まんまこと
[Wikipedia|▼Menu]
.mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}ポータル 文学

『まんまこと』は、畠中恵による時代小説短編集シリーズ。『オール讀物』(文藝春秋)に2005年7月号より掲載され、シリーズ第1弾『まんまこと』から第6弾『ひとめぼれ』まで文藝春秋より刊行されている。江戸町名主の跡取り息子を主人公に、町名主のもとに持ち込まれるさまざまな事件を1話完結で描く。

シリーズ累計発行部数は75万部を超え、2015年7月にはNHK木曜時代劇」にて『まんまこと?麻之助裁定帳?』(まんまこと あさのすけさいていちょう)と題して福士誠治主演でテレビドラマ[1]。テレビドラマ化の発表後は100万部を突破した[2]
概要

江戸時代、江戸の町では、町民間の揉め事で奉行所が扱うほどでもないと考えられるものは、住んでいるところの町名主の玄関で、町名主の裁定により解決が図られていた[3]。江戸、神田の町名主の跡取り息子、高橋麻之助は周囲からお気楽そのものと見られている飄々とした若者である。幼馴染で、同じく町名主の跡取り息子である八木清十郎、同心見習いの相馬吉五郎らとともに、町名主のもとに持ち込まれるさまざまな揉め事に取り組んでいく。第一話「まんまこと」、第二話「柿の実を半分」ではそれぞれ小さな事件を核として麻之助の周囲が描かれ、第三話「万年、青いやつ」では麻之助に縁談が持ち上がる。江戸の町と庶民の暮らしを背景に、一話完結のそれぞれの短編がつながって、大きな物語をつむぎだしていく。

「まんまこと」という言葉は現代語の辞書にはみあたらないが、表題作の最後に「まんまこと 真真事・ほんとうのこと。『江戸語事典』(東京堂出版)より」と、この言葉の意味が引用されている[4]

シリーズ最初の短編小説「まんまこと」の初出は『オール讀物』2005年7月号。作者の畠中はその後も、数か月に1本のペースで続編を同誌に執筆。最初の6話を単行本化した『まんまこと』は2007年4月に出版された[5]
主な登場人物

高橋麻之助(たかはし あさのすけ) - 神田の町名主の後取り息子。第一話「まんまこと」の時点で22歳。

八木清十郎(やぎ せいじゆうろう) - 隣町の町名主の後取り息子。麻之助の幼馴染。

相馬吉五郎(そうま きちごろう) - 武家の生まれ。現在は同心見習い。麻之助の幼馴染。

高橋宗右衛門(たかはし そうえもん) - 町名主、麻之助の父。

おさん - その妻。

八木源兵衛(やぎ げんべえ) - 隣町町名主。清十郎の父。

由有(おゆう) - その妻。麻之助らより2歳年上の幼馴染。

幸太(こうた) - その子。清十郎の歳の離れた弟。

寿ず(おすず) - 麻之助の縁談相手。吉五郎のまたいとこ。

シリーズ一覧

タイトル単行本文庫本収録作品
第1弾『まんまこと』2007年4月 文藝春秋
ISBN 978-4-16-325840-92010年3月 文春文庫
ISBN 978-4-16-778301-3

まんまこと(『オール讀物』2005年7月号[6]

柿の実を半分(『オール讀物』2005年12月号[7]

万年、青いやつ(『オール讀物』2006年3月号[8]

吾が子か、他の子か、誰の子か(『オール讀物』2006年6月号[9]

こけ未練(『オール讀物』2006年9月号[10]

静心なく(『オール讀物』2006年12月号[11]

第2弾『こいしり』2009年3月 文藝春秋
ISBN 978-4-16-328020-22011年11月 文春文庫
ISBN 978-4-16-778302-0
(解説:細谷正充)

こいしり(『オール讀物』2007年8月号[12]

みけとらふに(『オール讀物』2007年12月号[13]

百物語の後(『オール讀物』2008年4月号[14]

清十郎の問い(『オール讀物』2008年7月号[15]

今日の先(『オール讀物』2008年10月号[16]

せなかあわせ(『オール讀物』2009年1月号[17]

第3弾『こいわすれ』2011年9月 文藝春秋
ISBN 978-4-16-380760-72014年4月 文春文庫
ISBN 978-4-16-790067-0

おさかなばなし(『オール讀物』2009年10月号[18]

お江戸の一番(『オール讀物』2010年1月号[19]

御身の名は(『オール讀物』2010年4月号[20]

おとこだて(『オール讀物』2010年7月号[21]

鬼神のお告げ(『オール讀物』2010年10月号[22]

こいわすれ(『オール讀物』2010年10月号[23]

第4弾『ときぐすり』2013年5月 文藝春秋
ISBN 978-4-16-382170-22015年7月 文春文庫
ISBN 978-4-16-790397-8

朝を覚えず(『オール讀物』2011年8月号[24]

たからづくし(『オール讀物』2012年3月号[25]

きんこんかん(『オール讀物』2012年6月号[26]

すこたん(『オール讀物』2012年9月号[27]

ともすぎ(『オール讀物』2012年12月号[28]

ときぐすり(『オール讀物』2013年3月号[29]

第5弾『まったなし』2015年6月 文藝春秋
ISBN 978-4-16-390271-5

まったなし(『オール讀物』2013年9月号[30]

子犬と嫁と小火(『オール讀物』2013年12月号[31]

運命の出会い(『オール讀物』2014年3月号[32]

親には向かぬ(『オール讀物』2014年9月号[33]

縁、三つ(『オール讀物』2014年12月号[34]

昔から来た文(『オール讀物』2015年3月号[35]

第6弾『ひとめぼれ』2017年4月 文藝春秋
ISBN 978-4-16-390633-1

わかれみち(『オール讀物』2015年9月号[36]

昔の約束あり(『オール讀物』2015年12月号[37]

言祝ぎ(『オール讀物』2016年3月号[38]

黒煙(『オール讀物』2016年6月号[39]

心の底(『オール讀物』2016年9月号[40]

ひとめぼれ(『オール讀物』2016年12月号[41]


漫画

紗久楽さわにより漫画化され、『プリンセスGOLD』に掲載され、のちプリンセスコミックスデラックスとして刊行された[42]

『まんまこと 1』 秋田書店、2012年

『まんまこと 2』 秋田書店、2014年

『まんまこと 3』 秋田書店、2015年


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:60 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef