ゆうれい小僧がやってきた!
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ゆうれい小僧がやってきた!
ジャンル
少年漫画
ホラー漫画
漫画
作者ゆでたまご
出版社集英社
掲載誌週刊少年ジャンプ
レーベルジャンプ・コミックス(JS)
発表号1987年34号 - 1988年24号
巻数全5巻(JC)
話数全42話+読切作品1話
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『ゆうれい小僧がやってきた!』(ゆうれいこぞうがやってきた)は、ゆでたまご漫画作品。『週刊少年ジャンプ』に1987年34号から1988年24号にかけて全42話が連載された。単行本はジャンプ・コミックスとして全5巻が発売。連載話数の単位は妖の○○(○は漢数字)。

タイトルの「ゆうれい小僧」は、主人公の2人の少年・百太郎(ももたろう)と琴太郎(きんたろう)のこと。この2人が合体して正義の妖怪・亜鎖亜童子(アーサアどうじ)となり、悪の妖怪と戦う物語を描く。
概要

ゆでたまごの前作『キン肉マン』の連載末期、『週刊少年ジャンプ』1987年19号(同年4月)に読切作品として掲載される。これをプロトタイプとして、『キン肉マン』連載終了後の1987年34号(同年8月)より連載が開始された。読切版は妖の零という扱いで第1巻に収録。第5巻では未完であった最終回に数ページの描き足しがされているが、このうちほとんどは、主要人物を含めてゆでたまごの筆によらないものである。

妖怪をテーマにした作品であるが、登場する妖怪のほとんどは伝承上のものではなく、ゆでたまご自身または読者応募による創作である。本作でも『キン肉マン』や後の作品と同様に、読者から募集したキャラクターなどを作中に登場させる企画を行っている。本作では、妖怪のほかに主人公の使う特殊な道具「霊具」(グッズ)も募集した。

前半は現代日本の中学校を舞台とする。学校で怪奇事件が起こり、その原因である悪の妖怪を正義の妖怪である主人公が退治するという流れの、個々に独立した数話ごとの中編を繰り返す形式を取った。しかし人気が低下したため、妖の十三からは「決戦!! 日本妖怪vs西洋妖怪編」妖の二十三からは「決戦!! 日本妖怪vs西洋妖怪編PARTII」として日本妖怪と西洋妖怪のチームバトル物に路線変更した[1]

新連載から3号連続の巻頭カラーで掲載されるという破格の扱いを受け開始した本作であるが、1987年末頃から本誌掲載順は後半がほぼ定位置となり、路線変更も効果を上げることなく、編集部から打ち切りを宣告され1988年24号(同年5月)に未完のまま連載終了となった[1]

ゆでたまごによると、『キン肉マン』の終了後、気付かぬうちに妖怪漫画連載の告知がされて、連載になったという経緯がある[2]。また連載中、怪現象に見舞われてお祓いをしてもらったり、「子供が怖がるから怖い妖怪を描かないで下さい」という苦情の手紙も来たという。後年「売れなかったけど、僕らの持ち味であるインパクトは満点」であるという[3]

連載中東映動画からアニメ化、バンダイからは玩具化の企画が進んでいたが、連載終了のため白紙になった。ゆでたまごは「なんで?」「もう少し様子を見てほしかった」と思い、「もう少し連載を続けさせてもらえれば、流れを変えられたかもしれない」という悔いもあると語る[1]

2014年夏に電子書籍化が発表された[3]
あらすじ.mw-parser-output .ambox{border:1px solid #a2a9b1;border-left:10px solid #36c;background-color:#fbfbfb;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .ambox+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+link+.ambox{margin-top:-1px}html body.mediawiki .mw-parser-output .ambox.mbox-small-left{margin:4px 1em 4px 0;overflow:hidden;width:238px;border-collapse:collapse;font-size:88%;line-height:1.25em}.mw-parser-output .ambox-speedy{border-left:10px solid #b32424;background-color:#fee7e6}.mw-parser-output .ambox-delete{border-left:10px solid #b32424}.mw-parser-output .ambox-content{border-left:10px solid #f28500}.mw-parser-output .ambox-style{border-left:10px solid #fc3}.mw-parser-output .ambox-move{border-left:10px solid #9932cc}.mw-parser-output .ambox-protection{border-left:10px solid #a2a9b1}.mw-parser-output .ambox .mbox-text{border:none;padding:0.25em 0.5em;width:100%;font-size:90%}.mw-parser-output .ambox .mbox-image{border:none;padding:2px 0 2px 0.5em;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-imageright{border:none;padding:2px 0.5em 2px 0;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-empty-cell{border:none;padding:0;width:1px}.mw-parser-output .ambox .mbox-image-div{width:52px}html.client-js body.skin-minerva .mw-parser-output .mbox-text-span{margin-left:23px!important}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .ambox{margin:0 10%}}

この節にあるあらすじは作品内容に比して不十分です。あらすじの書き方を参考にして、物語全体の流れが理解できるように(ネタバレも含めて)、著作権侵害しないようご自身の言葉で加筆を行なってください。(2015年8月)(使い方

