ほんとうのピノッキオ
Pinocchio
監督マッテオ・ガローネ
脚本マッテオ・ガローネ
マッシモ・チェッケリーニ
『ほんとうのピノッキオ』(Pinocchio)は、2019年のイタリアのファンタジー映画。カルロ・コッローディの『ピノッキオの冒険』を原作とした作品で、監督・脚本・製作はマッテオ・ガローネが務めた[4]。主要キャストとしてフェデリコ・エラピ(イタリア語版)、ロベルト・ベニーニ、ジジ・プロイエッティ、ロッコ・パパレオ、マッシモ・チェッケリーニ(イタリア語版)、マリーヌ・ヴァクトが出演している。
2019年12月19日に01ディストリビューション配給で公開され、イタリア国内で興行収入1500万ユーロを記録してクリスマスウィークの興行成績首位となり[5]、さらに歴代ガローネ監督作品の興行成績を塗り替え、2019年-2020年にかけてのイタリア興行成績第6位となった[6]。英語吹替版は2020年8月14日にヴァーティゴ・フィルムズ(英語版)配給でイギリス・アイルランドで公開、同年12月25日にロードサイド・アトラクションズ配給でアメリカ合衆国・カナダで公開された[7][8]。
『ほんとうのピノッキオ』は批評家から高く評価された。ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞では15部門ノミネートされ[9]、このうち5部門を受賞した[10]。また、ナストロ・ダルジェント賞では9部門にノミネートされ[11]、このうち6部門と特別賞を受賞し、第93回アカデミー賞では2部門にノミネートされている[12]。 イタリアのある村に暮らす大工ジェペットは仕事にあり付けず、その日の生活費を手にすることもできず困窮していた。彼は村にやってきた人形劇一座の人形を見て、自分も人形を作って国中を回り生活費を稼ごうと考えつく。さくらんぼ親方から木材を譲り受けたジェペットは早速人形を作り出すが、その人形は命を宿して意志を持ったため、彼は人形を「ピノッキオ」と名付けて息子のように育てようとする。
ストーリー
キャスト.mw-parser-output .tmulti .thumbinner{display:flex;flex-direction:column}.mw-parser-output .tmulti .trow{display:flex;flex-direction:row;clear:left;flex-wrap:wrap;width:100%;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .tmulti .tsingle{margin:1px;float:left}.mw-parser-output .tmulti .theader{clear:both;font-weight:bold;text-align:center;align-self:center;background-color:transparent;width:100%}.mw-parser-output .tmulti .thumbcaption{background-color:transparent}.mw-parser-output .tmulti .text-align-left{text-align:left}.mw-parser-output .tmulti .text-align-right{text-align:right}.mw-parser-output .tmulti .text-align-center{text-align:center}@media all and (max-width:720px){.mw-parser-output .tmulti .thumbinner{width:100%!important;box-sizing:border-box;max-width:none!important;align-items:center}.mw-parser-output .tmulti .trow{justify-content:center}.mw-parser-output .tmulti .tsingle{float:none!important;max-width:100%!important;box-sizing:border-box;align-items:center}.mw-parser-output .tmulti .trow>.thumbcaption{text-align:center}}フェデリコ・エラピロベルト・ベニーニマリーヌ・ヴァクトマッシモ・チェッケリーニロッコ・パパレオジジ・プロイエッティ
ピノッキオ - フェデリコ・エラピ
ジェペット(英語版) - ロベルト・ベニーニ[13]
人形劇一座の親方(英語版) - ジジ・プロイエッティ[13]
ネコ - ロッコ・パパレオ[13]
キツネ - マッシモ・チェッケリーニ(イタリア語版)[13]
妖精(英語版) - マリーヌ・ヴァクト[13]、ドミティッラ・ダミーコ(声)
妖精(幼少期) - アリーダ・バルダリ・カラブリア(イタリア語版)
ルシーニョロ(英語版) - アレッシオ・ディ・ドメニカントニオ
さくらんぼ親方 - パオロ・グラジオッシ(イタリア語版)
カラス医師 - マッシミリアーノ・ガッロ(イタリア語版)
フクロウ医師 - ジャンフランコ・ガッロ(イタリア語版)
マグロ - マウリツィオ・ロンバルディ(イタリア語版)
カタツムリ - マリア・ピア・ティモ(イタリア語版)
おしゃべりコオロギ(英語版) - ダヴィデ・マロッタ(イタリア語版)
ゴリラ裁判官 - テコ・セリオ(イタリア語版)
コーチマン(英語版) - ニーノ・スカルディーナ(イタリア語版)
製作
撮影第70回ベルリン国際映画祭(英語版)での会見に出席する監督と主要キャスト
『ほんとうのピノッキオ』はマッテオ・ガローネにとって念願の企画であり、彼は6歳の時に最初のストーリーボードを描いている[14]。歴代のガローネ監督作品が大人向けの内容だったのに対し、『ほんとうのピノッキオ』は大人と子供の双方を対象として製作された[15]。同作に登場するキャラクターの大半はCGIではなく、補綴メイク(英語版)を施したキャストが演じている[16]。
2016年10月24日、トニ・セルヴィッロがジェペット役に起用されたことが発表された[4]。2年後の2018年10月にロベルト・ベニーニがゼペット役に起用されたことが発表され、彼は起用に際して「素晴らしいキャラクター、素晴らしいストーリー、素晴らしい監督。マッテオ・ガローネ監督の下でジェペット役を演じることは幸せの一つの形です」とコメントしている[17]。当初はニック・ダッドマン(英語版)の参加が報じられていたが[18]、最終的に彼は参加しなかった。マーク・クーリエはキャラクターデザイン、補綴、特殊メイクを手掛けている[19]。2019年3月18日から撮影が始まり[20]、トスカーナ州、ラツィオ州、プッリャ州で11週間かけて撮影された。 ガローネは国外の配給会社を見付けるため、15万ユーロの自費を投じて英語吹替版を製作した。吹替作業にはイタリア人声優を起用しているが、これは映画のイタリア風味を残すためという理由と、イタリア人が吹替作業において優秀であるという理由からである[21][22]。キャストのうちフェデリコ・エラピ 2019年3月29日に最初のプロモーション・イメージが公開され[24]、7月3日に予告編が公開された[25]。12月19日にイタリアで公開された[26]。 2020年5月、プロデューサーのパオロ・デル・ブロッコは「アメリカ合衆国での公開が目前まで迫っていたが、新型コロナウイルス感染症の世界的流行により配給を中止した」と明かした[27]。7月27日にヴァーティゴ・フィルムズ イタリアでは公開週末に290万ドルの興行収入を記録し、『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』に次ぐ興行成績第2位となった。その後、公開第2週末に190万ドル(第3位)、公開第3週末に53万806ドル(第6位)を記録している[33]。最終的な国内興行収入は1500万ユーロ(1710万ドル)を記録し、『ゴモラ』の記録(1020万ユーロ)を抜いてガローネ監督作品の中で最大の興行収入を記録した。また、2019年-2020年にかけてのイタリア興行成績は『Tolo Tolo
英語吹替版
公開
評価
興行収入
イギリスでは271劇場で公開され、10万7260ユーロ(14万810ドル)の興行収入を記録し、新型コロナウイルス感染症に伴う劇場封鎖の解除後の興行成績で第3位となった[34]。同国における最終的な興行収入は110万ドルを記録している[2]。アメリカでは736劇場で公開され、27万4600ドルの興行収入を記録した[35]。
批評マッテオ・ガローネ