ぼくらの
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「ぼくらの」のその他の用法については「ぼくらの (曖昧さ回避)」をご覧ください。

ぼくらの


ジャンルSFロボット
漫画
作者鬼頭莫宏
出版社小学館
掲載誌月刊IKKI
レーベルIKKI COMIX
発表号2004年1月号 - 2009年8月号
発表期間2003年11月 - 2009年6月
巻数全11巻(IKKI COMIX)
全5巻(完全版)
話数全65話(IKKI COMIX)
アニメ
監督森田宏幸
キャラクターデザイン小西賢一
音楽野見祐二
アニメーション制作GONZO
製作イズミプロジェクト
放送局#放送局参照
放送期間2007年4月 - 9月
話数全24話
小説:ぼくらの?alternative?
著者大樹連司
イラスト鬼頭莫宏
出版社小学館
レーベルガガガ文庫
刊行期間2007年5月 - 2008年6月
巻数全5巻
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画アニメライトノベル
ポータル漫画アニメ文学

『ぼくらの』は、鬼頭莫宏による日本漫画。『月刊IKKI』(小学館)において2004年1月号から2009年8月号まで連載され、IKKI COMIX(小学館)にて全11巻で単行本化されている。2007年にテレビアニメ化され、さらに同年から翌2008年にかけて小説版『ぼくらの?alternative?』が全5巻で刊行された。2020年6月からは雑誌掲載時のカラーページの再現や初収録となるイラストなどが収められた完全版が刊行されている[1]

2010年、第14回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞した[2]。2009年11月時点で1?10巻までの累計発行部数は約100万部を記録している[3]

近未来の日本を舞台に、謎の超技術で作られた巨大ロボットを操り、地球を守るために戦う少年少女たちが主人公である。物語は数話ごとに1人の子供に焦点を当てた連作形式で構成される。極限状況に直面する子供たちは、自らの人生、家族や社会とのつながり、生命の意味などを問い直してゆく。
あらすじ

夏休みに自然学校に参加した少年少女15人は、海岸沿いの洞窟でココペリと名乗る謎の男に出会う。子供たちは「自分の作ったゲームをしないか」とココペリに誘われる。ゲームの内容は、「子供たちが無敵の巨大ロボットを操縦し、地球を襲う巨大な敵を倒して地球を守る」というもの。兄のウシロに止められたカナを除く14人は、ただのコンピュータゲームだと思い、ココペリと契約を結ぶ。その後、黒い巨大なロボットと敵が出現し、コエムシと名乗る口の悪いマスコットも現れる。ロボットの中のコックピットに転送された子供たち15人の前には、ココペリとコエムシが待っていた。これが黒いロボット・ジアースの最初の戦いであった。戦闘を重ねるにつれ、子供たちはゲームの真の意味を目の当たりにすることになる。
登場人物詳細は「ぼくらのの登場人物」を参照

自然学校に参加した15人の少年少女のみを簡易的に紹介する。なお、カナを除いて全員が中学1年生である。
ワク / 和久 隆(わく たかし)
声 - 阪口大助サッカーが好きなスポーツ少年。"隠されたヒーロー"になるべく、戦いに燃える。
カコ / 加古 功(かこ いさお)
声 - 藤田圭宣チズに想いを寄せる。不良グループにパシリとして使われている。
ダイチ / 矢村 大一(やむら だいいち)
声 - 杉田智和両親のいない4人兄弟の長男。家族のためなら死ねると豪語する正義漢。
コダマ / 小高 勝(こだか まさる)
声 - 保志総一朗建設業社長の息子で父親を深く尊敬している。生命を殺めることに惹かれる。
カンジ / 吉川 寛治(よしかわ かんじ)
声 - 野島健児自他共に認めるマザコンで下ネタ好き。ウシロと同じ中学校に通う。
モジ / 門司 邦彦(もじ くにひこ)
声 - 宮田幸季冷静沈着で頭脳明晰。ツバサという女友達がいる。
ウシロ / 宇白 順(うしろ じゅん)
声 - 皆川純子(幼少期:鬼頭素世子)自己中心的な面がある。カナの兄だが妹をいじめている。
キリエ / 切江 洋介(きりえ ようすけ)
声 - 浅沼晋太郎口数少なく内向的な性格。カコと同じ中学校に通う。
ナカマ / 半井 摩子(なからい まこ)
声 - 井口裕香常に模範的であろうとする優等生。ダイチに負けず劣らず正義感が強い。
アンコ / 往住 愛子(とこすみ あいこ)
声 - 牧野由依明るい性格でアイドルに憧れている。ニュースキャスターの父を持つ。
マチ / 町 洋子(まち ようこ)
声 - 三瓶由布子自然学校開催地が地元。そばかすがトレードマーク。
チズ / 本田 千鶴(ほんだ ちづる)
声 - 高梁碧正統派お嬢様タイプの女の子。教師に恋心を抱き、裏切られる。
コモ / 古茂田 孝美(こもだ たかみ)
声 - 能登麻美子年齢の割に大人びており、ピアノと読書が趣味。軍人の父を持つ。
マキ / 阿野 万記(あの まき)
声 - 比嘉久美子父親の影響からオタク気質。弟の誕生を待ちわびている。コモとは幼馴染の関係。
カナ / 宇白 可奈(うしろ かな)
声 - 阿澄佳奈小学4年生。ウシロの妹。恒常的に兄にいじめられている。
ジアース (Zearth)