その昔、江戸時代の日本では悪行妖怪が人々を困らせていた。そこで、神の命を受けた正義の妖怪・亜鎖亜童子(アーサアどうじ)が、日本列島を取り囲む無数の島々の中の伊山諸島(いやましょとう)最北部にある王島(おうしま)に、108の悪行妖怪を呼び寄せ、宴会を開いて酔い潰れさせた所を大量の妖怪封じの札を盛り込んだ土で封じ込め、自らの石像を番人として置いた。その土地にはいつしか木々が茂り、「妖隠し」の森と呼ばれるようになった。封印から200年経った1986年、王島の魔鬼雨山(まきうざん)が大噴火を起こし、噴火によって亜鎖亜童子の石像が真っ二つに割れ、妖隠しに封じ込められていた108の妖怪が甦ってしまう。神は亜鎖亜童子の石像に命を与えて甦らせ、日本中に散らばる108の妖怪たちの退治を命じる。亜鎖亜童子は神の命を受け、悪行妖怪と戦ってゆく。
登場人物
善行妖怪
恐山百太郎(おそれやま ももたろう)
主人公の善行妖怪。身長140cm(後に148cm)、体重35kg。東京都出身。妖霊界に伝わる全ての呪文をマスターしている。外見年齢は12歳のあどけない少年で、キョンシー風の暖帽と補掛を身に着けている。額にはカールした髪が下がっており、読み切り版では妖気を感じると逆立っていた。他に、カールした髪はブーメラン状の武器にもなる。合体妖怪の片割れであり、琴太郎と合体し亜鎖亜童子となることで無敵のパワーを手にできる。あまり語らぬ琴太郎とは対照的に、よく喋る。キムチが大好物で、三角形の物が苦手(おにぎりでさえ恐怖を感じる)。三角形の物が苦手なのは、今から1500年前、いたずらで天馬に乗った幼い亜鎖亜童子がうっかり善行妖怪の象徴ともいうべき摩訶羅(まから)の塔の頂上部を壊してしまい、罰として師匠の百目仙人に三角形の檻に閉じ込められ、3年3ヶ月もの間塔の頂上でシンボルとして居続けたトラウマから来ている。そのため、三角形の物に触れると恐怖症からダメージを負ってしまい、動けなくなる。裏返ると強靭な皮膚を持つことができる。性格は正義感が強く真面目だが、おだてに乗りやすく女の子好きでもあり、クラスメイトの女の子から褒められると顔が赤面になるほど照れ笑いをしてしまう。また、負けず嫌いでもあり、恐山での西洋妖怪との決戦では相手の挑発に乗る事が多かった。
恐山琴太郎(おそれやま きんたろう)
百太郎の双子の弟。百太郎と同じく主人公の善行妖怪。身長140cm(後に148cm)、体重35kg。東京都出身。彼もまた合体妖怪の片割れであり、百太郎と合体し亜鎖亜童子となることで無敵のパワーを手にすることができる。片目が隠れる髪形をしている。読み切りの時はボロボロの服を着ていたが、連載版からはトレンチコートを着ている。舌が口のついた目玉のような形態をしており相手を驚かす事ができる(亜鎖亜童子に変身時は童子の眼球になる)。髪は妖気を感じると逆立つ。キバが生えている。読み切り版では喋ることができなかったが、連載版からはそっくりの小さな人形・小琴(こきん)に腹話術のような形で代わりに喋らせる。最後には自分で喋るようになり、物語の解説役となった。自分で喋る様になってからは「-だぎゃ」という口癖がある。性格は外見に似合わずユーモラス面があって怖がりであり、お化け屋敷のお化けを見ただけでも大声で騒ぎ出す程である。百太郎同様にキムチが大好きで、三角形が苦手。百太郎同様、裏返ることによって強靭な皮膚を持つことができる。射弓牙(しゃきゅうきば)という、歯を飛ばす技を持つ。
亜鎖亜童子(アーサアどうじ)
百太郎と琴太郎が合体変身して誕生する戦闘妖怪。身長3m50cm、体重300kg、東京都出身。完全無欠のパワーを持っており、悪行妖怪を倒す使命を持っている。髑髏の胸当てをしており、先端が刃物になっている妖葬霊縛の杖(ようしょうれいばくのつえ)という武器を持っている。杖による突き攻撃や数々の攻撃妖術で悪行妖怪を葬り去る。その変身過程は百太郎と琴太郎が「合体!亜鎖亜童子!」の掛け声と共に跳び上がり、お互いの肉体と骨格及び内臓器官が”ゴワゴワ“と鳴り響く変身音を発しながら融合していき、二人が完全一体になると二人の精神と心も一体化して子供体型の童子に変身していく。そして童子の姿に変身完了と同時にあどけない子供体型から凛々しい青年体型に急成長して完全体の亜鎖亜童子が誕生する。変身後は百太郎と琴太郎の潜在意識が残っており、二人の意識が会話する場面があった。また意識同士が喧嘩したり、信頼が欠けた状態に陥ると変身が解けてしまう。変身を解く場合は二人の潜在意識から発せられる「解けよ、合体!」掛け声と共に童子の身体が分かれた後、百太郎と琴太郎の姿に戻る。
百目仙人(ひゃくめせんにん)
百太郎と琴太郎(亜鎖亜童子)を育て、また彼の師匠を務めた妖怪。富士山出身。全身に目玉がついている。厳しい性格。西洋妖怪編では、日本妖怪界の威信のため、日本中の妖怪を呼び寄せて予選をし、西洋妖怪と戦う7人の戦士を選び出す。なお、この時の賞品は人間の魂100個と人間の生血1年分。
悪行妖怪
陰陽入道(おんみょうにゅうどう)
二面妖怪と呼ばれ、腹に巨大な顔を持つ、
長野県に棲息すると言われる妖怪。身長5m20cm、体重560kg。登山に来た人の死体を喰らい、上の顔は主に内臓を好み、下の顔は肉と皮を好むという。松脂が苦手。封じられていた108の妖怪の1人。東京にある賽の河原(さいのかわら)中学校に通ういじめられっ子・呪井に契約と引き換えに呪い殺しの力を授けていた。人間そっくりの人形を作り、その人形に手を加えることによって呪い殺すことができる。亜鎖亜童子によって敗れ去るが、後に西洋妖怪との戦いの際に亜鎖亜童子の手によって甦る。西洋妖怪の幹部の座を約束されて裏切ったが予選の途中で改心。最後は傘に火が燃え移り、百太郎・琴太郎2人を煮えたぎる油から救い、死んでいく。手足を切り離して動かせる。角は傘になる。
どろべら
液体妖怪と呼ばれ、滋賀県の沼地や湿地帯に生息する妖怪。


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