らせん_(鈴木光司の小説)
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らせん
著者
鈴木光司
発行日1995年8月3日
発行元角川書店
ジャンルサスペンスホラー小説
日本
言語日本語
形態上製本
ページ数375
前作リング
次作ループ
コード.mw-parser-output cite.citation{font-style:inherit;word-wrap:break-word}.mw-parser-output .citation q{quotes:"\"""\"""'""'"}.mw-parser-output .citation.cs-ja1 q,.mw-parser-output .citation.cs-ja2 q{quotes:"「""」""『""』"}.mw-parser-output .citation:target{background-color:rgba(0,127,255,0.133)}.mw-parser-output .id-lock-free a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-free a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/6/65/Lock-green.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-limited a,.mw-parser-output .id-lock-registration a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-limited a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-registration a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/d/d6/Lock-gray-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-subscription a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-subscription a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/a/aa/Lock-red-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-ws-icon a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/4/4c/Wikisource-logo.svg")right 0.1em center/12px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-code{color:inherit;background:inherit;border:none;padding:inherit}.mw-parser-output .cs1-hidden-error{display:none;color:#d33}.mw-parser-output .cs1-visible-error{color:#d33}.mw-parser-output .cs1-maint{display:none;color:#3a3;margin-left:0.3em}.mw-parser-output .cs1-format{font-size:95%}.mw-parser-output .cs1-kern-left{padding-left:0.2em}.mw-parser-output .cs1-kern-right{padding-right:0.2em}.mw-parser-output .citation .mw-selflink{font-weight:inherit}ISBN 4-04-188003-3(文庫版)

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『らせん』は、鈴木光司サスペンスホラー小説、及びそれを原作としたテレビドラマ映画漫画。第17回吉川英治文学新人賞受賞作品。
概要

小説『リング』の後日談を描いた続編。前作で登場した「見ると1週間で死ぬ魔のビデオ」というオカルト的要素に対し、医学者である主人公らが分子生物学的知見からの解明を試みるサイエンス・フィクション。一見したところの前作との非連続性は、ホラー的要素を強調した映画版『リング』の印象によるところが大きい[1]

完結編である後作『ループ』と共に小説としては「リングシリーズ三部作」と呼ばれる。
あらすじ

東京都監察医の安藤満男は、不注意から我が子を死なせた自責に苛まれる日々を過ごしていた。ある日、彼は変死した友人・高山竜司の解剖を担当する。死因は、心臓近くの冠動脈に発生した肉腫によって、血流が停止したことによる心不全。解剖が終わり、安藤は胃の内容物に「不審な物」が混ざっていると報告を受ける。その紙片には、暗号らしき数列が書かれていた。

その後暗号を不審に思った安藤は、監察医務院にやってきた高山の元助手・高野舞から、高山は死の直前、記者の浅川和行という男と共に「見ると死ぬ呪いのビデオ」の調査を行っていたことを知る。だが、その浅川も後日に妻子を失い、自らも廃人同様になっていた。やがて安藤は、浅川が遺していた「一連の事件に関する手記」を手に入れ、仲間の医師・宮下と共に調査に乗り出す。

やがて、高山の死体から天然痘ウイルスによく似た未知の伝染性ウイルスが発見され、一連の「呪い」とはこのウイルスが心臓の冠動脈に肉腫を発生させ、1週間で心臓近くの動脈を閉塞させ死に至らしめるというメカニズムが判明するが、その感染ルートは、ビデオを見た者の網膜を通して、体内に入り込み感染するという驚くべきものだった。

さらには高野舞が行方不明になり、その後ビル屋上の排気溝内で「出産直後のような状態」で変死しているのが発見されるが、肝心の出産した赤ん坊は付近になかった。その後、安藤の前に「舞の姉」を名乗る女性が現れるが、彼女こそ、舞の子宮を通じてこの世に再生を果たした山村貞子その人であった。

舞は、高山の遺品を整理した際、彼が遺していた例の呪いのビデオを見てしまったが、たまたま見た日が彼女の排卵日であり、感染したウイルスと卵子が結び付き、貞子すら予想もつかなかった偶然の「受精」により復活を果たすことになったのだ。受精した卵子は僅かな期間で臨月に達し、生まれた貞子は短期間で死亡した時と同じ年齢に成長を遂げていた。しかもこの偶然により、ウイルスは当初とは違った、恐ろしい「突然変異」を遂げていた。

