みつばちマーヤの冒険
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『みつばちマーヤの冒険』(みつばちマーヤのぼうけん)は、ドイツ作家ワルデマル・ボンゼルス著の児童文学作品。また、同作を原作として日本で制作されたテレビアニメ。1975年より日本及び、44カ国語に吹き替えられ世界各国で放映された。
原作

ハンブルク生まれの作家、児童文学者のワルデマル・ボンゼルス1912年に発表した『みつばちマーヤの冒険』(原題:Die Biene Maja und ihre Abenteuer、直訳すると『みつばちマーヤとその冒険』)が原作。
ストーリー

とある古城の下にミツバチの巣(お城)があった。そこで生まれ育ったマーヤはやがて、外の世界に出てみたいと思いが生まれてきたのだった。彼女は、毎日毎日同じ事の繰り返しのお城での生活が、馴染めないのだった。ある日マーヤは、隙をついて逃げ出し親友のウイリーと一緒に外の世界で生活していくことに。バッタのフィリップとの出会い、自然の中で繰り広げられる騒動などいろいろな事を通してマーヤとウイリーは、一歩ずつ成長してゆく…。やがてスズメバチがミツバチの城を襲ったとの知らせを聞き城に戻ったマーヤとウイリーは他のミツバチ達とスズメバチ相手に共闘し勝利、マーヤは新しく生まれてくるミツバチの教育係となるのであった。
主な登場動物・昆虫

マーヤ
声 -
野村道子(1)、あきやまるな(2)、たなか久美(3)、春名風花(劇場版)、西原久美子(OVA)主人公。メスのミツバチ。好奇心にあふれており、時折危険な目に遭うこともある。その際はカッサンドラ先生はじめ大人のミツバチから叱責を受けるも聞く耳を持たないことすら多々ある。序盤でミツバチの国を脱走し、バッタのフィリップをはじめさまざまな虫たちとの関わりを通じて外の世界を身体で体験し成長していく。終盤でスズメバチの捕虜になり、スズメバチたちが故郷のミツバチの国を襲撃しようとしているという計画を知ったため隙をついて脱走し帰還。他のミツバチ達と共に勇敢に戦い、スズメバチを撃退することに成功した。その後は女王に外の世界での経験を買われ、新しく子バチの教育係として任命される。

ウイリー
声 - 野沢雅子(1、2、劇場版)、中山依里子(3)、こおろぎさとみ(OVA)元々はアニメオリジナルキャラクター。準主人公格のオスのミツバチ。いつものんきだが、お城の中では優秀で通っている。フィリップからは「優等生」と呼ばれることもしばしば。ミツバチの国を無断で抜け出したマーヤを連れ戻しにやってきたが、結局お共として旅に同行することになる。「故人曰く?…」が口癖で、故郷の先人の知恵を生かして外の世界で危機的状況に陥った際も困難に立ち向かおうとするが、少々頼りないところがある。

フィリップ
声 - 永井一郎(1)、沢りつお(2)、金本涼輔(3)、小林裕介(劇場版)元々はアニメオリジナルキャラクター。この物語の語り手のトノサマバッタで、視聴者の案内役でもあり時々こちらに語りかけてくる。ミツバチの巣を飛び出したマーヤとウイリーの旅に同行し、虫たちの生き方や自然の厳しさなどを教えていく。また、次回予告も彼が担当している(その際はほとんどの回で『わっすれるんじゃなーいよっ』というお決まりの台詞で締めくくっていた)。

カッサンドラ先生
声 - 麻生美代子(1)、山田礼子(2)、衣嶋志野(3)、山田悠希(劇場版)マーヤとウイリーら子バチの先生。彼らがミツバチの国で規律正しく安全に生きていけるよう、時に優しく、時に厳しく子バチたちを教育する。原作・アニメでは年配のメスミツバチだが、映画版ではやや若め。

テクラ
声 - 沢田敏子(1・8話のみ)、沼波輝枝(1・10話以降)、高橋和枝上村典子(2)、三島史保梨(劇場版)年老いたメスのジョロウグモで、マーヤを捕食しようと襲ってくる恐ろしい敵。バイオリンを演奏するのが趣味。アニメ版第1作・映画版では恐怖の象徴としての描写が目立つが、アニメ版第2作では気のいいおばさんとして登場しており、のど自慢大会ではチョウチョ婦人の喉を潰そうとするなど多少いじわるな面はあるものの虫を捕食したりするようなことは一切ない。

