで、母星がマゾーンに降伏して傭兵にさせられ、ハーロックと友情を結んだものの、同じく悲劇の最期を遂げる戦士が登場した[注釈 4]
老トカーガ兵[注釈 5]
声 - 森山周一郎地球に駐屯していたトカーガ人の最古参で、ゾルの相談役と、地球トカーガ人のまとめ役を担っている。母星の危機を救うためにゾルの代役でラ・ミーメと共にトカーガ星へ向かったが、母星は消滅させられ、トカーガ最後の女性となったミラの死を見届けた後、わずかに生き残った兵士達と共に、「宇宙のスタンレーの魔女」と呼ばれる二重太陽ベスベラスに架かるプロミネンスの炎の河で苦闘するハーロック達に、母星のために戦ってくれた恩返しをするために命を絶つ。配役は当初、久松保夫が担当する予定だったがアフレコ前に急逝したため、急遽、森山の起用となった[4]
ミラ
声 -
鶴ひろみゾルの妹で、何人かいるゾルの弟や妹達の中の一人。イルミダスの攻撃に遭い、兄ゾルがトカーガを救うことを願い続けていた。トカーガ星に降り立ったハーロック達に救助されるものの、既に衰弱していた彼女は生命力を取り戻すことなく、兄の死を知らぬまま短い生涯を終えた[注釈 6]。続編のTVシリーズ『SSX』登場キャラクターのレビは、ミラと同一の容姿で声も同じく鶴ひろみが担当。


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