やさしい竜の殺し方
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やさしい竜の殺し方
ジャンル
ファンタジー[1]
小説
著者津守時生
イラスト小林智美
橘水樹&櫻林子
加藤絵理子
出版社角川書店
レーベル角川スニーカーブックス
角川スニーカー文庫
角川ビーンズ文庫
巻数3巻/5巻/7巻
漫画
原作・原案など津守時生
作画加藤絵理子
出版社角川書店
掲載誌ビーンズエース
レーベルあすかコミックスDX
発表号Vol.1(創刊号) - Vol.21(休刊号)
発表期間2005年7月 - 2009年10月
巻数全5巻
ドラマCD
発売元ムービック
販売元ムービック
販売協力:
ジェネオンエンタテインメント
(現ジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメントジャパン)
発表期間2003年 - 2009年
テンプレート - ノート

『やさしい竜の殺し方』(やさしいりゅうのころしかた)は、津守時生による日本ライトノベル作品。
概要

角川スニーカーブックスで『やさしい竜の殺し方』、『ゆがんだ竜の愛し方』、『あぶない竜の選び方』の全3冊で発表された作品。イラストは小林智美による。2001年4月から、全5巻に直したものが角川スニーカー文庫橘水樹&櫻林子によるイラストで、再出版された。

2006年8月には、The Beans VOL.1に掲載された「楽しい竜の出会い方」と書き下ろし作品の番外編を加えた全6巻が、加藤絵理子によるイラストで角川ビーンズ文庫より出版された。2009年9月には記念本として『やさしい竜の殺し方 memorial』が発行された。また、イラストの加藤絵理子により「BeensA」にて漫画化がされており2006年7月に第1巻が発売された。
あらすじ

はるか昔、有力な魔法使いによって陰の幻獣界と陽の人間界に分けられた世界。世界を分ける時、幻獣の王である竜王は、恋人であった人間の統一王国の女王・聖王に「女王の身になにかあったら自分が、女王の子孫の身になにかあったら自分の子孫が界を超えて助けにくる」という誓約を残した。時は巡り千年後、3度目の乱世の時代が訪れていた。

傭兵のアーカンジェルは、幻獣退治の仕事の仲間として、印象的な黒い眼を持つ少年・ウランボルグと出会った。「アーカンジェルを守る」と言う彼は、陰陽二世界のバランスを戻すために現われた幻獣王だった。
世界観

魔法があり、人間とドラゴンをはじめとする幻獣が共存する世界。天変地異が頻出し、大災厄による世界の滅亡を目前としていた。幻獣達は幻獣王である竜王がおさめ、人間達は竜王の恋人で世界統一を成し遂げた女王・聖王がおさめていた。二人の王は、大災厄を回避するためにそれぞれの世界を陰陽二世界に分割することを選択し、大魔法を発動した。この二つの世界は、幻獣と人間の気のバランスによって保たれる世界で、どちらかの気が多くなりすぎたり少なくなりすぎたりするとバランスはたちまち崩れてしまう。陽界で人間が大量に死ぬと陽気が少なくなり、そうすると陰気を持つ幻獣界の生き物が、陽界に流れ込むことで、陰界との気のバランスを取るという仕組みとなっていた。
陽界

二つに分割された世界のうち人間の暮らす世界のこと。陽界にいる生き物が体に持つ気のことは陽気と呼ばれる。

人間の女王は、世界に戦乱が起こることを危惧し、統一された王国を分割することがないようにと遺訓を残した。しかし、聖王の子孫たちはそれを破り子供たちに国を分け与え続けた。その結果、千年の間に女王の子孫は大乱を起こし、二度統一王国が成立していた。

その後も、大小四十七、一堂一戸二譜四十三圏に細分化されて以来相互間で争いが絶えない状態となっていた。その中でも世界統一を唱え、特に国力のある藤京戸・逢坂譜・宮木圏が三大王国と呼ばれていた。
陰界

二つに分割された世界のうち幻獣の暮らす世界のこと。また幻獣が体に持つ気のことは陰気と呼ばれる。

もとより幻獣の世界は、幻獣王と称されるドラゴンの王・竜王が治めていた。気を多く持つドラゴンの個体数を調整することで、陰気が一定に保たれる仕組みを作っていた。
魔法

ドラゴンをはじめとする一部の幻獣と、人間には魔法を使うものが存在する。
精霊魔法
火・水・風・大地の4つの精霊が存在し、精霊の加護を受けてその力を使役する魔法。複数の精霊に加護されることもあるが、火と水及び風と大地の精霊はそれぞれ相性が悪いため通常は二つまでとなる。まれに4つの精霊全ての加護受けるものもいるが、その場合は力のレベルが低くなる。力の順は低いものから、低級・中級・上級・究極レベルとなる。
神聖魔法
四相教団の聖騎士・僧侶や神官が操ることのできる魔法。厳しい修業に耐え、な生活を送るものだけが、この力を使える。禁呪といって、力のないものは詠唱することはおろか魔法書を見ることさえかなわない、また使えたとしても命と引き換えとなる呪文が存在し、教団本拠地の図書館や教皇の書庫に保存されている。
古代魔法
古代人やエルフなどが使っていた魔法。幻獣もこの魔法が使える。
用語
誓約
竜族が行う約束事のこと。誓約を破ると、自身の魔力に身を引き裂かれて死ぬことになる。生涯でたった一人の相手を誓約者とする。
聖王と炎烈王の誓約
炎烈王・セファイドは、聖王・ナディアとの間に多数の制約を交わした。その中には、自身の子孫を縛るものも存在し、炎烈王より魔力の強い竜でなければそれを破ることはできない。人間界では、二人の誓約が多数伝説として語られており、『凍麗王』によると全て本物だという。
聖王とその子孫の危機には界を超えて助けにくるというものもこの一つ。アーカンジェルが、誓約を破棄することを宣言したため、効力は失われた。
誓約の剣
人間に変身した竜が、己の真名の魔力で血を固めて作った剣。正式には竜心剣という。自身と誓約者のみ使うことができる。その性質により形を変えるため、二つとしておなじものは存在しない。竜が死ぬと、同時に消滅する。炎烈王が、世界が分かたれる際に聖王に渡したとされ、統一国家がつくられる際には必ず出てくる剣であったため、正当な聖王の後継者であることを示すために、偽物が多く存在する。
四相神教団
四面八臂の異形の神を抱き、世界の調和を教義とする。教都譜に総本山がある。
聖騎士
四相神教団の総本部で修行を積み、神聖魔法を操る騎士。
真名
一部の王族が持つ、漢風に記載する隠し名のこと。魔除けの効果があると考えられている。魔力の強い竜が、相手の名前を呼ぶと意識しなくても心を縛ることになるが、真名を持つ相手には影響がない。
大和大陸
物語の舞台となる、陽界にある大陸のこと。
古代竜
竜族の始祖である白い竜。もともといた世界を追放された神であり、世界を移動する力を持つ。
失せし秘宝
大災厄を避け、幻獣が別世界に旅立つための古代魔法。雷牙王アルファードの願いをかなえるため、光王が必死になって探し出した。
登場人物

人物ではない幻獣側のキャラクターもここに記述する。また便宜上ストーリーの中心となる陽界の時代で記述を分ける。
聖武王の時代


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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