クルト
声 - はせさん治(1)原作では腐食性甲虫の一種、アニメ第1作ではカブトムシのオスで、雨宿りの最中マーヤと知り合う。イフイというコオロギの恋人がいる。気取り屋で森の王様昆虫であると自称しており、テクラに捕まったマーヤを助けた張本人である。しかしひっくり返ったら自力で起き上がらなくなるのが弱点で、獲物をとられて怒りを買ったテクラに危うく捕食されそうになるがマーヤとウイリーに起こしてもらい命拾いした。前述の流れは原作でもほぼ同じだが、原作ではミミズのマックスを引きちぎって捕食してしまう。アニメ第2作ではなぜかハナムグリのペピの名前が彼と同名の「クルト」に変更されている。

ペピ
声 - 滝口順平(1)、福士秀樹(2)原作ではハナムグリ、アニメではフンコロガシとハナムグリを混合させたような性質の甲虫のオス。アニメ第1作では自身を「貴族」だと言い張っているが、周囲から糞玉を丸めていることで汚物扱いされていた。しかしマーヤから「あなたは貴族よ」との言葉を貰ったことで大喜びしていた。妻がおり、花の中に住まいがある。アニメ第2作ではなぜか「クルト」という名前に変更されて登場し(恐らく制作陣が原作・第1作目に登場するカブトムシの「クルト」と混合していたと思われる)、糞玉ではなく泥玉を丸めている。

シュヌック
声 - 野田圭一(1)原作ではドイツに分布する大型のトンボ(恐らくCordulegaster boltoniiではないかと思われる)、アニメ第1作ではオニヤンマのオス。マーヤと知り合ったハエのクリストフを捕食し、マーヤのことも食べてしまおうとしていたが「私には針があるわよ」と脅され捕食するのをやめた。昆虫採集に訪れる少年を恐れており、翅を引きちぎられそうになるもののマーヤに助けてもらう。

マックス
声 - 田の中勇(1)、速水奨(2)、慶長佑香(3)オスのミミズ。基本何もできないので他の虫たちからいつも馬鹿にされていたが、マーヤから「あなたはいつも土を綺麗にしてくれているじゃない」と言われ、本来の自分を取り戻す。原作ではクルトに捕食されてしまう。
テレビアニメ版
第1作『みつばちマーヤの冒険』1975年4月1日から1976年4月20日の毎週火曜日19時30分?20時00分[1]朝日放送(ABC)制作・NET(現:テレビ朝日)系列で放送、全52話。監督は当初、遠藤政治が担当していたが共同制作していた海外のテレビ局からクレームが付き降板している。後を引き継いだのが『トムソーヤーの冒険』、『牧場の少女カトリ』の斉藤博。アニメーション制作会社は日本アニメーション。ただし、前期の一部分は、前身のズイヨー映像が制作している(制作会社変更のため)。※詳しくは、ズイヨー映像の項を参照。従って、エンディングの終わりのクレジットで制作は、第6話まで「朝日放送(ABCテレビ)・ズイヨー映像・アポロフイルム」だったが、第7話より「朝日放送・日本アニメーション(株)・アポロフイルム」となっている。
声の出演

マーヤ:
野村道子

ウイリー・シギゾウムシ:野沢雅子

フィリップ(※次回予告ナレーターも兼務)・アリの隊長・シオカラトンボ・マツモムシ:永井一郎

カッサンドラ先生:麻生美代子

モンシロチョウのジェーン:増山江威子

カメムシ・ウイラード(カブトムシ):八代駿

トタテグモ・カナブン・番兵・クモ・アリ・コオイムシ・カメムシ・クサカゲロウ:峰恵研

番兵・アマガエル:矢田耕司

ミツバチ・チョウ・キクイムシの幼虫・ハキリバチ・カタツムリの母・ミツバチの子供・テントウムシ・重臣・ミノムシ:千々松幸子

シロアリ・ハナアブ・ホソヒラタアブ・隊長アリ:肝付兼太

マルハナバチ・門番・カマキリ・コクサグモの雄・キノカワガ・トラフカミキリ・クモ:立壁和也

ウスバカゲロウ:三田松五郎

五令幼虫・タガメ:緒方賢一

ハエ・カタツムリの子・チョウ:杉山佳寿子

オトシブミのママ:吉田理保子

ムカデ・門番・衛兵・オトシブミのパパ・シオカラトンボ・フランツ(イナゴ)・シデムシ・フラップ(フィリップの弟):キートン山田

オトシブミの幼虫・バッタの一齢幼虫:貴家堂子

コウモリガ・斥候:菊池紘子

アブラゼミ:高橋和枝

カマキリ・ミズカマキリ・ゲンゴロウ:水鳥鉄夫

オトシブミ・チョウ・アブラムシ:川島千代子

ジャック(スズメガ)・バート(ミツバチ):増岡弘

ペピ:滝口順平

シュヌック(オニヤンマ):野田圭一

クリストフ・プック:富田耕生

カタツムリの子:出口友子

モニカ:小沢かおる

クルト(カブトムシ):はせさん治

人間の老人:宮内幸平


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