子供たちが操縦することになる巨大ロボット。コエムシはぬいぐるみと呼んでいる。昆虫甲殻類を思わせる生物的な外観を持つ。デザインが漫画とアニメでは異なり、腰の辺りから腕の付け根が始まる独特の形状である漫画に対し、アニメでは腕の付け根の位置が高く、より人間型に近い形状をしている。また原作では一度だけ「阿野万記(マキ)」編で仰向けの四足歩行に変形する。身長は約500メートル。戦闘は基本的に格闘によって行われるが、全身のあらゆる箇所からレーザー[注 1]を発射することも出来る。また、パイロットの意志に応じて装甲や腕などを途中から切り離すことも可能。最高移動速度は陸上で時速1,000キロメートル程度[注 2]、水中で時速100キロメートル程度。機体があまりに巨大なため、何気ない末端部の運動でも簡単に音速を超える[注 3]

コックピットはおよそ直径20メートルの球体状空間。内壁が全周モニターとなっており、360度の視界を確保できる。フローティング構造となっているため、ジアースが転倒したりしても天地方向は動かず、また衝撃も吸収される。操縦者は生物の魂を見ることができ、コックピット内から自分が知っている人間がどこにいるかを探し当てることができる[注 4]。子供たちが座る椅子は、各人が愛用、あるいは思い入れの深いものが複製されている。馬蹄形に並んでおり、戦闘時に操縦者の椅子が列の中央に移動する。なお、アニメ版では椅子は円形に並ぶため、戦闘時の椅子の移動はない。

ココペリとコエムシによると、敵性体と比較してもジアースは「強い」ロボットであり、少なくともココペリとその仲間たちによって13戦を勝ち抜いた上で子供たちに渡されていることからも裏付けられる。最大の弱点は、ジアース単体では索敵能力がパイロットの目視しかないこと[注 5]、出現後の移動方法が歩行や走行(上述のように時速1,000キロメートルでの歩行であるが)に限られていることであり、視界を奪われたり、アウトレンジから攻撃された際はなす術がない。

ジアースの命名者は阿野万記(マキ)。昔読んだ父の漫画に出てくるロボットを下敷きに、地球を意味するThe EarthのTheを「(Zの方が)究極っぽいから」という理由でZに変えてZearthと命名した。また、マキ本人が父親から借りた漫画をヒントに命名したと言っている。後に国防軍によってこの名称が発表されるまでは、世間では「黒い怪獣」と呼ばれていた。対戦相手となる敵性地球側の人間がジアースを何と呼んでいるかは原作中でもほとんど描写がないが、ウシロ編の敵性地球からは明確に「第5侵略体グール」と呼称されることが描かれている。小説版では長い間名前が付けられず、単に「人形」と呼ばれており、後に日本政府によって「アムシペ」というコードネームを与えられた(アムシペとはアイヌ語で蟹の意)。漫画のマキに相当する阿野摩子(マコ)がパイロットになった際、マコによってジアースと名付けられた。


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