貞子は、安藤に「ある条件」で取引きを提案する。そして安藤は、自分を利用し、貞子の裏で糸を引いていた、この一連の事件の「本当の黒幕」に気付く。
登場人物

原作の記述を中心に映画、連続テレビドラマも併せて記述する。
主要登場人物
安藤 満男(アンドウ ミツオ)
34歳。男性。本作の主人公。K大学医学部法医学教室講師と東京都監察医務院の監察医を兼任する。大学時代の友人であった高山竜司の死体を解剖した際に出てきた新聞紙の暗号を解読したことで事件に巻き込まれることになる。過去に海難事故で息子の孝則を亡くし、妻と離婚したことがトラウマとなっている。それが原因で長年女性への興味が薄れていたが竜司の死で知り合った舞に性的興味を抱くが相手にされない。一方、1998年の映画では性的な関係を持つ恋人となる。『リング』を読んでリングウイルスに感染してしまう。1998年の映画では吉野から受け取った呪いのビデオを見てしまう。1999年の連続ドラマでは青葉学園女子高校の国語教師で科学部顧問。元教え子の夏美を助ける内、事件に巻き込まれる。
高野 舞(タカノ マイ)
前作に引き続き登場する高山の教え子であり恋人。とある理由で竜司以外の男性に嫌悪感を抱いている。実家の所在地は
静岡県磐田郡豊田町。竜司の『知識の構造』の出版のための原稿の落丁を探して呪いのビデオを見てしまい貞子を出産するための蛹として肉体を乗っ取られる。その後、ビルの排気溝で死亡する。1998年の映画では安藤との性行為を介して感染、復活後の貞子は彼女に成りすまして行動する。1999年の連続ドラマでは前作に続き高山の妹として育てられた少女で伊熊の手紙で貞子の呪いを追う存在となる。
宮下
男性。K大学医学部病理学教室の助手で安藤の友人。やや太った体格。妻と娘がおり横浜市鶴見区北寺尾のマンションに住む。医学に詳しくリングウイルス解明や竜司の遺伝子の暗号にもいち早く気付く。安藤と共に『リング』を読んでリングウイルスに感染してしまう。1998年の映画では普通の体格で登場する。1999年の連続ドラマ『リング?最終章?』では宮下理恵子という医師の女性として登場。
山村 貞子(ヤマムラ サダコ)
前作から登場する「呪いのビデオ」を生み出した、リングシリーズを通しての元凶。舞の肉体を使って現世に復活する。舞の住むマンションの彼女の部屋である303号室に住み、舞の姉高野真砂子と偽り安藤と接触。その時の彼と性行為を行う。復活後は睾丸性女性化症候群子宮(女性器)を持つ新しい肉体となり単体でも増殖可能、さらに他の生物の体内での復活も可能になる。安藤とのデート時に情報誌の万引きやフランス映画『ニキータ』のセリフを小声で読んだりしている。原作では貞子のまま復活したが、1998年の映画や1999年の連続ドラマでは受胎した女性の姿を借りて復活している。
高山 竜司(タカヤマ リュウジ)
前作から登場するK大学文学部哲学科の講師で安藤の大学時代の同級生。彼の死体を解剖したことから事件が始まる。腹部に挟まった新聞紙の数字や血液の擬似天然痘ウイルスの塩基配列から暗号を送る。事件の黒幕的な人物であり貞子とは遺伝子レベルで結託しており、貞子の手で復活を遂げる。1998年の映画では彼の残した暗号が異なる。1999年の連続ドラマでは登場しない。
その他の登場人物
安藤 孝則
3歳半。安藤の息子。「らせん」の物語の1年3か月前に海で命を落としている。遺留品の髪の毛が残っており、高山竜司と結託した貞子の力で復活し、安藤の元へと戻ってきた。1998年の映画では原作通り復活。1999年の連続ドラマでは美和子とも再会するが、満男が貞子の脅迫を拒絶したことにより再び細胞の老衰で死亡。原作第5作『エス』では成人しており、主人公として登場する。「エス」を元にした2013年の映画「貞子3D」では主人公格が恋人の茜になったため、その相方という立場で登場。
安藤の妻
名前は不明で1998年の映画では利恵子、1999年の連続ドラマでは美和子となる。息子を亡くしたヒステリーで安藤に時折電話で非難してくる。
吉野 賢三
前作から登場するM新聞社横須賀支局社会部の新聞記者。安藤満男に浅川和行のことを知らせるために接触する。以降は登場しないが、1998年の映画では満男に呪いのビデオと手帳『リング』を渡す存在であり満男に詰め寄られた際、手帳『リング』により感染したリングウイルスで窒息死する。
浅川 順一郎
男性。神田のマンションで妻と暮らす和行の兄。『リング』に興味を抱き、S書房で女流作家や映画監督と組み、映像化前提で出版させてしまう。
浅川 和行(アサカワ カズユキ)
前作から登場するM新聞社本社出版局の雑誌記者。妻の静と娘の陽子が急死したショックで交通事故を起こす。昏睡状態で
品川済生病院に入院している。後に事件の詳細を記したレポート『リング』を書いた後S大付属病院に移転する際、老衰したかのごとく死亡。
映画のみの登場人物
浅川 玲子
前作に続き登場する前作主人公の女性版の浅川。テレビ局のディレクターで高山とは元夫婦。呪いのビデオの謎を解いたはずだが、息子の陽一が車内で死亡し錯乱して交通事故を起こす。死の直前まで手帳『リング』を書いていた。
安藤 利恵子
映画での安藤の妻。既に離婚しており回想でのみの登場。
前川警部補
呪いのビデオにまつわる事件を追う刑事。
連続テレビドラマのみの登場人物
相原 夏美
安藤の元教え子で科学捜査研究所法科学部に勤務する。
オカルトを信じておらずあくまで論理的に事件を解決しようとする。織田に恋愛感情のような好意を持っていたので彼の正体が分かった時のショックは大きかった。
織田 恭助
黎明館医科大学医学助教授。彼に想いを寄せる眼鏡をかけた女性の助手がいる。


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